12月13日、リクルートホールディングスは「2017年のトレンド予測」を発表。トレンド予測の美容領域では、“バーバー新時代”という馴染みのない言葉が登場している。バーバーとは一体どんな場所なのだろうか? 本記事では、東京都内に7つの店舗を構える「THE BARBER」に注目しながら、バーバー新時代について紐解いていきたい。
2017年、男性は美容室ではなく理容室に通う?
リクルートホールディングスが発表した2017年のトレンド予測に出てきたバーバー新時代。この「バーバー」とは、ファッションやカルチャーなどを付け加えた新しい理容室のこと。
従来の理容室のイメージといえば、おじさんが集まる場所というもの。美容室が街で増加し、男性が美容室に通うことが当たり前となった現在。実際、2013年のリクルートビューティー総研の調査では「20~34歳の男性の65.7%が美容室を利用している」という結果が出ている。おしゃれなイメージとは程遠い理容室は、徐々に敬遠されるようになったのだ。
一方で「バーバー」は、空間の中でなりたいスタイルを実現できる。女性客の多い美容室で居心地の悪さを感じていた男性も、気楽に過ごせるのも特長だ。美容室を利用していた男性たちが居心地のいいバーバーに回帰する、とリクルートホールディングスは予測したことが考えられる。
美容室と理容室の境界がぼやけ始めた……?
そもそも、美容室と理容室にどんな違いがあるのか。簡単にそれぞれの特徴を、以下にまとめてみた。
美容室と理容室の違い
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【美容室】
パーマ、ヘアアレンジ、化粧などで容姿を美しくする
※女性の顔そりはOKだが、男性の顔そりはNG -
【理容室】
男性向けに、カット、顔そりなどによって容姿を整える
※男性の顔そりも、女性の顔そりもOK
「美容師」と「理容師」は、資格自体に違いがある。理容師になるには、資格の中に「刃物を使用した顔そり」があるため、刃物を扱う勉強をしなくてはならない。
また、今までは美容室と理容室を1つの店舗で開くことは不可能だった。2016年4月の法改正によって、「理容室の顔そり」も「美容室のパーマ」も、同じ店舗で施術可能となったのだ。ただし、先に述べた施術を同一店舗で行うためには、従業員全員が両方の資格を持たなければならない。
今まで明確にされていた「理容室」と「美容室」の境界線が“溶け”始めたのだ。
究極の理容室を目指す「THE BARBER」
出典:www.thebarber.jp 「バーバー」の中でも特に注目を集めている「THE BARBER」について紹介していきたい。
2006年に創業したTHE BARBER。今年で11年目を迎え、渋谷、代官山、広尾、青山、丸の内、銀座、ソニービルの合計7店舗を展開している。<お洒落の提案 癒しの提供>というコンセプトを元に、日本の理容界にない「究極の理容室」を作り上げることを目指している。
ラグジュアリーな雰囲気の店内は半個室に区切られており、他のお客さんの目を気にせずに施術を受けることができる。さらに、カット、シャンプー、顔そりの全てを、席を移動せずに行ってもらえるという「ストレスフリー」な理容室なのだ。
極上ヘッドスパの利用率は80%
THE BARBERでは、カットとオリジナルの施術で構成されたコースを提供している。メインは、LAXURYとPREMIUMの2コース。本記事では、THE BARBERの最もスタンダードな“LAXURY CLASS”に焦点を当てて紹介したい。
LAXURY CLASSは、70分(税別9,000円)と60分(税別7,000円)の2つのプランに分けられている。THE BARBERのコンセプトを味わうためには、70分プランの「カット・シャスパ・プルムシェーブ」の内容のものがおすすめ。
THE BARBERのコンセプトを堪能! LAXURY CLASS(70分)プラン
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【カット】
美容院カットも理容室カットも、どちらも対応可能 -
【シャスパ】
頭皮を引き上げるマッサージでコリをほぐす頭皮ケア。イオンミストの温かい蒸気を当てながら施術するので、頭皮のクレンジング効果も -
【プルムシェーブ】
本格エステ化粧品を使用したシェービング。弱った肌を癒しながら、素肌を仕上げていく
その他にも同コースには、マッサージに重点を置いたプランやフェイスケアに重点を置いたプランもある。その時の気分やコンディションによって、施術内容を変えることができる。また、靴磨き・メガネクリーニングのサービスもある。こうした細やかな心遣いや、お店のこだわりが“バーバー新時代”を切り開いていくのだろう。
THE BARBERのメニューをもっと詳しく見たくなった読者は、ぜひ公式サイトに目を通してほしい。
THE BARBER代表:ヒロ・マツダ氏
THE BARBERのサービスについて紹介したが、このバーバーにはもう1つ欠かせない要素がある。オーナーのヒロ・マツダ氏だ。
60歳を超えてから起業をした同氏。実は、床屋である実家を継がずにカメラマンというキャリアを積んでいる。6年間、カメラマンとして活動した後に体を壊し、理容学校へ通うことに。卒業後は、実家を出て7年間東京の理容室で修行。その後は、美容師に転向して62歳まで美容院で働いていた。
美容師になってからは海外でカット技法を学んだり、理美容コンテストで活躍したりと、着々と技術を身につけていった。確かな技術力は国からも評価され、今年11月に“黄綬褒章”を受章している。
以前の男性客と、今の男性客とでは感覚が異なるのだから、サロンも変わっていかなくては! そんな想いが、「THE BARBER」を立ち上げるまでに至ったのだ。
都内にあるオススメ理容室3選
実は、THE BARBERの他にも続々と最先端を行く理容室オープンしている。全国各地にあるオススメのバーバーをピックアップする雑誌「The Barber Book(枻出版)」が登場するほど、バーバーは注目されているのだ。本記事では、おすすめのバーバーを3つ紹介したい。
FREEMANS SPORTING CLUB
出典:reserva.be ニューヨークの路地裏でレストランとした誕生したFREEMANS。メンズアパレルも手掛けるFREEMANSが手掛けるバーバーは、NYから取り寄せた物で溢れている。FREEMANS SPORTING CLUBの店舗は、表参道と二子玉川の2店舗。
同店のサービスの中でも特徴的なのが、「BEARD DESIGN」。利用者の社会的な立場/環境を元に、理論的にデザインされたヒゲにしてもらえる。ヒゲのスペシャリストによる施術の後には、家庭でもメンテナンスできるように「デザインカルテ」が提供される。
自分に似合うヒゲがわからない、ヒゲのクセや生え方で悩みがある……という読者にオススメだ。
HAIR MODE KIKUCHI
出典:www.hairmodekikuchi.com THE BARBERのように高級感の溢れる店内になっているHAIR MODE KIKUCHI。店舗は、銀座、日本橋、神田の3店舗。
席はパーテーションで仕切られていて、個室風空間でリラックスできる。平日は21時まで受付をしているので、仕事終わりに利用することも可能だ。
同店の特徴は、一人一人に合わせたオーダーメイドのコースを受けることができるところ。丁寧なカウセリングで、顧客の神や頭皮の状態を見極め、その人に最適な施術が行われる。
本当に自分に似合う、シンプルなヘアスタイルを求めている読者にオススメだ。
PREMIUM BARBER
出典:www.premiumbarber.com お店のコンセプトは、都会の喧騒を忘れることができるゆっくりとした空間。バーバーの中でも比較的に女性客が多い同店は、リラクゼーションメニューに定評がある。顔ほぐし・ネックリンパでは、肌が敏感な人でも安心できる店オリジナルのオイルを使用して施術を行う。冷え性や血行不良に悩んでいる読者にオススメだ。
以上、おしゃれな男性が注目する新たな理容室「バーバー」について紹介した。「実は、美容室の雰囲気苦手だったんだよなぁ……」という読者は、本記事で紹介した理容室に行ってみてほしい。
男性に特化したサービス、そして日ごろの疲れを癒す本格的なマッサージを施術してくれるバーバー。理容室へ行くことは、自分への最高のご褒美になるに違いない。
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