「寝る」という行為は、多忙なビジネスマンの日常の中で、最大の休息である。「起床」を1日のスタートとし、「就寝」を1日のゴールとして、1日を一生懸命走り抜けるビジネスマンは多い。しかし、「1日のパフォーマンスを最大化させる」ことを目的とする睡眠を心掛けるならば、「就寝」はゴールであってはならない。
一流のビジネスマンにゴールなど存在しない。何より一般のビジネスマンと彼らの違いは、「就寝」をスタートと考える点である。「就寝」と「起床」が上手くいった時、最高のスタートダッシュを切り、眠い目をこするビジネスマンと大きな差をつけるのである。
そこで今回は、裴英洙氏の『一流の睡眠 「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』から、就寝時間をスタートとする一流の考え方を学ぶとともに「起床」と「就寝」が上手くいくワンポイントを見ていくとしよう。
就寝時間はゴールではない、スタートである
出典:www.cpl.ie 明日の仕事を効率良く進めることを考える際、私たちは起床時間を早めて労働時間を伸ばそうとしがちだ。もしくは、就寝時間を遅らせることで仕事量の減少に努めてしまう。しかし、もしそのような対処をしてしまうと明日のパフォーマンスを悪化させてしまい、逆に効率が落ちてしまうのだ。
「就寝は1日のスタート」という考えは、何とも忙しない考えのように思われるが、実際に日々の仕事を効率良くスムーズに進める活力になる。むしろ、目の前の休息を重視する刹那的な考えの方が、将来的に心身の健康を害してしまうのだ。
例えば、仕事から解放された自由な時間を私たちは好きに過ごす。中でも多くの人に見受けられるのが、寝る前のネットサーフィンである。ネットサーフィンは睡眠効率を下げてしまうため、睡眠前には向いていない。また、ネットサーフィンの時間を省くことで、1カ月で10時間ほどの時間を睡眠にあてることができるのだ。
明日のパフォーマンスを最大化させる、睡眠効率向上法
出典:sleepsavvymagazine.com まず、自身の睡眠の効率を測る、睡眠効率の計算方法をご紹介しよう。
睡眠効率の計算式
- 睡眠効率=睡眠時間÷横になっていた時間×100
睡眠効率が85%以上であれば、その睡眠は明日のパフォーマンスに問題のないものだといえる。85%を下回る人にはどのような問題があるのだろうか。例えば、睡眠を始める時間が人間にとって寝にくい時間である19時から21時であったりすることがある。
睡眠効率を上げる最も簡単な方法は、この寝にくい時間に運動をすることである。ただ、激しい運動をするべきではなく、心地良い疲労感を残す程度の運動に抑えるべきだ。また、睡眠をする際にはネットサーフィンなどの目に刺激を与えるものは控えた方がいい。睡眠効率を下げる大きな要因は、スマホなどの画面の明かりであることが多いのだ。
一流が実践する、画期的すぎる目覚まし時計の設置場所とは
出典:www.dreams.co.uk ついつい無意識に消してしまう起床時間を知らせてくれる目覚まし時計。多くの人は、ベッドのすぐそばに設置しているだろう。ただ、近くに置いてあるがために、寝ぼけている状態でも手が届いてしまうのだ。この悩みを抱える人は少なくないだろう。一体、どのように目覚まし時計を設置すればいいのだろうか。
本書では、目覚まし時計を鏡の前に置くことが有効だとされている。目覚まし時計を鏡の前に置くことで、自身の顔を認識することになる。寝ぼけている状態で、人の顔を認識することは目を覚ます助けになるのだ。さらに、手の届かない少し遠くの所へ目覚まし時計を設置すると良いのではないだろうか。目をつぶったまま目覚まし時計を止めることができる人には、オススメである。
私たちは、日々の睡眠によって1日のスタートが大きく変化する。毎日の限りある時間を有効に使うためにも、自分の睡眠の悩みを洗い出して解決すべきだろう。まず、睡眠効率や睡眠時の身の回りに気を付けてみてはいかがだろうか。気付けば、あなたも一流の睡眠を身につけているかもしれない。
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