ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「強みは人それぞれ!?」〜vol.696〜』では、マーケット選びに悩む質問者にホリエモンが驚きの回答。
今回取り上げたのは、「堀江さんは『君はどこにでも行ける』で、『アフリカでブロックチェーンを用いた金融サービスの立ち上げに関わりたい』と仰っておりましたが、その時はどのような市場を最初に攻める予定でしょうか。私は東南アジアの小国で働いていますが、これから独立し、東南アジアでの共通通貨となるような金融サービスを立ち上げたいと考えております。これから消費が伸びていく東南アジアの中間所得層の多くは、銀行口座すら持っておりません。
そのため、クレジット決済などよりも先に、ビットコインのような仮想通貨の技術を浸透させることができると思っております。私のいる国では現在、SMSを通じた送金サービスがいくつか立ち上がっております。企業間取引や通常の売買に利用はできないものの、プリペイド携帯の課金と公共料金の支払いなどに使用できる状況で、アフリカの状況とも近いと考えています。私自身、プログラミングや金融で働いた経験もほとんどありませんが、セールスには自信があります。アフリカと東南アジアの状況の違いもあると思いますが、アドバイスいただければ幸いです」という質問。
ホリエモン「その時の思いつきや出会いでやってみれば?」
ホリエモンは、「あー、全然考えてないね。その時の思いつきと出会いだよ」と回答。
アフリカで金融サービスを立ち上げたいというホリエモンの記述に、東南アジアでのサービス開始を考える質問者がどんな市場に狙いを定めるべきか尋ねたのが今回の質問。しかし、ホリエモンの回答は「特に考えてないね」と素っ気ない。
とはいえホリエモンは、金融サービス立ち上げのアイデアを放棄したというわけではもちろんない。例えば、どこかの国に友人やコネがあるならその国から始めればいいし、フランス語ができるならアフリカなどのフランス語圏に行けばいい。
金融サービスが未発達なのはアフリカ全てに共通しているのだから、狙いを定める国を市場要因から厳密に考えるよりは、もっと偶発的あるいは個人的な動機から考えるべきというのがホリエモンの意見。質問者なら既に東南アジアで働いているのだから、そのままそこでサービスを始めるのが一番だろう。
「条件によって変わるから一概にはいえないよね」と結論づけるホリエモンだが、これも起業の際には必須のマインド。戦略を緻密に詰めすぎても、実際に起業してみると予想外のアクシデントはいくらでも起こる。だったら、細かいことを考え過ぎずにとりあえず行動してみるのが吉なのだ。
インドのマーケットを調査するクラウドファンディング!?
あらゆる観点から考えて、おそらく絶対に正しい開始場所は存在しないだろう。そうなれば、自分が興味を持てる国でサービスを始めてみるのがよさそうだ。
「もしもインドに興味があるのなら、インドの決済サービスを調べておきますよ」とアピールをしたのは、クラウドファンディング「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」でインドのスタートアップ調査を募集している中林佑太氏。現在は目標額32万円の半分程度まで援助を集めている程度らしい。
インドはアジアでも中国に次ぐインターネット人口だが、その普及率はまだ人口の3割程度。それだけ巨大な環境なのに、まだマーケットが完全に整備されていないのが現状だ。こうした点から、中林氏は現在インドには介入するチャンスが大きく存在すると考えている。
中林氏自身もいままでインドに渡ったことはなく、今回クラウドファンディングが成功したら初めてインドに足を踏み入れて調査することになる。こうした案件に支援が集まっていること自体がインドというマーケットへの期待の高さだともいえるが、一方で自身の中に特筆すべき強みがなくても中林氏のように声を上げてみれば、意外と誰かが助けてくれるということもできる。これもある意味では、物事を深く考え過ぎずにとりあえず行動してみて成功した例だといえるだろう。
稼げる市場を事前に吟味するのはもちろん重要だが、一方でいくら悩んでも答えが出ない問題もある。そうした状態で正解を探し求めるのは、端的に言って時間の無駄だ。そうした時は、とにかく行動してみるのが一番。いまの思いつきや縁を信じて動いてみれば、意外と活路は開けてくるはずだ。
ホリエモンが思いつきで行動する大切さを語った『堀江貴文のQ&A「強みは人それぞれ!?」〜vol.696〜』。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう