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カフェインには「過剰摂取」の危険アリ:あなたは一日何杯コーヒーを飲みますか?

石渡稜

2016/07/21(最終更新日:2016/07/21)


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by waferboard
 仕事に追われるビジネスマンにとって、コーヒーやエナジードリンクなどのカフェインを含む飲料は非常に身近な存在だ。仕事に集中したいとき、眠気を覚ましたいときなどにはカフェインの摂取が欠かせないという人が多いのではないだろうか。

 しかし、そんなビジネスマンの心強い味方であるカフェインだが、短時間に過剰摂取すると、健康に重大な被害を及ぼすことがあるのをご存知だろうか。本記事ではそのようなカフェイン過剰摂取の危険性と予防策について紹介する。

知っていますか? カフェイン過剰摂取の危険性

短時間でのカフェイン過剰摂取による急性カフェイン中毒

 カフェインを短時間で過剰に摂取すると、急性カフェイン中毒を発症することがある。軽度のものであれば不眠や頭痛、吐き気といった症状で収まるが、重度のものになると以下のような深刻な症状を引き起こすことがある。

重度の急性カフェイン中毒の症状

  • 身体的な症状:動悸・呼吸困難・頭痛・胸痛・痙攣など
    精神的な症状:幻覚・幻聴など
 また、稀にではあるが、カフェイン含有量の多いエナジードリンクや薬品の過剰摂取によって死に至るケースもある。

急性カフェイン中毒に至るカフェイン摂取量

 1時間以内に6.5mg/kg以上、3時間以内に17mg/kg以上のカフェインを摂取すると、急性カフェイン中毒を発症するといわれている。6.5mg/kgという表記は、体重1kgに対して6.5mgのカフェインということを表している。つまり、体重60kgの人が急性カフェイン中毒を発症しうる一時間のカフェイン摂取量は390mgということになる。これはコーヒー3~4杯分のカフェイン含有量に相当する。

実はあんなものにも! 飲食物のカフェイン含有量

 急性カフェイン中毒を発症するカフェイン摂取量を紹介したところで、身の回りの飲食物に含まれているカフェインの量についても言及しよう。

代表的なカフェイン飲料

 コーヒーやエナジードリンクなど、代表的なカフェイン飲料に含まれているカフェイン量は以下の通りである。

代表的なカフェイン飲料に含まれるカフェイン量

  • コーヒー(レギュラー):100~150mg
  • コーヒー(インスタント):70mg
  • 缶コーヒー:70~170mg 
  • レッドブル(250ml):80mg
  • モンスターエナジー(355ml):144mg
  • 一般的な緑茶(500mlペットボトル):100mg
  • 一般的な紅茶(ティーカップ一杯):30mg
  • メガシャキ(一本):100mg
  • 眠眠打破(一本):120mg
 上記のもので注目していただきたいのは缶コーヒーと緑茶だ。缶コーヒーの中でもブラックのものは一般的な容量でも170mgほどのカフェインを含んでおり、レギュラーコーヒーよりも高い数値である。また、喉を潤すために飲む人も多いであろう緑茶も、ペットボトル一本でコーヒー一杯に相当するカフェイン量を含む。

意外にもカフェインを含有する飲食物

 チョコレートやコーラなど、意外な飲食物にもカフェインが含まれている。含有量が特段多い訳ではないが、他のカフェイン含有量の高い飲料等とともに、知らず知らず多量に摂取してしまうこともあり得るので注意するべきだろう。

意外にもカフェインを含む飲食物とその含有量

  • チョコレート(100g):43mg
  • ココア(一杯):10~50mg
  • コーラ(500mlペットボトル):40mg
  • 抹茶アイスクリーム(100ml):30mg
  • 頭痛薬(一錠):40mg
 チョコレートや抹茶アイスクリームなど、食べ物のなかにもカフェインを含むものがあるので注意が必要だ。また、頭痛薬にもカフェインが含まれているものが多く、一錠あたりの含有量は比較的多量である。頭痛薬の服用後はコーヒーなどの摂取を控えるべきだろう。

あなたのカフェイン摂取危険量と急性カフェイン中毒の予防

 最後に、カフェイン摂取量の危険ラインの具体的な数値と、カフェイン過剰摂取による急性カフェイン中毒の予防策について紹介する。

カフェイン摂取量の危険ラインは体重によって決まる

 先述の通り、急性カフェイン中毒を発症するといわれるカフェイン摂取量の目安は、一時間以内に6.5mg/kg(体重1kgに対して6.5mg)、三時間以内に17mg/kgである。この数値を体重別に当てはめていくと以下のようになる。

体重別のカフェインの危険な摂取量

  • 体重50kg 1時間で330mg:3時間で850mg(コーヒーだと3:8杯分)
  • 体重55kg 1時間で360mg:3時間で940mg(コーヒーだと3:9杯分)
  • 体重60kg 1時間で390mg:3時間で1,020mg(コーヒーだと4:10杯分)
  • 体重65kg 1時間で420mg:3時間で1110mg(コーヒーだと4:11杯分)
  • 体重70kg 1時間で460mg:3時間で1,190mg(コーヒーだと4:11杯分)
  • 体重75kg 1時間で490mg:3時間で1,280mg(コーヒーだと5:12杯分)
  • 体重80kg 1時間で520mg:3時間で1,360mg(コーヒーだと5:13杯分)
  • 体重85kg 1時間で550mg:3時間で1,450mg(コーヒーだと5:14杯分)
 自分のカフェインの危険な摂取量をチェックし、カフェインの含有量に気を配りながら飲食物選んだり、量を調節したりすることで、急性カフェイン中毒の発症を防ぐことはできる。 
 
 また、比較的体重が軽い人は、水分補給のための飲料には緑茶やコーラなどカフェインを含む飲み物の多量摂取を避け、水や麦茶などノンカフェイン飲料を飲むことを勧める。

カフェインの代替品

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出典:mmtaspeech.com
 カフェインの過剰摂取が危険であるとはいえ、眠気覚ましや集中力アップのためにどうしてもカフェインをたくさん摂りたい。ビジネスマンにとってそんな局面は少なくないだろう。そんなハードワークなビジネスマンにむけて、カフェイン摂取時と似た効果を発揮する飲食物をいくつか紹介しよう。
 
 カフェインを含む飲食物の代替品として第一に、ミンティアやフリスクなどのタブレットやガムが挙げられる。これらの食品には眠気覚ましや気分のリフレッシュの効果があるが、カフェインは含まれていない。特にガムに関しては、咀嚼により集中力も上がるといわれており、コーヒーやエナジードリンクの代わりには最適だろう。

 また、今ひとつ頭が冴えないようなときには、プロテイン(タンパク質)の摂取も効果的である。コーヒー等の代わりにプロテイン飲料を飲んだり、小腹を満たす際にリンゴやアーモンドといったタンパク質を多く含む食品を食べてみてはいかがだろうか。

 ビタミンBにも集中力を上げたり、身体の疲れをとる効果がある。ビタミンBのサプリメントを飲むことも仕事をする上での助けとなるだろう。


 ビジネスマンであればその効果に頼ることが多いであろうカフェイン。本記事ではそのカフェインを過剰摂取してしまったときの恐ろしさと、急性カフェイン中毒の予防策について紹介した。読者の皆様がカフェインの過剰摂取によって健康を害することなく仕事に取り組まれることを切に願う。

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