ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「面白ければOK!?」〜vol.673〜』では、ホリエモンがサービスの認知度を高めるために考えるべきことをアドバイス。
今回取り上げたのは、「堀江さんはよく、サービスの広め方についての質問に対してインフルエンサーに使ってもらうべきと回答をされていますが、インフルエンサーに使ってもらうには、SNS等などで接触して、『お金を差し上げますので使ってくれませんか?』と依頼すればいいんでしょうか? それとも、対価など要らないレベルで興味を持たれないとダメということでしょうか?」という質問。
「森の図書室」は広告を一切打ち出していない!?
ホリエモンは、「どちらかだろうね。人によると思うよ。僕の場合は、費用をもらえなくても本当に良いと思ったら宣伝してしまうかな。逆に、もらってもダメなものだと思えば宣伝しないよ」と回答。
今回の質問は、インフルエンサーにサービスを広めてもらうための頼み方について。インフルエンサーは大雑把にいって、「お金で動く人」と「自分が面白いと思ったもののために動く人」の2種類がいるが、ホリエモンは完全に後者のようだ。
要はどんな経路、手段で広報するかの問題なのだが、今回のゲストで業界初の24時間利用できるフィットネスジム「FIGHT CLUB 428」を運営する株式会社428の代表 森俊介氏は、「そもそも、面白いサービスなら自然にキャッチアップされて、広まるはず」とズバリ本質を突く。もちろん、多少は極端な意見ではあるのだが、これは絶対的に正しい意見。全く面白くないサービスなら、いくら広報されても人気になることはないだろう。
森氏がクラウドファンディングを使ってオープンにこぎつけた「森の図書室」が、まさにその典型例。森の図書室は一切広告を打たなかったにも関わらず、すぐさま多数の出資が集まった。これは「渋谷で読書とお酒が同時に楽しめる」というコンセプトに多くの人が共感し、宣伝しなくても多数のWebメディアが情報を勝手に拾って拡散してくれたからだろう。
ホリエモンも、森氏の意見には同意。「どんなサービスでも、自分と同じニーズを持っている人はいるはずだから(そういう人たちを通じて広まるはず)」と分析する。ホリエモンは、FIGHT CLUB 24の思想に全面的に同意だという。そうしたユーザーこそが、恐らくこの施設をガッツリ利用してくれることになるはずだ。
ホリエモン「クラウドファンディングには『認知度を上げる』効果もあるよね!」
いくらサービスの質が高ければ自然に認知されるといっても、やはり作った側としてはあらゆる策を講じて、少しでも多くの人にサービスを知ってもらいたいと考えるはず。結果、ほとんどの人はサービス作りと広報を並行して進めるのだ。
森氏は広告は打たなかったが、ホリエモンは「クラウドファンディングが話題づくりとして機能していた」と話す。クラウドファンディングで募集をかけるという行為によって、サービスが多くの人に認知されたというわけだ。
ホリエモンが掲載し、2016年4月28日に見事目標金額の支援を受け切ることに成功した「ピロリ菌予防プロジェクト」も、クラウドファンディングの認知としての側面を多分に活用している。これは胃がんの99%がピロリ菌によって引き起こされていることに注目し、検査キットを始めとする予防委員会の活動を応援するプロジェクト。もちろんプロジェクトの運営資金は必要だが、それ以上に「(ピロリ菌の存在を)広めることが目的だった」とホリエモンは語る。
胃がんの予防が簡単にできるという情報を知っていれば、クラウドファンディングに出資しない人でもとりあえず検査だけはやってみようと思うはず。資金集めのためというより、こうした普及活動の一環としてホリエモンはクラウドファンディングを行っていたのだ。
「こういう広報活動は、なるべくお金を使わずに拡散できると良いよね」とホリエモン。ピロリ菌プロジェクトの出資が完了した際にホリエモンは、会費制のイベント「ピロリナイト」を実施しているが、これも更なる広報が目的だ。無料で請け負ってくれるインフルエンサーやクラウドファンディング、こうしたイベントなど、お金をかけなくても認知度を高める施策はいくらでもある。
これまでプロモーションは、広告会社にお金を払って行うものだと思われていたが、それはもう過去の話。ネットが発達した昨今では、お金を使わずに拡散させる手段はいくらでも存在する。自分と同じニーズを持つ人にお金をかけずにリーチするにはどうすればいいかを考えることで、無駄の少ない効率的な広報が可能になるのだ。
ホリエモンが広報のコツを語った『堀江貴文のQ&A「面白ければOK!?」〜vol.673〜』。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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