任天堂の「ファミコン」を小型化したゲーム機「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」を購入した。
予約が開始された9月末にAmazonで注文したところ、当初の到着予定は12月13日~16日。「まぁしょうがないか」と半ば諦めていたのだが、先週の11月10日(発売日)に突如として発送完了のメールが届き、無事入手することができた。さっそく週末にプレイしてみたので、その模様をレポートしよう。
懐かしの30タイトルを収録:ソフトの取説はウェブで公開
クラシックミニの外箱は、当時を思い起こさせるレトロなデザイン。背面には、収録されている30タイトルが記載されている。どのタイトルが収録されているのか、すでにご存知の方も多いと思うが、改めておさらいしておこう。以下、発売年が古い順に30タイトルを並べた。
収録タイトル一覧
- ドンキーコング(1983年 任天堂)
- マリオブラザーズ(1983年 任天堂)
- パックマン(1984年 ナムコ)
- エキサイトバイク(1984年 任天堂)
- バルーンファイト(1985年 任天堂)
- アイスクライマー(1985年 任天堂)
- ギャラガ(1985年 ナムコ)
- イー・アル・カンフー(1985年 KONAMI)
- スーパーマリオブラザーズ(1985年 任天堂)
- ゼルダの伝説(1986年 任天堂)
- アトランチスの謎(1986年 サンソフト)
- グラディウス(1986年 KONAMI)
- 魔界村(1986年 カプコン)
- ソロモンの鍵(1986年 テクモ)
- メトロイド(1986年 任天堂)
- 悪魔城ドラキュラ(1986年 KONAMI)
- リンクの冒険(1987年 任天堂)
- つっぱり大相撲(1987年 テクモ)
- スーパーマリオブラザーズ3(1988年 任天堂)
- 忍者龍剣伝(1988年 テクモ)
- ロックマン2 Dr.ワイリーの謎(1988年 カプコン)
- ダウンタウン熱血物語(1989年 テクノスジャパン)
- ダブルドラゴンII ザ・リベンジ(1989年 テクノスジャパン)
- スーパー魂斗羅(1990年 KONAMI)
- ファイナルファンタジーIII(1990年 スクウェア)
- ドクターマリオ(1990年 任天堂)
- ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会(1990年 テクノスジャパン)
- マリオオープンゴルフ(1991年 任天堂)
- スーパーマリオUSA(1992年 任天堂)
- 星のカービィ 夢の泉の物語(1993年 任天堂)
各ソフトの取扱説明書は公式サイトで参照できる
なお、各ソフトの取扱説明書は、当時のものがそのまま公開されている。PDFで公開されているので、ダウンロードして保存しておくこともできる。操作の仕方やメニュー表示などがわからないときに参照できて便利だ。
最初の感想「わっ、小さい!」
外箱を空けて中身を取り出すと、このように梱包された本体と取扱説明書が現れる。仕事柄、新製品に触れる機会が多く、この段階で興奮することはあまりないのだが、今回ばかりはワクワクが抑えきれない。はやる気持ちを抑えて本体を取り出してみると……。
「こんなに小さいのか!」とまずはサイズ感に驚く。そして、しみじみと懐かしさを感じる。ファミコン世代であれば、このたたずまいを見るだけで誰しもが同じような思いを抱くのではないだろうか。セット内容は、本体のほかに、ハイスピードHDMIケーブル、電源供給用のUSBケーブル、取扱説明書などが同梱されている。
手にしてみると、小ささがよくわかる。実際のサイズは、本体をコントローラーにセットした状態で、縦50.45×横108.12×奥行142.47mm。質量はコントローラーを含めて約229g。
4.7インチのディスプレイを搭載する「iPhone 7」と大きさを比較。
本体の正面。出力用端子のカバーのようなものが付属しているが、これはダミー(笑)。取り外すことはできない。
テレビとの接続・本体への給電がスマートに
背面にはHDMI端子とmicroUSB端子を備えている。今回、ポイントといえるのが簡略化された接続方法だろう。テレビとの接続はHDMIケーブル、クラシックミニ本体への給電にはUSBを利用する。テレビがHDMIとUSBの端子を備えていれば、迷わず接続できるだろう。なお、テレビにUSB端子がない場合は、5V/1.0A/5Wの出力に対応したACアダプターを用意する必要がある。
ケーブルを接続すると、このような状態に。
本体上部の左右には、電源ボタンとリセットボタンを配置。ソフトは30タイトルが内蔵されているため、挿入口にカセットを装着することはできない。
コントローラーⅠ(上)とⅡ(下)。旧ファミコンと同じように、Ⅰだけ「START」と「SELECT」ボタンがある。Ⅱにはマイクの表記があるものの使うことはできない。旧ファミコンと比べるとかなりサイズは小さいが、操作していて困ることはないので慣れればまったく問題ないだろう。
「ホームメニュー」でゲームを選んでプレイ開始!
クラシックミニの電源を入れると、まず「ホームメニュー」が表示される。ここでプレイするゲームの選択や、各種設定の変更などを行える。
「SELECT」ボタンを押すと、ゲームの並び順を「最近遊んだゲーム順」「遊んだ回数が多い順」「発売日順」「発売元順」に変更できる。
まずはファミコンソフトの代名詞といえる「スーパーマリオブラザーズ」をプレイしてみた。意外と覚えているもので、「ここに隠しアイテムがあったはず」や「ここの抜け道を行くとワープできたっけ?」と、当時の記憶が少しずつ甦ってくるのが面白い。
リセットボタンでセーブできる
従来のファミコンと大きく異なっているのが、リセットボタンでセーブができる点。プレイ中にリセットボタンを押すと、その時点の状況を「中断ポイント」として保存できる。中断ポイントは、ゲームごとに最大4つまで保存可能だ。
「画面モード」を選択できる
画質を選択する「画面モード」にも対応。ブラウン管の走査線とにじみを再現した「アナログテレビ」モードに切り替えれば、プレイした当時の雰囲気でゲームを楽しめる。そのほか、1ピクセルを正方形で描画する「ピクセルパーフェクト」、画面比率「4:3」モードも選択可能だ。
ゲーム経験がなくても間違いなくハマる!
ここまで、臆面もなくレビュー記事のようなものを書いてきたが、実のところ私自身はまったくゲームには詳しくない。
ファミコン世代ではあるものの(33歳)、なぜか買い与えられることはなく、ファミコンは“友人の家でプレイするもの”だった。誕生日やクリスマスなど、折に触れて親にねだってみたこともあるが、やんわり拒否されるうちに面倒になり(友人の家で遊ぶだけでも十分満足していた)、いつの間にかゲームへの興味はほとんどなくなってしまった。その後に登場したファミコンとは別のゲーム機にも、ほとんど触れていない。
そんなゲーム経験がほとんどなく、現在もプレイする習慣がない私でも、今回のクラシックミニは大いに楽しめた。ひとりで遊ぶのも楽しいが、家族や友人などと話題を共有できるところがいい。ファミコンは多くの人が触れているゲーム機なので、子ども時代のゲーム体験を語ることで、さらに場が盛り上がるのだ。
年末年始は、実家に帰省して親や兄弟姉妹、親戚と会ったり、友人と忘年会や新年会などでホームパーティをしたりする機会が多いだろう。そこにクラシックミニがあれば、より充実した時間を過ごせるのでは――そんなことを考えつつ、まずはヘタすぎるゲームの腕をどうにかしたいと思っている。
©Nintendo パックマン™ ©1980 BANDAI NAMCO Entertainment Inc. ギャラガ™ ©1981 BANDAI NAMCO Entertainment Inc. イー・アル・カンフー ©Konami Digital Entertainment アトランチスの謎 ©SUNSOFT グラディウス ©Konami Digital Entertainment 魔界村® ©CAPCOM CO., LTD. 1986, 2016 ALL RIGHTS RESERVED. ソロモンの鍵 ©1986 コーエーテクモゲームス All rights reserved. 悪魔城ドラキュラ ©Konami Digital Entertainment つっぱり大相撲 ©1987 コーエーテクモゲームス All rights reserved. 忍者龍剣伝 ©1988 コーエーテクモゲームス All rights reserved. ロックマン®2 Dr.ワイリーの謎 ©CAPCOM CO., LTD. 1988, 2016 ALL RIGHTS RESERVED. ダウンタウン熱血物語 © ARC SYSTEM WORKS ダブルドラゴンⅡ The Revenge © ARC SYSTEM WORKS スーパー魂斗羅 ©Konami Digital Entertainment ファイナルファンタジー® III ©1990 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. ILLUSTRATION/©1990 YOSHITAKA AMANO ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 © ARC SYSTEM WORKS 星のカービィ 夢の泉の物語 ©1993 HAL Laboratory, Inc. / Nintendo
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