「しょうがない」と感じていたあの場面、実はそれが「職場いじめ」だったなんてことがある。職場いじめは、セクハラ、パワハラをはじめとして、悪しき日本社会の習慣に根深く残っている。あなたが職場で「息苦しい」と感じたら、職場いじめをされている可能性があるのだ。
本書『職場いじめ―あなたの上司はなぜキレる』では、日本社会の職場いじめの傾向と対策があますことなく紹介されている。是非、本書でもって職場いじめへの認識を知恵に変え、最良の「職場いじめ撃退法」を身に付けていただきたい。
もしかして、それって「職場いじめ」?
許容されがちな目下に対する職場いじめ
人は自分より立場が下の者については、いじめの対象としやすい。なぜなら、立場が上の者を職場いじめするのに比べて、リスクが低いからだ。
例えば、正社員が派遣社員を職場いじめの対象とすることは、近年散見される。
また、社会的に立場が低いという意味では、女性もセクハラとそれに準ずる職場いじめに遭いやすい。
その理由として、セクハラとそれに準ずる職場いじめは、第三者に口外しにくく、結果として加害者の評価に響きにくい傾向があるからだ。そして、セクハラに準ずる職場いじめは、日本で最も多い。
昔から日本にあった組織的職場いじめ
一昔前の日本では、一部の中学・高校等で行われる洗礼は、「いじめ」と解釈されなかった。昨今、会社の団塊世代は少なからずこのような意識を持っているので、新人に対する職場いじめは許容される場合がある。
また、新人ではないが、正社員が派遣社員やアルバイト等の弱い立場の者へ、組織的に職場いじめすることも珍しくない。そのような職場いじめの例として、派遣社員やアルバイトへの査定を異常に厳しくしたり、困難な業務にわざと従事させ、使い捨てにする例がある。
一方、職場いじめを受けた者が出世した場合、自分がされた「組織的職場いじめ」を今度は「自分も職場いじめにあったから、部下も受けて当然」と許容してしまうことがある。
加えて、職場いじめを乗り越えて出世したものが、組織的な職場いじめを根絶することはあまりない。
なぜなら、その周囲が職場いじめを許容しがちなので、自分がそのような職場いじめの風潮に反発すると評価に響くからである。
そもそもとして、組織的な職場いじめに反発し続ける者は、その会社をすでに辞めている場合が多いからだ。
職場いじめへの対策
下記に、職場いじめの対策と、それに対するコメントをまとめた。
「職場いじめ」への対策
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「無視してマイペースで仕事をする」
軽度の職場いじめと感じるのであれば、受け流すことは有効だ。 -
「立場が上の人の耳に状況を入れておく」
特にセクハラ等の職場いじめには有効だが、相談した上司が組織的職場いじめを許容している場合は、握りつぶされることもあるため注意が必要。 -
「他の人がいる場で意思表示をする」
現代のビジネスマナーでは、感情を直に表現することを忌避しがちだが、イヤな気持ちをはっきりと表現することで、当事者たちが職場いじめを止める可能性がある。近年、職場いじめを無くそうとする風潮があるので、それを見た誰かがあなたを助けてくれる可能性がある。 -
「第三者機関に相談する」
第三者機関に相談することで、自分が受けた職場いじめの程度を客観的に把握できる。昨今、職場いじめに感する法律も整備されつつあるので、弁護士への無料相談を斡旋してくれる時もある。 -
「転職を選択肢にもつ」
職場いじめがない職場を求めて、転職することで、職場いじめのない環境に赴ける。
以上、職場いじめの現状と対策について紹介してきた。言えることは、職場いじめは日本の古い悪習であるが、打開策は必ずあるということだ。これを機に、あなたも職場いじめに対する知識を深め、職場いじめのない環境づくりに貢献してもらいたい。
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職場いじめに耐えられなくなったら
記事内でも紹介したように、日本において職場いじめは許容されがちなものだ。
上司たちが“いじめ”と思っていなくても、客観的に見ると“いじめ”にしか見えないというケースは多々ある。快も不快も人それぞれな中、耐えきれないストレスを強いられている場合もあるだろう。
職場いじめにうんざり・耐えきれなくなったら、転職を視野に入れてみてほしい。
そうはいっても、忙しい社会人生活の中、たくさんの企業を見て、自分の目で判断するのは至難の業。
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