ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「資格の価値は下がる!?」〜vol.653〜』では、ホリエモンが役所手続きを劇的に変えるかもしれないクラウドサービスを紹介。
今回取り上げた質問は、「堀江さんは資格の価値が下がっていくとおっしゃっていますが、私も同感です。私は、税理士として中小企業の顧問業務を中心に仕事をしています。ただ、クラウドが発展している現在、顧問業務は付加価値などがなければ確実に減っていく傾向にあると思います。今はブログ記事を発信してPV数を増やしていますが、このままでいいのか悩んでいます。税理士がしたら面白いことがあれば教えていただけませんか?」という質問。
士業とクラウドサービスは対立しない!
ホリエモンは、「とはいえ中小企業はITに弱いところも多いから、クラウド会計、請求書業務、それから派生してセールスフォースみたいなサービス導入のコンサルなど、ITに強い税理士として活躍するといいんじゃないかな」と回答。
ネットなど誰でも自由に学習できる環境が整ったことなどから、ホリエモンはこれから資格の優位性は失われていくと考えている。それでも、やはり専門知識を持っている人材は強い。質問者はITにも詳しいそうなので、この2つの知識を組み合わせれば色々なところで重宝されそうだ。
世間で危惧されているように、ネットやクラウドが必ずしも士業と対立するわけではない。今回のゲストである株式会社KUFUの代表取締役 宮田昇始氏が運営している社会保険や雇用保険の手続きを自動化するソフトウェア「SmartHR」は、これまで企業の手続きを依頼されていた社会保険労務士の仕事を奪うものだと予想されたが、現実には違った側面も現れている。
なんと社労士の中には、SmartHRで顧問先の管理を効率化させている人もいるという。SmartHRが、企業だけでなく社労士の負担軽減にも役立っているのだ。また、社労士に外注するとしても、企業側は領収書の整理や記帳といった雑務をこなさなければならないが、SmartHRはこちらの効率化にも役立つ。結果として、宮田氏は「クラウドと士業は対立しない」と実感している。
クラウドサービスで、確定申告も社会保険も手間いらずに!?
先ほども触れたように、現状では社労士に業務を任せている企業にも、社内でやらなければならない業務はそれなりに残されている。宮田氏によれば、今後SmartHRなどのクラウドサービスによってこうした作業はすべて自動化されていく。会社側が何もしなくても、毎月のデータが社労士に送られ、社会保険などの手続きが完了するというわけだ。
士業の仕事を奪うと思われていたクラウドサービスは、士業の仕事をサポートするだけでなく、さらには士業と会社側の連携をスムーズにする。ここまで踏まえれば、むしろクラウドと士業はかなり相性がいいともいえそうだ。
ホリエモンもこうした役所への手続きをかなり煩わしく思っているようだ。宮田氏の展望にはかなり期待する一方で、「いまならクレカやコーポレートカードを使えば、かなりラクになるよね」と話す。クレカには利用履歴が残るので、会社の決済をすべて同一のクレカに一元化してしまえば領収書の整理などは必要ない。「個人事業主には、クレカとクラウド会計、e-Taxを使って、確定申告をほとんど手間いらずにしている人もいるよね」とオススメの管理手法を披露した。
工夫次第で簡略化できる部分もある役所への申請作業だが、まだまだ面倒な部分は多い。ホリエモンは、「各省庁に分かれている申請窓口を一本化してほしいよね」と苦言を呈す。たしかに、現在は様々な書類をそれぞれ別々の窓口に持っていかなければならないので非常に面倒くさい。
しかし、こうした苦労もSmartHRなどのクラウドサービスの発展で解消されるかもしれない。ホリエモンも言うように、SmartHRが税務などにも対応すれば、役所の窓口がいくつあっても、ユーザーはクラウド上で一括申請できるだろう。企業と士業、あるいは個人と役所の連携をかなり快適にしてくれそうなクラウドサービス。役所への申請などの面倒な作業に悩む年度末におなじみの光景は、もうじき過去のものになるのかもしれない。
ホリエモンが士業とクラウドサービスについて語った『堀江貴文のQ&A「資格の価値は下がる!?」〜vol.653〜』。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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