ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「ホットな分野は越境EC!?」〜vol.687〜』では、これから話題になること必至の「越境EC」についてホリエモンが語った。
今回取り上げたのは、「高級品ブランドに特化したC2Cマッチングプラットフォームについて質問させてください。中国人の知り合いが日本で仕入れた商品を中国人向けに転売し、利ざやを稼ぐビジネスをやっています。今後は金額が高く、日本で偽ブランド品の流通が少ない高級品ブランドを、中国人をはじめとしたアジア人向けに転売するとのことです。最終的には高級品のC2Cマッチングプラットフォームを構築し、スケールさせる戦略ですが、このビジネス案についての評価やアドバイスを教えてください」という質問。
ホリエモン「越境ECはかなりホットなジャンルだよね!」
ホリエモンは、「結局は過渡的なビジネスでしかなさそう。既に中国で大規模ECを展開しているアリババグループあたりが、越境ECの進展とともにパワープレイで儲かる高級ブランドのECをやると思うので、それまでに小規模で儲けることを考えるべきじゃないかな。あるいは事業ごと売却するか……」と回答。
今回の質問はC2C向けのマッチングプラットフォームに関するもの。現在は日本で仕入れた高級ブランド品を中国に転売、こうしたネットワークを拡大させて国境を越えたC2Cでのマッチングを支援するサービスを作るのが質問者の戦略だ。
ホリエモンが「かなりホットな分野だよね」というように、越境ECはこれからのネットビジネスで見逃すことはできないキーワード。越境ECとは海外製品の購入の中でも、国外から商品が発送されるECのこと。背景にあるのは、これから爆発的な増加が見込まれる途上国のインターネットユーザー。彼らの先進国製品へのニーズを満たすのが越境ECなのだ。
とはいえ現在では中国人が日本製品を取り扱うケースがかなり目立ち、まさに雨後の筍のように越境EC企業が登場している。伝統工芸品やアパレル、アニメグッズなどの専門サイトや、日本製品用ECアプリ「Bolome」などが人気を誇っており、今回の質問者はまさにそれに続く形になっているのだ。
ホリエモン「今からマッチングプラットフォームをやるのは厳しいんじゃないかな」
かなりホットな越境ECだが、ホリエモンは質問者の戦略には賛同しない。既に大小含めてかなりの企業が参入しているので、今更マッチングサービスを始めても遅すぎると考えている。
しかも、単に多くの企業が参入しているだけではなく、2016年2月には中国の超大企業「アリババグループ」までもが日本への越境ECに参入表明。自社ECサイト「天猫国際」に日本企業の出店支援を設け、アリババグループが保有する莫大なビッグデータなどで展開をサポートするとのことだ。
なので、ゆくゆくは対中国の越境ECはほとんどアリババグループに収斂していくはず。そんな中で中国向けの越境ECを拡大しても、寿命は限りなく短いというのがホリエモンの見立て。だとしたら残された手段は、回答でも示しているように今のうちに少しでも儲けるか、事業ごと売却してしまうことくらい。いずれにせよ、ホリエモンが勧めるのは早期撤退だ。
今回の質問に対してホリエモンは消極的だったが、越境ECは間違いなくこれから世界を席巻するビジネスの一角になる。中国は既にパイが埋まっていたとしても、まだ他の国なら可能性はあるはず。EC業界に関心がある人なら、間違いなくチェックしておくべき分野だろう。
ホリエモンが越境ECについて語った『堀江貴文のQ&A「ホットな分野は越境EC!?」〜vol.687〜』。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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