貴方は“腕時計”に何を求めているだろうか。ブランドやコストパフォーマンス、機能、デザイン、独自性……。その人によって求めているものに違いがあるだろう。しかし、腕時計が「ただ“時”を刻むだけの物」でないことは明白だ。
そんな欲求を満たす、1つの答えとなるかもしれないブランドがある。それは、独自の魅力で時計好きの間では知られている、スイスの腕時計ブランド「Schwarz Etienne(シュワルツ・エチエンヌ)」だ。
ここでは、「ロズウェル事件」やアルプス山脈の「マッターホルン」にインスパイアされた独創的なコレクションを打ち出しているシュワルツ・エチエンヌの成り立ちや新作コレクションを紹介していこう。
老舗時計メーカー「シュワルツ・エチエンヌ」とは?
シュワルツ・エチエンヌのルーツは1902年、ポール・アーサー・シュワルツとその妻オルガ・エチエンヌによってスイスの都市ラ・ショー=ド=フォンで創立されたことに由来する。ブランド名はそれぞれの苗字のコンビネーションから成っており、すぐにメカニカルムーブメントの製造を専門とした分野においてひときわ目立つ存在となった。
Venus、Alpha、Sultana Le Phare、Astinなどの数々のブランドを保有することで有名になっただけではなく、世界的に知られるシャネル、ダンヒル、モーブッサン、カランダアッシュなどの一流ブランドの洗練されたウォッチムーブメントの提供パートナーとしても世界的に知られている。
謎と神秘を秘めた「ロズウェルコレクション」
そんなシュワルツ・エチエンヌの代表的なコレクションが「ロズウェルコレクション」。1947年7月2日の夜、アメリカ、ニューメキシコのロズウェル付近にUFOが空から降りてきているのを多くの人が目撃したと言われる、このセンセーショナルな事件からインスパイアされたシリーズだ。
世界で最も有名なUFO事件とも言われる、この「ロズウェル事件」。降りてきたUFOはアメリカ政府によって即時厳重に管理されているとまことしやかに噂され、今もなおUFOやミステリーファンの心を掴んで離さないニュースなのだ。
シュワルツ・エチエンヌのロズウェルコレクションは、この記憶に残るUFO事件にインスパイアされ、2015年に生まれたもの。上記写真のユニークなボックスデザインは、エイリアンのUFOを彷彿させるものになっている。
2016年「ロズウェルコレクション」、新作『ボヤージュ』
2016年、そんな「ロズウェルコレクション」に新たな歴史が書き加えられた。新作『ボヤージュ』は、スイスアルプスの山脈の「マッターホルン(独語、フランス語ではセルヴァン)」にインスパイアされたモデルなのだ。
CEO自らが入手した石を、一流の職人がカット
ボヤージュは、同社CEO自らが標高3100メートルもの探検し、そこで1つひとつ拾った石が使われている。そして、一流の職人の手で慎重にカットされ、磨き上げられたマッターホルンの本物の岩の破片が、ダイヤルの裏側に組み込まれているのだ。
時計にマッターホルンの石を使っていることに驚くが、それを1.5mmの薄さにカットしている職人の並外れた技術力にも驚きである。新作それぞれが「世界に2つとない素材を使われた腕時計」になっている。
丁寧に仕上げられた精巧かつ美しいムーブメント
さらに注目したいのが、シュワルツ・エチエンヌ社自らが製造する美しいオープンマイクロロータームーブメントとイリバーシブルISEムーブメント。現在、自社製造のムーブメントと採用しているというだけで珍しく、そこから妥協なきモノ作りの姿勢が伺える。
その他の腕時計ブランドと一線を画すテーマ性、そして確かな技術力に裏打ちされた精巧かつ美しいデザイン。シュワルツ・エチエンヌは、独自の個性を持った時計ブランドだと言えるだろう。
貴方にもう一度聞いてみたい。貴方は“腕時計”に何を求めているだろうか。シュワルツ・エチエンヌの創り出すその神秘性に答えがあるかもしれない。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう