

シチズンが2016年9月に実施した20代〜60代の独身を対象にした調査によると、約8割の男女が休日を1人で過ごすことが多いと回答。休日を1人で過ごす独身者が増加している。
今日、内向的な人の増加は度々ネガティブなイメージとしてマスメディアに取り上げられる。しかし、ビジネスで成功を収める人物は必ずしも外向的人物ではないという。
「内向的な人」と「シャイな人」は違う

内向的な人は大人数が集まる社交の場を好まず、1人でいることを好む人。シャイは不安によって起こるもので、恐怖心が強いため、非社交的だったり行動抑制をする特徴がある。
2012年、TEDのスピーチで、作家のスーザン・ケインはThe power of introverts(内向性の秘める力)で下記のように主張した。
Shyness is about fear of social judgment. Introversion is more about, how do you respond to stimulation, including social stimulation. So extroverts really crave large amounts of stimulation,whereas introverts feel at their most alive and their most switched-on and their most capable when they're in quieter, more low-key environments.
周りの評価を気にし、恐れるのがシャイな人。内向性というのは、社会や周囲からのあらゆる刺激に対して、どのように反応するか。外向的な人は多くの刺激を求めるが、内向的な人は静かで環境でこそ気力に溢れ、イキイキと能力を余すことなく使うことができる。

内向性と外向性:2つの性格の違いを解剖学を用いて分析
この2つの性格の差を決める要因は、エネルギーの取り組み方、刺激に対する反応、情報や経験に対するアプローチが最も大きな違いとされる。
【内向的な人の特性】
このような気質の人は本能をつかさどる大脳辺縁系よりも、扁桃体や前頭葉が優位に働くという。ちなみに扁桃体というのは恐怖感や不安をつかさどる部分、前頭葉は思考や想像を司る脳の最高中枢のこと。
なので解剖学的に言うと自制心が高く、危険を避け落ち着いた行動を取れる人が多く。静かに自分と向き合うことでエネルギーを充電し、深く物事を経験することを好む。
【外向的な人の特性】
外向的な人は大脳辺縁系を多く使っている。すなわち人と話したり外部とコミュニケーションを取ることで、エネルギーを広く浅く経験を積み重ねていく。
また、報酬依存度が高く、大脳辺縁系が優位に働くので、危険なことでも果敢にチャレンジできる人が多い。
世界で最も大きな成功をおさめた内向的な経営者
ビジネスの世界では明るくて社交的な人が評価される傾向が強い。しかし実は過去から現在まで、大きな成功を収める著名な人物は内向型の性格の持ち主が多いのだ。ウォーレン・バフェットやスティーブ・ウォズニアック、ラリー・ペイジなど世界の名だたる実業家たちも内向型と言われている。
そして今日、世界で最も大きな成功を収めた実業家ビル・ゲイツも内向的な人物だ。ビル・ゲイツといえば、長者番付で長年世界のトップに君臨する言わずと知れたマイクロソフトの創業者。2016年12月2日現在、彼の総資産は経済誌フォーブスによるとおよそ8,300億円にも上る。
内向的人間が持つ代表的な3つの才能
- リスク回避能力に長けている
- 強靭な精神力、信念、集中力を持っている
- 聞き上手であること
ビル・ゲイツは、自分の思い描くプロジェクトを達成するための行動力。自身の意思を曲げない強固な信念、そして周囲を説得する発言力に長けていた。
内向的だからこそ冷静に物事を俯瞰して観ることができ、さらに大局で論理的に分析し的確な判断を下す事が出来たのだろう。
今回は内向的な性格についてフォーカスした。このような気質だからこそ持ち合わせた才能がある。一説によれば、社交的な人間が多いことをイメージしがちなアメリカでも、会社役員のおよそ4割は内向的な性格の持ち主だという。リスク回避能力や高い分析力は、IT化の進む現代において内向型人間の持つ最高の資質なのではないだろうか。
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