スマートホンが普及して久しく、イヤホンの利用範囲もその利用価値も拡大を続けてきた。そんな世の中にあってイヤホンを使ったことがないという人はおそらくいないだろうが、イヤホンに二種類のタイプがあることはご存知だろうか。
それはインナーイヤー型とカナル型である。今回はその二種類のイヤホンについて、種類ごとにどのような違いがあるのか、またそれぞれの特徴と利点について見ていきたいと思う。
インナーイヤー型イヤホンって何!?
インナーイヤー型イヤホンとは耳の穴に浅く引っ掛けるように装着するタイプで、簡単に着脱が出来るのが特徴。「インナーイヤー」は「inner ear」であるから、耳の奥までしっかりと差し込むものを想像してしまいそうになるがそうではない。
このインナーイヤー型イヤホンは、よく音楽再生用の携帯電子機器などに付属するタイプと言えば分かってもらえるだろう。昔からあるオーソドックスなタイプで製品の種類も多い。
インナーイヤー型のメリットと言えば、何と言っても着脱のしやすい点にある。また耳の奥まで塞がないために、イヤホン装着の異物感を軽減してくれる。またオーソドックスで種類が豊富なため、自分好みのものをセレクトする楽しみは大きいだろう。
鮮やかでカラフルな色合いのものもあれば落ち着いたシックな色合いのものもあり、形はスタイリッシュなものが多い。幅広いニーズに応えてくれるだろう。
逆にデメリットは、耳の奥まで差し込まないという性質上、当然のことながら周りへの音漏れが生じやすくなったり、周辺の雑音が耳に入ってきやすかったり、という点である。
カナル型イヤホンって何!?
インナー型イヤホンが浅く耳に掛けるタイプであるのに対し、カナル型イヤホンは耳の穴の奥まで差し込むタイプである。耳栓のように外耳道(がいじどう:耳の穴の入口から1cmほどの部分)まで挿入するために、その英語読みear canal からカナル型と呼ばれているようだ。ここ十数年間で広まってきたもので、インナーイヤー型イヤホンに比べるとその歴史は浅いが、その台頭には目覚ましいものがある。
カナル型のメリットは音漏れが小さく、周囲の雑音も入りにくい点にある。また小さな音までしっかりと伝えてくれるので、臨場感ある音楽を聴きながら繊細な音色の変化を味わうことができるのは大きな利点と言えよう。音の振動をダイレクトに鼓膜まで伝えることができるため、再生音量が小さくても迫力は失われない。音楽の世界にどっぷり浸かることが出来るのはこのイヤホンならでは。
・イヤホンを上手に使い分けよう!
先述の通り、インナーイヤー型イヤホンの利点はその着脱のしやすさにあるのだから、日常のちょっとした隙間の時間を見つけて音楽を聴きたいというときには最適なイヤホンと言えるだろう。具体的には通勤、通学中や休憩時間中などの使用が考えられる。
またカナル型の異物感が気になるという方はこちらのイヤホンを使えば問題がないだろうし、自分の部屋の中など他人のいない環境であれば音漏れや周囲の雑音が気になることはないので、そういう環境で使用することで音質面のデメリットも解消されるだろう。
対してカナル型イヤホンは音漏れが少ないため、電車やバスの中の閉鎖空間など、公共の場所で使うには有利だ。またカナル型の異物感が気にならないという人にとっては、インナーイヤー型に比べると音量が小さくて済み、耳への負担は小さいと言えるので、長時間の使用に適している。
イヤホンを購入する際には、インナーイヤー型とカナル型の違いを明確に理解して、自分がどちらのタイプに合っているのかをよく考えていただきたい。
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