自転車の防犯登録は、盗難の防止や、被害にあった後の早期発見のためにとても大切。罰則があるわけではないが、法律上自転車の所有者は、防犯登録をすることが義務付けられているのだ。
ところで防犯登録の際には、住所を記載する項目があるが、利用する場所は居住地から遠くても関係ないのだろうか? 引っ越した時は、何か変更が必要になるのだろうか? 今回はそこに注目してみたい。
防犯登録は他県でもできる?
自転車の防犯登録は、実は全国共通ではなく、都道府県ごとに管理されている。のみならず、自転車の運転規制なども各都道府県で違っており、自転車の管理というものは都道府県が別々に行っているものなのだ。そのため、防犯登録も原則、他県で登録することはできない。
実際に自転車を利用する地域の自転車防犯登録所で、防犯登録を行うことになる。この、「自転車を利用する地域」というのがポイント! 例えば居住地が神奈川で、そこから電車に乗って東京まで行って東京に停めてある自転車を利用する、といった場合は、神奈川県で自転車を購入した時でも、東京の自転車防犯登録所に書類を提出するという形になる。居住地で書類を提出すればよいというわけではないので注意してもらいたい。
防犯登録の住所変更の方法は?
住所変更については、現在利用している都道府県内での変更の場合と、他都道府県へと引っ越す場合がある。
同じ都道府県内での住所変更の場合は、防犯登録番号はそのままで、住所や電話番号だけを変更することになる。必要なものは、防犯登録カードと身分証明書である。自転車防犯登録所がある場所、すなわち自転車販売店やホームセンターで手続きを行うことができる。自転車を購入した場所で手続きを行うのが、一番スムーズであろう。
一方、他都道府県へと変更する場合は、もう少し手間がかかる。防犯登録カードと身分証明書に加え、自転車本体を持っていって、現在利用している都道府県で、防犯登録抹消の手続きを行ったうえで、変更後に利用する都道府県で、防犯登録をし直さなければならない。
つまり、解除のために現在の都道府県に、登録のために次の都道府県に、2回にわたって手続きを行わなければならないのだ。変更後の都道府県で解除できることもあるが、自転車を購入したお店で解除の手続きを行うのが一番手取り早いと思われる。面倒な手続きかもしれないが、やっておかないと盗難にあった際、確認するのに余計な手間がかかってしまうので、必ずやってほしい。
防犯登録の解除ってどうやるの?
上にも説明したとおり、他都道府県への防犯登録の変更には、防犯登録カード、身分証明書、自転車本体が必要になるが、解除をするだけであれば、自転車本体は必要ない。防犯登録カードと身分証明書を持って、購入したお店で手続きをしよう。解除だけであれば、交番でも手続きが可能だ。
ちなみに、引っ越しをする場合以外にも防犯登録を解除する必要があるときが存在する。それは、他人から譲り受けた自転車の登録を、自分のものに変更するときだ。
この場合は、前所有者の防犯登録解除と、自身の防犯登録を同時に行うので、自転車を利用する都道府県の、自転車防犯登録所のあるお店へ、自転車本体と身分証明書に加え、前所有者の防犯登録カード、もしくは譲渡証明書を持っていく必要がある。
前所有者の同意があることが証明できなければならないので、前所有者の防犯登録カードもしくは譲渡証明書を、必ず前所有者から受け取る、または書類を作成するのを忘れずに。
自転車の管理が都道府県別になっているので、解除と登録のし直しはとても面倒に感じる。全国画一的な管理方法にしてくれたら、と思うが、規則は規則。手続きを面倒がってあとで困るのは自分! 盗難になんて合わないでしょと甘く考えず、ちゃんと防犯登録をし直すように!
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