フランス、ベルギー、バングラデシュとテロを起こし、連日ニュースで取り上げられているISIS(アイシス・自称イスラム国)。だが実態は、正確に理解できている人の方が少ないだろう。今回はそんなISISを5分でお伝えしたい。
ISISの概要
ISISは、イスラム国、IS、ISILと多くの名称がある。イスラム教の国、と間違われているかもしれないが、国際的には国家承認されていない。実態はイラク・シリアに勢力をもつイスラム過激派組織である。
もとはイスラム過激派組織アルカイダの傘下組織であったが、思想の違いから離脱した。アルカイダは9.11を始めとするテロに見られるように、反米感情を軸に組織が動いているが、ISISはイスラムを基本とした国家の樹立を最大の目標としている点が大きく異なる。
絶対に押さえておきたいISISの基礎知識
- 国家ではなくイスラム過激派組織
- アルカイダから離脱した組織
ISISのテロの特徴
出典:ibtimes.co.uk ISISの特徴は、外国人戦闘員とSNSを駆使した巧みな戦術だ。ISISを構成する主な戦闘員はシリア人だが、外国人戦闘員も多い。事実、ISISはSNSにおいて異教徒や外国人ジャーナリストを処刑する映像をアップし、世界中から外国人戦闘員を集めている。
ISISに感化された外国人戦闘員は母国でのテロで暗躍する。フランスのパリ同時多発テロの実行犯はムスリム系移民二世が多くを占めていた。彼らは純粋な信仰心からでなく、現状の社会への不満から犯行に及んでいる。
ISISの戦略の特徴
- 外国人戦闘員
- SNSを駆使したメディア戦略
日本への影響
出典:www.teisin.jp 日本とISISは遠い存在に感じられるが、全く関係がないわけではない。日本人ジャーナリストらが殺害された事件やバングラデシュのテロで日本人が殺害されたことを鑑みると日本人はISISの対象となっていることがわかる。
日本国内でもISISのテロを警戒するため、多くのイベントで警備員が増員されている。東京オリンピックを控えた日本にとってテロ対策は最重要課題の一つになっていきそうだ。
ISISはイスラムの正当性を語って残虐な行為を行っている。だが、ほとんどのムスリムはISISに賛同していない。イスラム=テロと結びつけてしまわず、その背景や理由をまず第一に学ぶことが必要かもしれない。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう