出典:www.apple.com
すっかり私たちの生活に馴染んだ印象も受ける「スマートウォッチ」。Appleがリリースしている「Apple Watch」やサムスンが発表している「Gear」シリーズなどが一般的だが、その渦中に新たな波紋を投げかけようとする腕時計がある。
本記事では、アナログ腕時計のようでありながらスマートウォッチの機能を備えたハイブリッドスマートウォッチを紹介していこう。
“普通”なのにハイテク:ハイブリッド型スマートウォッチ
ハイブリッドスマートウォッチとは、伝統的なアナログ指針を中心としたデザインを採用しながらも、スマートフォンとの連携機能を備えた腕時計。
他社ブランド供給品を含め、本数ベースでは世界トップ2に、金額ベースでも3位に入ると言われる量産メーカー、FOSSIL(フォッシル)が参入を発表しスマートウォッチ業界に衝撃が走ったのである。
スマートウォッチとの違いは“ディスプレイの有無”
歩数計や音楽プレーヤーの操作など、基本的な連携機能は一般的なスマートウォッチと同様。違いが現れるのは「通知」の方法だ。
液晶ディスプレイに通知等が表示されるスマートウォッチに対して、ハイブリッドスマートウォッチは、通知に応じて腕時計の針が動くのが特徴。
この画像のモデル(「SKAGEN HAGEN CONNECTED SKT1101」)ならば、例えば「家族からの連絡」ならばサブダイヤルの針が「A」に動き、「友達からの連絡」ならば「B」に、と言った具合だ(設定で振り分け可能)。
「腕時計型の小さなパソコン」とも言えるスマートウォッチに対し、ハイブリッドスマートウォッチはスマートフォンとの連携機能を腕時計に詰め込んだ“拡張型腕時計”だと言えるだろう。
液晶ディスプレイに通知等が表示されるスマートウォッチに対して、ハイブリッドスマートウォッチは、通知に応じて腕時計の針が動くのが特徴。
この画像のモデル(「SKAGEN HAGEN CONNECTED SKT1101」)ならば、例えば「家族からの連絡」ならばサブダイヤルの針が「A」に動き、「友達からの連絡」ならば「B」に、と言った具合だ(設定で振り分け可能)。
「腕時計型の小さなパソコン」とも言えるスマートウォッチに対し、ハイブリッドスマートウォッチはスマートフォンとの連携機能を腕時計に詰め込んだ“拡張型腕時計”だと言えるだろう。
ハイブリッドスマートウォッチの特徴
- 連絡はアナログの針によって通知
- 充電不要(最大で6カ月連続駆動)
- 音楽プレーヤーの操作
- スマートフォンと連携して写真撮影
- スマートフォンを鳴らして位置を確認
活動量計ベンチャーのMisfitを買収
時計業界では内部のコンポーネントを「ムーブメント」と呼び、同じムーブメントから多様な製品が作られている。こうした従来の事業の中で培ったビジネスメソッドを、電機メーカーが多いスマートウォッチの世界に持ち込むのがフォッシルの戦略だ。
そして、その核となっているのが2015年に年買収したMisfit(ミスフィット)の技術である。Misfitは元アップルCEOでもあるジョン・スカリー氏が創業時から参加していたことで知られるベンチャー。
高級機械式時計市場が拡大する中、スマートウォッチの登場によって緩やかな縮小傾向が予想されるファッションウォッチ市場において新しい選択肢を与えるため、フォッシルはシンプルながらも機能性をウリにしていたMisfitを買収することで、緩やかな市場縮小に適応する道を選ぶのではなく、次世代における立ち位置を確保しようとしているのだ。
Apple watchの対抗馬となり得るか?
気になるのは、Apple Watchを始めとするスマートウォッチとの競合だ。前述した通り、アナログ時計がベースとなっているプロダクトなため、競合というよりはむしろ既存の腕時計と競合する製品だと言えるだろう。
スマートフォンと接続できる腕時計という意味で、いずれもが“スマートウォッチ”だが、商品としての軸足や使い心地はほぼ別物。
フォッシルのCEOであるサニー・ヴー氏は「当面の間、まったく別ジャンルの製品として成長する」と話しており、パイを奪い合う可能性は低いと言えるだろう。
Appleはエルメスとのコラボレーションの新作を発表
AppleもHermes(エルメス)とのコラボレーションで新作を発表するなど、普及価格帯の腕時計との勝負を意識していない。
写真のモデルは画家のRobert Dallet(ロバート・ダレット)が、1988年に手掛けた“Équateur Tatouage”というシルクスカーフのデザインを用いたウォッチバンド。
腕時計を着けていなかった層、高級腕時計を着けていた層にAppleがアピールしているのに対し、ハイブリッドスマートウォッチは普及価格帯の腕時計ユーザーがターゲットだと言えるだろう。
写真のモデルは画家のRobert Dallet(ロバート・ダレット)が、1988年に手掛けた“Équateur Tatouage”というシルクスカーフのデザインを用いたウォッチバンド。
腕時計を着けていなかった層、高級腕時計を着けていた層にAppleがアピールしているのに対し、ハイブリッドスマートウォッチは普及価格帯の腕時計ユーザーがターゲットだと言えるだろう。
なんと「107」種類! 脅威のラインナップを誇るFOSSIL
FOSSILのハイブリッドスマートウォッチの魅力は、その機能面のみに留まらない。ライセンスを所有する7社(FOSSIL、Misfit、SKAGEN、DIESEL、EMPORIO ARMANI、kate spade new york、MICHAEL KORS)のラインナップも含めると、そのモデル数は107種類にも及ぶ。
発表直後とは思えない豊富なラインナップも、FOSSILのハイブリッドスマートウォッチの大きな強みと言えるだろう。
押さえておきたい、注目モデルをご紹介!
FOSSIL Qクルーマスター ブラックシリコンハイブリッドスマートウォッチ
最初におすすめしたいのがこちらのモデル。一目見てスマートウォッチとは思えない見た目が特徴のハイブリッドスマートウォッチだ。
伝統的なヨットウォッチにインスパイアされたデザインはビジネスシーンでの着用にもってこい。
スマートフォンとの連携はもちろんのこと充電無しで6カ月連続駆動というバッテリー性能も嬉しい、FOSSILのハイブリッドスマートウォッチのフラッグシップモデルとも言えるような作品となっている。
伝統的なヨットウォッチにインスパイアされたデザインはビジネスシーンでの着用にもってこい。
スマートフォンとの連携はもちろんのこと充電無しで6カ月連続駆動というバッテリー性能も嬉しい、FOSSILのハイブリッドスマートウォッチのフラッグシップモデルとも言えるような作品となっている。
SKAGEN HAGEN CONNECTED ハイブリッドスマートウォッチ
続いて紹介するのは、FOSSILがライセンスを所有するSKAGEN(スカーゲン)のハイブリッドスマートウォッチ。
ミニマルなデザインから、アナログ腕時計の市場でも多くの支持を集めるブランドだけに、無駄を排したデザインはそのままに便利な機能が追加されたのは非常に魅力的。
針に至るまで色味が徹底して統一されたデザインは、合わせるコーディネートを選ばない。迷ったらコレ、と言えるモデルとなっている。
ミニマルなデザインから、アナログ腕時計の市場でも多くの支持を集めるブランドだけに、無駄を排したデザインはそのままに便利な機能が追加されたのは非常に魅力的。
針に至るまで色味が徹底して統一されたデザインは、合わせるコーディネートを選ばない。迷ったらコレ、と言えるモデルとなっている。
DIESELOn DT1001
よりカジュアル、スポーティなアイテムを求める方におすすめしたいのが、DIESEL(ディーゼル)のハイブリッドスマートウォッチ、DISELOnシリーズだ。
ディーゼルの腕時計おなじみのソリッドでアナログなデザインを継承しながらも機能性も完備。
アクセサリー感覚で楽しめる、レザーブレスレッドタイプの“TRACKER”シリーズも並行してリリースされているため、気になる方はチェックしてみてほしい。
ディーゼルの腕時計おなじみのソリッドでアナログなデザインを継承しながらも機能性も完備。
アクセサリー感覚で楽しめる、レザーブレスレッドタイプの“TRACKER”シリーズも並行してリリースされているため、気になる方はチェックしてみてほしい。
その外観やバッテリーの充電頻度、既存の腕時計への愛着からスマートウォッチを避けていた人も多いはず。ハイブリッドスマートウォッチは、そうした人々へのポシティブな選択肢となることは間違いない。
機械式時計など高級ブランドとしての立ち位置を持つメーカーは別として、FOSSILと同様の立ち位置にあるクォーツ時計メーカーがこれからどう動くかも注目だ。
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