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「無料回収」に気をつけて! エアコンの正しい処分の仕方

粕谷満子

2016/12/21(最終更新日:2016/12/21)


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「無料回収」に気をつけて! エアコンの正しい処分の仕方 1番目の画像
出典:www.chaniapost.eu
 今まで使っていたエアコンの調子が悪くなってしまったら、どうしてもエアコンを処分しなくてはならない。しかし、頻繁に捨てる物ではないため、エアコンの正しい処分の仕方というのはよく分からないものである。しばしば家の外を、必要がなくなった家具の無料回収を呼びかける回収業者の車が通ったりするものだが、安全なのだろうか?

 今回はエアコンの正しい処分の仕方や、無料回収業者の是非について紹介していく。

エアコンの資源的価値は?

 そもそもあなたが手放そうとしているエアコン自体はどれほど資源的に価値のあるものなのであろうか。エアコンの処分はリサイクル法により、処分方法が事細かに指定されている。それはエアコンが貴重な資源を使用して作られているからなのだ。

 エアコンを始めとする家電製品は金属や非金属の多種多様な資源からできている。処分してしまうエアコンから材料としてリサイクルできるものとしては、銅、鉄、アルミニウム、プラスチック、レアアース類、レアメタル類などが挙げられる。

 家電製品の中でもエアコンは大型の部類に入るため、資源量が多く、精密なセンサーが用いられていることもあり希少な金属類が多く使われている。これらの金属類の値段は変動しやすいが、一般的に家庭用エアコンとその室外機からは約4,000円から5,000円の資源が回収できると言われているのだ。エアコンがどれほど資源的に価値のあるものかがお分かりいただけただろうか。

エアコンの不要回収業者に気をつけて!

 このように資源的に価値のあるエアコンなのだから、不正に無料回収を呼びかける業者が出てきてもおかしくはないだろう。エアコンを無料で回収し、資源を転売することを目的としている業者は年々増加している。

 しかしながら、エアコンをリサイクルできるように分解するには非常に高度な技術が必要になる。無料回収をするような業者はこういった技術を持ち合わせている可能性が低いため、分解しきれなかった部分を不法投棄してしまったり、焼却しようとして山火事を起こしてしまったりと様々な社会問題を起こしてしまう可能性が高いのだ。

  そもそも、家庭で処分するエアコンは家庭の排出ゴミという扱いになり、そのような家庭ゴミを回収することができるのは自治体から一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた者だけなのである。この許可の代わりに産業廃棄物収集運搬業の許可を提示してくる無料回収業者もいるが、この資格では家庭用エアコンを回収することはできないので騙されないようにしよう。

エアコンの正しい処分の仕方

 無料回収を語る業者にエアコンの処理を任せてはいけないことは分かったが、それではエアコンの正しい処分の仕方とはどのようなものなのだろうか。従来ゴミとして埋め立てていたエアコンには、高い資源的価値がある。しかしその価値は適切なリサイクル技術をもってのみ生まれるものなのだ。だからこそ、家電リサイクル法に従ったルートで回収され、適切にリサイクルされることが重要なのである。

 エアコンは家電リサイクル法で規制されている家電4品目に該当し、粗大ゴミとしては出すことができない。そのため、エアコンを家庭で処分したい場合には、家電販売店に処分依頼をするか、自分で自治体の指定取引所に持っていくしかない。

 また、エアコンを家庭で処分する際には必ずリサイクル料を負担しなければならないことを覚えておこう。料金販売店回収式か料金郵便局振込式のどちらか一方で料金を払おう。


 いかがであっただろうか。今回は方法を間違えてしまいがちなエアコンの処理方法について紹介した。無料回収などを語る業者に任せるのではなく、自分が出すゴミは自分で責任持って処分するようにしよう。

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