「成長しろ!」と、上司からよく言われる若手ビジネスマンの諸君。男のバイブル『スラムダンク』には、実は成長のエッセンスが詰まっていた。今回は、スラムダンクに秘められたスポーツ心理学による成長エッセンスをまとめた『スラムダンク勝利学』を紹介する。スポーツ心理学とはなにか、というところから、日々使えるノウハウにまで、是非とも触れてほしい。
まず、「なぜ、スポーツ心理学?」と思う諸君。忘れてはいないだろう、バスケど素人の桜木花道がたった三か月で県下の名だたるプレーヤーと相対した日々を。スポーツ心理学を知れば、名だたる上司たちと肩を並べる日も近い。それでは、スポーツ心理学の世界を見ていこう。
スポーツ心理学から学ぶ、3つの成長エッセンス①
「結果が全てで、過程の変化の注目しないそれこそ、勝つためにふさわしい考え方ではない。」
勝利だけを追い求めても、実際に成功するとは限らない。通常の見方とは、逆のような気もするだろう。スポーツ心理学を知らないと、容易にはうなずけない内容である。目標設定として勝利を掲げていれば、いつかは到達できる。そう考えてしまいがちだ。
本書のスポーツ心理学に乗っ取った見方では、勝利を掲げているだけでは変化がないと述べている。勝利をするためには、変化しなければならない。少なくとも、スポーツ心理学のコーチ達は変化を求める。さらに、変化を楽しむのがスポーツ心理学の大前提だ。そうでなくては、変化もできない。
考えてみれば、スポーツ心理学に則ったサッカーコーチは、選手達にうさぎ跳びなどのしごきにも似たトレーニングは一切させない。スポーツ心理学では、そういったど根性ありきのトレーニングはアウトなのだ。
このスポーツ心理学は、ビジネスにおいて部下のマネージメントにも生きてくる。部下はスポーツ心理学など求めていないが、部下の成長そのものがスポーツ心理学なのだ。業務を楽しみ、上司の意見を笑顔で率先して聞けたら、そのチームの調子がいいのは一目瞭然だろう。まさに、スポーツ心理学に適ったチームだ。成果は、スポーツ心理学が保証していると言ってもいい。実際、スラムダンクの桜木花道の成長の仕方は、スポーツ心理学にかなったものとして著者も取り上げている。"変化を楽しみ”、成長する際に必要不可欠なのは、スポーツ心理学だったのだ。
スポーツ心理学から学ぶ、3つの成長エッセンス②
「勝利とはより完璧な行動パターンや考え方のパターンを見つけ出すことである。」
試合中に最良のプレーを発見することが、勝利への近道であると言っている。
スポーツ心理学を知らない見方だと、プレーの最中に発見することは、非常にリスクが伴うように感じる。なんなら事前に練習でもして、最高のプレーを錬磨させてきた方が勝てそうな気もする。
スポーツ心理学の本書では、こういった考え方だ。スポーツ心理学の真髄は、楽しむことにある。楽しめないのに勝てっこないと。
本書は、そのスポーツ心理学の本質を海南大付属との試合における、流川と桜木のプレーをもって説明している。赤木が欠場してしまい、追い詰められた湘北を、スーパープレーを連発する鬼気迫る流川とポスト・赤木を担うまでに成長した桜木が支えた。これこそ、まさにスポーツ心理学の実践そのものだと言っている。
スポーツ心理学を知らない見方だと、プレーの最中に発見することは、非常にリスクが伴うように感じる。なんなら事前に練習でもして、最高のプレーを錬磨させてきた方が勝てそうな気もする。
スポーツ心理学の本書では、こういった考え方だ。スポーツ心理学の真髄は、楽しむことにある。楽しめないのに勝てっこないと。
本書は、そのスポーツ心理学の本質を海南大付属との試合における、流川と桜木のプレーをもって説明している。赤木が欠場してしまい、追い詰められた湘北を、スーパープレーを連発する鬼気迫る流川とポスト・赤木を担うまでに成長した桜木が支えた。これこそ、まさにスポーツ心理学の実践そのものだと言っている。
確かに、あのときの流川や桜木は、高校生離れしていた。高校生のこのような型破りな変化こそ、勝利の源泉といえよう。スポーツ心理学が社会的価値をまとう瞬間であろう。架空の話に見えるが、スポーツ心理学の大前提は変化を楽しむことだった。楽しむというのは遊びに似ている。子供がオモチャをいじっているときに、動きを予想できるだろうか。スポーツ心理学に言わせれば、予期せぬ中に成功の秘訣があるのだ。相手の予測を越えなければ、勝つことはできない。そういったベストプレーを発見していくことで、勝利につながりやすくなる。それがスポーツ心理学の定義する勝ち方だ。
ビジネスにおいても、楽しめなければ、まず続かない。なにより、いつも同じことをしていれば商機を獲得できない。スポーツ心理学のノウハウでなくても、新たな活動の発見は望まれるだろう。
実際、セブンイレブン等は、定番商品以外にもフェア商品等を随時更新している。新商品があれば消費者もワクワクするが、それはビジネスマンもだ。また、従来とは違う新しい売り方を発見できれば、さらに楽しい。売り手が楽しいのだから、買い手が楽しくないはずがない。これがスポーツ心理学の勝ちパターンだ。スポーツ心理学は、パフォーマンスの向上を狙っている以上、ビジネスマンのパフォーマンス向上につながらないはずがないのだ。
スポーツ心理学から学ぶ、3つの成長エッセンス③
「目標を追求するときの夢中さは、気持ちよく目的に打ち込ませ、充実感を味わせ、そして価値ある人生をもたらす。」
楽しければ、人はいい顔をする。先述した売り手が楽しければ、買い手も楽しいと同じだ。そういったWin-Winな関係が、充実をもたらす。これについては、非常にわかりやすいスポーツ心理学の好例と言えるだろう。
若手のビジネスマンにとって一番大事なことは、その仕事にモチベーションが湧くかだ。諸君は、スポーツ心理学を介さなくてもよく知っているだろう。成長産業と言われていながら、若手が不足している世界を思い浮かべてみるといい。彼らにもスポーツ心理学を教えたくならないだろうか。こんなに当たり前の価値観が、スポーツ心理学なのだ。もはや、言うまでもあるまい。
スポーツ心理学は、現代の若者が求めている価値観であり、価値を無限に生み出す可能性だ。そのスポーツ心理学を学ぶことは、楽しさへの理論武装をまとわせ、それを生産性のない押しつけから守ってくれる。幸せのメカニズムでもあるのだ。
是非とも、スポーツ心理学の権化であるスラムダンク勝利学を手に取っていただきたい。そして、スポーツ心理学を取り入れた成長エッセンスをもとに、仕事でもスラムダンクを決めてほしい。
Amazon.co.jp: スラムダンク勝利学: 辻 秀一: 本
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