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ホリエモン「いまの機械は“感動すら制作可能”」 機械が発展したとき、人間には何が残るのか?

野口直希

2016/06/16(最終更新日:2016/06/16)


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ホリエモン「いまの機械は“感動すら制作可能”」 機械が発展したとき、人間には何が残るのか? 1番目の画像
 ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「全てAIで出来る!?」〜vol.676〜』では、ホリエモンが人間の仕事を代替していくであろう機械技術の進化について語った。

 今回取り上げたのは、「ウェブマーケティング業界に勤めています。マーケティング­では、マーケットや競合の状況を分析して手を打つのが基本ですが、今後メタッ­プスが提供するような自動で学習するマーケティングマシンが発達してくれば、­現在は人が行っているマーケティングの戦略立案もすべてマシンに代替されると思い­ます。

 人の手を介在させることでの付加価値はマーケティングの戦略立案では­なく、感動する動画コンテンツやインタラクティブ性の高いエンターテイメント創りなど­、制作の部分に特化するしかなさそうですが、いかがでしょうか?」という質問。

ホリエモン「最近の機械は、『感動』だって作ることができる!」

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 ホリエモンは、「そうだろうね。ただ、そこまで到達するにはツールの進化などのまだまだ時間がかかると思うよ」と回答。

 「内容がないな……」と質問に苦言を呈するホリエモン。とはいえ、質問者が言うように、これまで人力でまかなわれていた戦略立案などは、技術的には既に機械で代行可能になっている。

 質問者は、人間に残されているのは感動や体験などの制作分野だけだというが、このホリエモンはこの見通しすら甘いと考える。機械の発展は戦略立案にに留まらない。さらにホリエモンは一歩踏み込んで、芸術分野も着実に機械化が進んでいると話す。
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 例えば、2016年4月にはバロック画家として有名なレンブラントの作品をインプットしたコンピュータが、どう見ても本人が描いたとしか思えないレンブラントの「新作」を発表した。

 また、機械による作曲は既に珍しくなく、映画のシナリオも「○分○○秒からこうしたシーンを挿入すると効果的」といったことまでかなり解明されているとホリエモンは紹介。「もう人の『感動』の大部分は機械で作ることができるんだよね」と衝撃的な現実を突きつけた。
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ホリエモン「人間にできて、機械にできないことなんて存在しないんじゃないかな」

 人間の特権だと思われていた行為の全てが機械化されるというのは、私たち人類からすれば完全なディストピアに思えてしまう。人間だけにしかできないことは、果たして存在しないのか?

 これに対してホリエモンは、「(人間にできて)機械にできないことはないんじゃないかな」と痛烈な一言。しかし、これは根拠のない機械を妄信した発言ではない。ホリエモンによれば、機械学習というのはそのまま人間の学習過程をコピーする行為だ。そう考えれば、人間に学習可能なことは全て機械にも学習可能だと思えてくるだろう。
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 とはいえ、機械化できるほどに学習過程のメカニズムが解明された現在でも、「なぜその仕組みが機能しているか」は未だに分かっていない。例えば、なぜ人が美味しさを感じるのかは分からないよね?」とホリエモンは言う。

 グルタミン酸ナトリウムを食べると美味しさを感じる理由として、生存に欠かせないタンパク質に変換されるからだと必要性に基づいた原因はたしかにある。しかし、それは現在だから説明できる後付け的な理由であって、それだけでは「なぜグルタミン酸ナトリウムに美味しさを感じるか?」の完全な説明にはならないだろう。
 
 同じように、子どもが父親に対して使う「パパ」という言葉は、たまたま「パパ」と呼んだら父親に優しくされたことが原因だといわれており、「パパ」という言葉自体に意味はないとホリエモンは説明。「パパ」という言葉を使わない国だってあるように、私たちが「パパ」という呼び名を使う必然的な理由など存在しないのだ。にも関わらず、私たちは何の疑問もなく「パパ」を使っている。

 ここから分かるのは、機械によって人間の行為が全て代替可能になったとしても、それは人間の全てが解き明かされたことにはならないということだ。私たちだって、普段自分がやっていることが何なのか完全には分かっていないのだから。

 とはいえ、人間にできること全てが機械にも可能になったとき、人間が何をして生きていくのかはやはり未知数だ。機械が人間の行動を完全にコピーしたとしても、人間の謎が全て解き明かされたことにはならない。だが、それによって私たちが自身の生き方に改めて直面させられるのは必然のはずだ。

  ホリエモンが機械技術の未来を語った『堀江貴文のQ&A「全てAIで出来る!?」〜vol.676〜』。動画が見たい方はこちらからどうぞ!

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