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自転車の防犯登録が義務であるワケは?

粕谷満子

2016/12/21(最終更新日:2016/12/21)


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出典:www.austinmonitor.com
 自転車は駐車するときはツーロック、というのがよく言われている。自転車の盗難は多発しており、しっかり予防しておかないと、自分は大丈夫と思っていてもとられてしまうことがある。しかし、実際にはロックをかけていたにもかかわらず、ロックを壊して盗んでいく輩も少なくない。そんな自転車が盗難にあった時に役立つのが、これから説明する、自転車の防犯登録だ。

自転車の防犯登録とは?

 自転車の防犯登録は、法律によってきちんと、「都道府県公安委員会が指定する者の行う防犯登録を受けなければならない」と明示されている。すなわち、自転車を利用する人は防犯登録が義務付けられているのである。これは新車・中古車に限らず必要になる。

 とはいっても、実は防犯登録をしなくてもそれによって罰則をうける、ということはないので、事実上の努力義務になっていることは否めない。防犯登録の目的としては、自転車の所有者を明確にすることで、盗難にあうのを事前に予防することと、盗難にあった場合に、登録された防犯登録番号等から自転車の発見を早め、被害を回復することの2点である。

防犯登録のメリット・デメリット

 防犯登録を行うメリットは、まずは上記した2つ、所有者がはっきりとしているため、盗難に遭いにくいということと、防犯登録番号等が登録されたデータベースにより、盗難にあった場合でも早期の発見が可能であるという点だ。

 登録番号などがついている自転車は、それだけで盗む側に対するけん制になるし、盗難の被害者から自転車を特定することと、盗難された自転車から持ち主、すなわち被害者を特定することの両方が可能になる。

 そのため、被害者が被害届を出せば、自転車が特定されその分早く自転車が発見されるし、被害届を出す前でも、警察官の見回りによって、盗難された自転車を発見できることもあるというわけだ。

 ほかにも、自分の自転車に乗っていて警察官に呼び止められた場合、防犯登録がなされていれば、本人確認がすぐに終わる、ということもある。もし本人確認ができない場合は、たとえ自分の自転車に乗っていても交番に留め置かれてしまう、なんてことが起きてしまうかもしれない。

 さて、逆にデメリットであるが、こちらはほとんどないといってもいいのではないか、と思う。あえて挙げるのであれば、登録料金として500円がかかること、そして通販で購入した場合や、譲渡された場合に、防犯登録の手続きをするための手間が増えること、であろうか。

 自転車の防犯登録は盗難防止に大いに役立つ。しておいて損はないので、防犯登録はしておくことをお勧めする。

防犯登録の仕方は?

 防犯登録は、「自転車防犯登録所」という場所で行うことができる。基本的に、ホームセンターやサイクルショップなど、自転車の購入ができる場所は、自転車防犯登録所も兼ねているので、自転車を購入する際に、登録料500円と、運転免許証などの、登録者の居住がわかる身分証を持っていけば、店員の人が購入と同時に手続きを進めてくれる。

 もし、通販やインターネットで購入した場合は、購入と同時に登録することができないので、購入した自転車本体と500円、身分証、さらに自転車の保証書もしくは販売証明書を持参のうえ、近くの自転車店など、自転車防犯登録所で登録をお願いすればよい。

 他人から自転車を譲り受けた場合は、そのままだと他人の自転車を使っていることになってしまい、盗難かと疑われかねないので、必ず新規に防犯登録を行ってほしい。この場合は、自転車本体と500円、身分証に加え、前所有者の登録カードもしくは譲渡証明書が必要となる。譲渡証明書はインターネットでダウンロードできる。以上を持参して、同じく自転車防犯登録所で手続きを行えば、新規の登録が完成だ。


 自転車の防犯登録は事実上の努力義務のようになっているが、盗難防止、盗難自転車の早期発見のためには欠かせない。さしたるデメリットもないので、登録しておくのがベスト! 自分の自転車は盗まれないから大丈夫とたかをくくらず、きちんと手続きを行おう。

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