出典:www.themarkeworld.com
携帯電話がスマホになってからカメラ機能が一段と進化し、ますます写真が身近なものになった。わざわざデジタルカメラや一眼レフカメラなどを買ってまで、テクニックを駆使して撮影しようとは思わない。またスマホを携帯していれば、なんとなく撮影する機会も増えるだろう。
技術の発展により、特別な設定や難しいテクニックがなくても、そこそこの写真は撮れるようになった。スマホのカメラに全てを任せて撮影するので、写真なんてどれも同じような気もするだろう。
確かに小難しい撮影テクニックを覚えてまで、スマホの写真を素晴らしいものにしようとは思わない。ただ、どうせ撮影して残すなら、写真は綺麗な方がいいには決まっている。今回は、そんなスマホカメラでもおしゃれに撮れる、簡単なテクニックをご紹介しよう。
スマホカメラで構図を決めるのに失敗しないテクニック
出典:free-photos.gatag.net カメラを構えると、目の前の被写体を撮影することで頭がいっぱいになりそうだが、この場合の目的は、カメラ撮影ではなく「撮れた写真」だ。
絵葉書やポートレートを思い出してほしいが、それらを選ぶにあたって決め手とするものは、なんだろうか。
無意識の中で、好きな構図をチェックしてはいないだろうか。同じモデルでも、アップなのか、正面なのか、ポーズなのか、場所なのか。
自分で撮影するときも、そんな視点で構図を決めるテクニックをマスターしたい。
「3分割交点構図」カメラテクニックなら大丈夫
出典:www.bhphotovideo.com 3分割交点構図テクニックは、カメラの撮影で一番よく使われるテクニックだ。人は、無意識に撮影したい被写体をカメラの中央に置きがちだが、そこをあえてずらしてみると面白い雰囲気を出せる。
スマホの画面を縦横にそれぞれ3分割すると、交わるポイントが4つできる。その4つのポイントの好きな場所に、被写体の顔や撮りたい物などを置くようにしてみよう。カメラアプリには、この3分割の線を撮影画面に表示させる設定ができるタイプもあるので、慣れるまではグリット表示をして撮影すると良い。
安定感を感じる「対角構図・三角構図」カメラテクニック
出典:www.safaribooksonline.com これは、画面の中に三角形を描くイメージで構図を決める、カメラテクニックの基本だ。上が小さく、下が大きいことで、富士山のように不動の安定感が感じられ、カメラの画面全体が落ち着いた構図に収まる。
レイヤーを意識して「奥行きを感じる」カメラテクニック
出典:www.picturecorrect.com 被写体がまるでレイヤーのように、手前、その奥、さらに奥と意識して撮影するカメラテクニックだ。奥がぼけることで写真全体に奥行き感が出て、世界観を感じやすい。カメラ撮影上級者のように見えるので、是非とも取り入れたいカメラテクニックだ。
スマホカメラで「光を利用する」カメラテクニック
スマホに限らず、カメラでの撮影では光を扱うテクニックは基本中の基本だが、意外に失敗するケースが多い。逆光などの初歩的ミスはもちろんだが、被写体によって光の当て方が違うことをご存じだろうか。
光の当て方を少し変えるだけで、写真はかなり立体感を持ち、味のある写真に仕上がる。そんなカメラテクニックを、被写体別に説明しよう。
「人物を写す」カメラテクニック
出典:free-photos.gatag.net 外で人物をカメラ撮影するときに、逆光を避けるのは基本カメラテクニックとして知られているが、それだけで終わらせていないだろうか。
人物をカメラ撮影する場合は、「斜光」といって斜めから光を当てるのも基本。斜光は光のバランスが良く、表情に自然な立体感をもたらしてくれるカメラテクニックだ。ただし、太陽が真上に来る時間帯の11時~13時ごろまでは、このカメラテクニックを使えないので注意したい。
「食品を写す」カメラテクニック
出典:free-photos.gatag.net 美味しい料理をスマホカメラで撮影することは、よくあるカメラのシチュエーションだ。その場合、何も考えずに正面から撮影すると無機質で味気のない写真に仕上がり、その美味しさが伝わってこない。
料理などをカメラ撮影する場合は、逆光で撮影すると立体感と色艶のグラデーションが感じられ、素材の美味しさが伝わりやすくなる。さらに言うと、窓際などの自然光でカメラ撮影できれば、ベストである。
「小物を写す」カメラテクニック
趣味でコレクションしているフィギュアや、プラモなどを撮影するときにおすすめな「光を使った」カメラテクニックだ。
物をテーブルなどに置いてカメラ撮影する場合は、正面からの光を避け、サイドから当てるようにしてカメラ撮影する。
正面から光を当てられると、フィギュアなどの影は後ろに回り込む。すると、小さなフィギュアの細かな立体感が消え、魅力が伝わらないのだ。
サイド光は影を強く出すため、メリハリの強い写真に仕上がり、臨場感が伝わるカメラテクニックである。
物をテーブルなどに置いてカメラ撮影する場合は、正面からの光を避け、サイドから当てるようにしてカメラ撮影する。
正面から光を当てられると、フィギュアなどの影は後ろに回り込む。すると、小さなフィギュアの細かな立体感が消え、魅力が伝わらないのだ。
サイド光は影を強く出すため、メリハリの強い写真に仕上がり、臨場感が伝わるカメラテクニックである。
スマホカメラで「フラッシュ撮影を失敗しない」カメラテクニック
出典: www.techradar.com スマホカメラに限らず、普通のデジカメでもフラッシュ撮影は難しいといえるだろう。特に料理や近くのものを写すときは、画面中央だけが白くなり、周りが暗いために違和感を感じる写真が多い。
極力使いたくないフラッシュだが、光量の少ない場所でのカメラ撮影では必要な時もある。こんな時は、ティッシュなどの薄くて白いものをフラッシュに覆うように貼ってみる。そうすることで強すぎるフラッシュの光が和らぎ、自然に近い雰囲気に近づけるのだ。
スマホカメラの設定に関するカメラテクニック
カメラの設定を再確認して、より綺麗な写真を撮るというシンプルなカメラテクニックだ。せっかくスマホについている機能を使わないのはもったいない。スマホカメラの機能を調べて、積極的に使ってみよう。
スマホカメラテクニック①:撮影サイズ
容量の関係で、普段はサイズを小さく設定している人が多いと思うが、集団写真やブログ等に上げたり、PCに保存したりする場合などは設定を大きくしておこう。後から編集したり、大きな現像サイズにも対応できる。
スマホカメラテクニック②:HDR
HDRは、明るさの違う写真を数枚撮影し、暗いところでは明るめに、明るい場所では抑えめにと、光のコントラストの差を縮めるカメラ機能だ。太陽光の強いところでは光の当たる場所を抑え、陰の場所は明るめに写し、暗いところではできるだけ明るく写してくれる。
スマホカメラテクニック③:グリッド表示
グリッド表示については、3分割交点構図のカメラテクニックで書いたとおりだ。
スマホカメラテクニック④:位置情報
失敗しないというテーマとは関係ないが、設定ついでに書いておくと、位置情報データの保存をONにした場合、撮影場所の情報が写真自体に保存される。ニュースなどでも取り上げられるので、ご存知とは思うが、SNSなどへの投稿には気を付けよう。
高性能でカメラ機能に特化したスマホなどは、フレーミングアドバイザーやさまざまな設定ができるので、マニュアルをよく理解してカメラを使いこなしたい。
スマホカメラで失敗した時の「フォトエディターを使いこなす」カメラテクニック
出典:www.arcsoft.com ここまでスマホカメラの撮影時に役立つ簡単なテクニックを紹介したが、それでも失敗することもある。そんな時はPCに取り込み、フォトエディター、画像編集アプリケーション(Photohop、GIMP、Paint.net、iPhotoなど)で乗り切ろう。
もちろん、こうした編集はカメラアプリでも可能だが、どうせ編集するならフルサイズの写真の方が楽だし、やれることも多い。特に明度や彩度などは、こうした編集でかなり鮮やかによみがえり、余計なバックも切り取って、構図も決めなおせる。
一眼レフカメラからコンパクトカメラ、ガラケーからスマホと、カメラは途中で通話やコンタクト手段と一体になり、携帯性が抜群にアップした。一方で、写真自体の価値はどうだろうか。誰でもいつでも撮れる手軽さゆえ、ひとつの被写体に対してのレベルが下がっているように感じる。
使い捨てや、取り換えが容易にきく時代だからこそ、一瞬の思い出を、もっと大切に丁寧に撮ってみてはどうだろう。
たかがスマホカメラ、されどスマホカメラだ。少しくらいの手間とテクニックを注いでも良いかもしれない。
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