ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「公務員は安泰!?」〜vol.657〜』では、ホリエモンが「安定の代名詞」ともいえる公務員の未来を大予測。
今回取り上げた質問は、「就職活動中の友達がみんな口を揃えて『公務員は安泰』と言っており、疑問に思っています。中長期的に見ると人口減少による税収減とITによる業務効率化によって、公務員は削減されると思うからです。
しかし、これを友達に話しても『公務員は(不祥事を起こさない限り)絶対に首を切られることはないし、法律でそう定められている』と言われ、『なるほどなぁ~』と思う一方で、イマイチ納得できていません。友達の言うように、公務員はしぶとく生き残るのでしょうか? それとも首切りにあうのでしょうか?」という質問。
ホリエモン「行政が非効率だから、民間が入りこむ余地がある」
ホリエモンは、「例えば、郵便局員は公務員だったけど、郵政民営化で普通のサラリーマンになった。こういう流れがグローバルで起きていると思うよ」と回答。
これから公務員は、長期的に削減傾向に向かうと考えるホリエモン。2007年の郵政民営化からも分かるように、公務員の仕事の多くがこれから民間企業に代替されていくからだ。
今回のゲストである株式会社KUFUの代表取締役 宮田昇始氏が運営している、社会保険や雇用保険の手続きを自動化するソフトウェア「SmartHR」もその1つ。クラウド技術などを用いて企業の公的手続きをサポートするSmartHRは、結果として行政のWeb手続きの促進を助けていることにもなる。
「SmartHRは本来なら行政がやるべき仕事なのかもしれないけど、今のままで行政が収益を得ているなら、それはそれでいいよね」とホリエモン。宮田氏によれば、以前から行政では窓口の混雑削減などを狙ってWeb上での申請を促進させようとしていたが、結果は芳しくなかった。そこで、国のシステムにつなげるためのAPI(アプリケーションプログラムインターフェイス)を一般公開することで、民間企業が参入しやすい環境を作ったのだ。
この事例を「行政だけではWebに対応することもできないのか」と批判することもできるが、そうだとしてもホリエモンの言うように、過程はどうあれ結果としてWeb対応を進めることができたのだから、目くじらを立てることでもなさそう。さらにホリエモンは「行政が非効率だから、民間の入りこむ余地があるんだよね」と一言。行政が不得意な仕事を民間企業が引き受けることで、新たなビジネスが生まれる。ホリエモンは、こうした取り組みはさらに広がるべきだと考えているようだ。
ホリエモン「公務員がやらなきゃいけないことって、実はほとんどないんじゃないかな」
APIの公開で企業の参入を求める行政と、参入しやすく確実な土台もある市場を狙うIT企業の利害は完全に一致している。宮田氏は、SmartHRのような事例は今後ますます増えていくと予想する。
ITの進歩による窓口業務の効率化も、長期的には公務員の削減につながるはず。「全員がスマホで申請できるようになれば、窓口職員はいらなくなるよね」と、ホリエモンが提示するのはもちろん極端な例だが、これから長期的には公務員の人数が減っていくと予想できるだろう。
また日本だけでなく、世界的にも公務員を減らす気運は高まっているとホリエモン。「実際、公務員がやらなきゃいけないことなんてあまりないんじゃないかな」と言うように、民間企業が受け持った方が効率的なサービス提供ができるのなら、公務員が削減されるのは必然のはずだ。
もちろん、SmartHRだってそれと同じ業務をより効率的にこなせるサービスが登場すれば、そこに取って代わられることになる。つまり、いままで公務員でなければできないと思われていた仕事が、企業による競争原理にさらされるということだ。
ホリエモンは、いまの行政(厚生労働省)が手がけている仕事は全て民間企業でも代替可能だと大胆な予想。民間でできる仕事が増えるのだから、公務員を今以上雇っておく必要はない。公務員の未来についてホリエモンは、「これから20〜30年くらいのスパンだけで見ても、公務員が絶対安泰だとはまず言えないよね」と厳しい言葉で締めくくった。
ホリエモンが公務員の未来について語った『堀江貴文のQ&A「公務員は安泰!?」〜vol.657〜』。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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