9月15日〜18日、国内最大級のゲームイベント、東京ゲームショウ(以下TGS)が開催された。ゲームファンはもちろん、ガジェット好き、情報感度の高い層からも大きな注目を集めるイベントだけあって、総来場者数は4日間で過去最多の27万1,224人! 中でも、仮想世界に入り込んだかのような体験ができるVRゲームは大きな注目を集めていた。試遊出展されたVRゲームの中から、絶対押さえておきたいタイトルをU-NOTE編集部が紹介する。
「PlayStation VR」を中心に話題のVRゲームが続々登場
今話題のVR(バーチャルリアリティ)は、コンピュータでCGや実写の3D空間を描き出し、仮想世界に入り込んだかのような体験ができる技術のこと。センサーのついたヘッドマウントディスプレイを装着すると、目の前には360度の仮想空間が表示される、右を向くと右側の映像が、上を向くと頭上の映像がモニターに映し出され、あたかもその場にいるような感覚が味わえる仕組みだ。
VRはゲームだけでなく、実写のパノラマムービー、バーチャル旅行やバーチャルライブを楽しめるうえ、医療や教育分野への活用も見込まれている。
VR機器は各社から発売され、スマホに装着する1,000円程度の簡易的なVRビューワーから10万円近いハイエンド機まで多岐に渡る。中でも現在注目を集めているのが、10月13日発売予定のPlayStation 4専用VRシステム「PlayStation VR」(以下PS VR)だ。
TGSでは、PS VR対応ソフト(映像作品含む)がPlayStationブースだけで17タイトル出展され、常に長蛇の列をなしていた。今年はメイン会場のほかにVR体験用の展示場も設置されていたが、それでも整理券が即配布終了するほどの大人気。ここでは、出展タイトルの中でも特に注目を集めていたタイトルを紹介しよう。
PS VR注目タイトル.1
『バイオハザード7 レジデント イービル』
SPEC
カプコン/サバイバルホラー/2017年1月26日発売予定/PlayStation 4、Xbox One、PC(VR対応はPlayStation 4版のみ)/7,990円+税(PS4)、7,400円+税(Xbox One)、7,398円+税(PC)
サバイバルホラーの第一人者としてトップを走り続けてきた「バイオハザード」が、PS VRにフル対応! 従来どおりのコントローラー操作に加え、VRヘッドセットを装着すればいつでもゲームの世界にダイブし、究極の恐怖を体感できる。ゲームは主観視点で進行するため、VRとの相性も抜群だ。
TGSの試遊では、謎の老婆に追いかけられるというシチュエーションを体験できた。プレイヤーは武器などの対抗手段を持たず、コントローラーを操作してひたすら老婆から逃げるのみ。物陰に隠れてやり過ごしても、ランタンを手にした老婆は執拗に追ってくる。老婆の歩みは決して速くはないのだが、ジリジリと迫りくる狂気じみた姿が恐ろしく、隠れながら思わず息を止めてしまったほど。見つかると老婆の顔が眼前に迫ってくるのだが、これがまた怖いのなんの! 老婆の息が顔にふきかかったような気がして、大の大人が体をのけぞらせて悲鳴を上げてしまった。
製品版では戦闘やアイテムのやりくりなど、「バイオハザード」らしい要素も楽しめるようなのでこちらもお楽しみに。
PS VR注目タイトル.2
『コール オブ デューティ インフィニット・ウォーフェア』
SPEC
ソニー・インタラクティブエンタテインメント/ファーストパーソンシューター/11月4日発売予定/PlayStation 4/7,900円+税
世界で高い人気を誇るFPS(一人称視点シューティング)最新作。これまでは地上戦を描いていたが、今回から宇宙空間も戦いの舞台に。連合軍と狂信的な敵集団SDFとの戦いを描く「キャンペーンモード」、オンラインで激闘を繰り広げる「マルチプレイヤーモード」、大量のゾンビを倒して仲間と共に生き残る「ゾンビモード」の3モードで熱い戦いを楽しめる。
TGSで体験できたのは、宇宙での銃撃戦ではなく戦闘機による3Dシューティング。ダウンロードコンテンツとして、後日配信されるゲームのようだ。ヘッドセットを装着すると、そこはコックピット。視線を落とせばリアルに描き込まれた計器やレバーが視界に入り、パイロット気分を盛り上げてくれる。
機体はコントローラーで操縦し、360度の宇宙空間を自由にフライト。中盤からは敵が出現し、ドッグファイトを楽しむことができた。ミサイルと機銃を撃ちながら敵を撃墜する、スリリングなバトルに大興奮! ゲーム本編も気になるが、このコンテンツにも期待大だ。
PS VR注目タイトル.3
『初音ミク VRフューチャーライブ』
SPEC
セガゲームス/VRライブコンサート/10月13日発売予定(DL販売のみ)/PlayStation 4/2,500円+税
電子の歌姫・初音ミクのステージを楽しむVRライブコンサートゲーム。ゲームと言っても、なにも難しいことはない。ライブの観客になり、ペンライトを振りながら初音ミクのパフォーマンスで盛り上がろう。
ライブ会場には、プレイヤー以外にもたくさんの観客が詰めかけている。緑色のライトで埋め尽くされた観客席を眺めていると、ライブが始まる前の高揚感で徐々にテンションアップ。ステージが始まる頃には、ボルテージは最高潮に! VRライブだけあって視点を自由に切り替えることもでき、現実にはなかなか取れない超良席から初音ミクを眺めたり、ステージに上がってしまったり、さまざまな距離感でライブを楽しめる。
ステージ上で観賞すれば、手を伸ばせば触れられそうな近さに感激すること間違いなし。ツインテールが自分の鼻先をかすめそうなほどの距離で、華麗な歌とダンスを披露してくれる。また、ライブ中にコスチュームが変わるなど、VRならではの演出も見どころとなっている。初音ミクファンはもちろん、VRの真価を手軽に体感したい人にもおすすめの1本だ。
他にも注目タイトル続々! PS4タイトルも百花繚乱!!
上記3タイトル以外にも、注目タイトルはまだまだある。『V!勇者のくせになまいきだ R』は、破壊神となって正義の勇者を倒すユニークなゲーム。ドット絵だったオリジナル版から劇的進化を遂げ、最新作はPS VR専用タイトルになっているから驚きだ。キャラクターも世界観も脱力系だが、魔物の巣を配置して勇者を迎え撃つというシステムは意外に硬派。VRには珍しいリアルタイムストラテジーとして、早くも話題を集めている。
FPSでは、『Farpoint(仮)』も押さえておきたいタイトルだ。ショットガンのような形状をしたコントローラーを手に、荒涼とした大地で敵を撃ちまくるため、臨場感、没入感ともに抜群。サバイバルゲームに興味がある人には、ぜひ一度プレイしてほしい。
PS VR対応以外のPS4タイトルでは、発売が間近に迫った超大作『ファイナルファンタジーXV』、重力を操作して自在に空を舞う『GRAVITY DAZE 2』、ビートたけしもCGで出演する『龍が如く6 命の詩。』が人気。ニンテンドー3DSでは、シリーズ初のRPG『モンスターハンターストーリーズ』、交通系ICカードとの連動が新しい『めがみめぐり』が注目を集めていた。
PS VRだけでなくスマホ、PC用のVR機器も続々登場し、一大ブームを巻き起こしつつあるVR。とにかく体験しないと「ゲームの世界に“いる”感覚」をなかなか理解できないのがネックだが、VRはエンターテインメントに革命をもたらすことは間違いない。
さらに、医療、教育、建築、デザインなどさまざまな分野でも活用され、我々の生活に大きな影響を及ぼすと考えられている。Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏いわく「2016年はVR、AI、Internet.orgの年」。未来を形作るプラットフォームとして、VRに注目して損はないはずだ。
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