男の憧れの存在である「スポーツカー」。
スポーツカーといえば値段が高く、維持するのも大変というイメージがあるが、国産のスポーツカーに限れば、価格も維持費も普通車と同じか、安い物も珍しくない。
本記事では安くてかっこいいスポーツカーを価格別にチェックしよう。
安くてもいいものがたくさん! そもそもスポーツカーとは
スポーツカーの定義
スポーツカーの一般的な定義は、「走行性能が高く、スポーツドライビングが楽しめる車」。
ただし、この一般的なスポーツカーの定義に加え、“2つ”の大切な条件がある。
スポーツカーが満たすべき2つの条件
スポーツカーが満たすべき2つの条件
- スポーツカーの条件①:「見た目」
- スポーツカーの条件②:「MT設定」
スポーツカーに大切な条件の1つ目は「見た目」。
どれだけ走行性能が高くて素晴らしい車でも、その見た目が普通車と変わらずCVT(無段変速機)であれば、それはスポーツカーと呼べない。
スポーツカーらしい低い車体に流線的なフォルムを忘れてはいけないのだ。
もう1つの条件は「MT設定」だ。やはりスポーツカーは、ギア選択を自分で行い、レブリミットまで回したり、ギアチェンジをしたりして、初めて面白さを実感することができる。
今回取り上げる国産スポーツカーは、原則的にこれらの条件を満たした手頃で維持費の安い国産スポーツカーのみである。
一般的なスポーツカーの価格帯と「安いスポーツカー」の定義
「安いスポーツカー」の定義
- 新車のスポーツカー場合:オプション抜きで“~300万円”以内の国産自動車
- 中古のスポーツカーの場合:“100万円”以内の国産自動車(車検代や整備費は別途料金)
スポーツカーを購入する際、まず考えなければいけないのが「新車のスポーツカー」「中古のスポーツカー」、どちらにするかということ。
スポーツカーの価格は新車でも中古でもピンキリだが、今回は新車や中古問わず安い価格のスポーツカーをピックアップした。
新車のスポーツカーなら“~300万”まで、中古のスポーツカーなら“~100万”まで、以上の価格で買える国産自動車を「安いスポーツカー」と定義する。
新車のスポーツカーの場合は、オプション抜きで300万以内。
中古のスポーツカーの場合は、多くが20年以上前の車になるため、「車体価格」の他に「車検代」と「整備費」がかかることが想定される。
今回は、車検代と整備費込みの合計が100万円以内の中古スポーツカーをチェックしていきたい。
価格別にみる! 安いおすすめスポーツカー【〜80万】
80万円以内で手に入る安いスポーツカー①:日産自動車 シルビア S14 Q’s(中古価格~80万)
ドリフトの代名詞的な車種、シルビアのS14 NAモデル。
本格的なドリフトや加速を求めるならば、ターボ付きのK’sを買うべきだが、最近はプレミア価格がついて高騰しているため100万以上する場合が多い。
更にそういった車体は無茶な扱いをされているケースが多く、値段以上の価値がない。そのため今回は、Q’sをおすすめしたい。
Q’sはFR駆動のコーナリングは楽しめるだけでなく、いざとなればK’sのエンジンに乗せかえることも可能だ。
各種カスタマイズパーツが山のようにあるので、それらを組み合わせれば、自分が理想とするスポーツカーを、最も安い価格で実現できるかもしれない。
80万円以内で手に入る安いスポーツカー②:三菱 FTO GPX(中古価格~80万)
ランサーエボリューションのイメージが強い三菱が販売していたクーペ。
MIVEC(マイベック)と呼ばれる可変バルブを搭載し、ホンダTypeRの登場までは「FF最速」と呼ばれていた。
シビックよりも走行性能では劣る面があるが、フォルムでは圧倒的に「FTO」の美しさが上である。
生産台数も少ないことから、乗っていると「高級外車」と間違われることがあるかもしれない。
しかし、生産台数の少なさはネックなポイントでもある。中古車を探すのはもちろん、社外品やパーツを見つけることも難しい。
そんなマイナー車だが、需要は少なく、中古車は安い傾向にある。狙い目のスポーツカーなのだ。
価格別にみる! 安いおすすめスポーツカー【〜100万】
100万円以内で手に入る安いスポーツカー①:ホンダ シビック typeR(中古価格~100万)
出典:www.honda.co.jp いわずと知れた、ホンダの「シビック TypeR」。5,800回転からの加速はNA(自然吸気エンジン)ながらターボ以上の感激がある。
そのままレースに持っていける仕様で、ブレーキから足回りまで全てが完成されている。
NAは、エンジントラブルも少なく維持費が安い。後部の狭い同社の「インテグラ」と違い、シビックであれば荷物も積めるし、人が乗ることも十分可能だ。
FF(前エンジン 前輪駆動車)なのでドリフトは難しいが、その分事故の心配は少ない。
100万円以内で手に入る安いスポーツカー②:日産自動車 180SX タイプX(中古価格~100万)
ターボFRで100万円以内で買うなら「180SX」以外ないかもしれない。
180SXは、S14シルビアの姉妹車であるが、リトラクタブルライトを搭載するそのフォルムは唯一無二の美しさを誇る。
100万以内でターボ車を買うことも出来るが、シルビア以上にヤンチャな使われ方をしている可能性がある。購入後のトラブルはなきにしもあらずなため、注意しておこう。
安心して乗りたいなら「シルビア」。デザインに一目ぼれしたなら「180SX」といったところだろうか。
180SXのNAを安い価格で買って、シルビアと同じようにカスタマイズすることも可能である。
100万円以内で手に入る安いスポーツカー③:ホンダ インテグラタイプR DC2(中古価格〜100万)
FFスポーツで革命を起こした一台といっても過言ではない「インテグラタイプR」DC2。
走る為に開発された車であり、曲がり方が他モデルよりシャープによく曲がるのが最大の特徴。
普段使いには十分な性能を持ち、スピードを出すときはスポーツカーの中でも軽量であるため、自然な出力と走行が魅力だ。
全てがバランスよく整えられているため、初めてスポーツカーに挑戦したい人にはベストなスポーツカーだ。
価格別にみる! 安いおすすめスポーツカー【〜200万】
200万円以内で手に入る安いスポーツカー①:ホンダ S660(新車価格~200万)
出典:www.honda.co.jp昨今話題の軽スポーツから「S660」を紹介しておく。
軽自動車としては購入価格が高めだが、維持費は破格の安さのなので、長い目で見ると中古スポーツカーを購入するより安い。
VTECターボにMRで低重心と実にスポーツカーらしい機能を装備していると言える。売り上げから見れば軽スポーツの中で一番注目されているのは間違いないだろう。
オープンカーでもあるので欠点はあるが、ロードスターよりは価格も維持費も安いため、セカンドカーとしての選択はコチラの方が良い面が多い。
200万円以内で手に入る安いスポーツカー②:ダイハツ コペン(中古価格〜200万)
出典:www.daihatsu.co.jp 200万円以下のスポーツカーとしては、ダイハツから発売されているコペンも挙げられる。
簡単なスイッチ操作をすることで、運転席にいながらにして頭上のルーフが開く仕組みだ。
軽ではあるものの、オープンスポーツカーならではの爽快感と開放感が味わえるだろう。
走り出すことに楽しみを見出せる車である。
200万円以内で手に入る安いスポーツカー③:スズキスイフトスポーツ ZC32S(中古価格〜200万)
コンパクトなシェイプでお探しの人は、スズキのスイフトスポーツZC32Sがおすすめ。
「比較的安価でスポーツ走行を楽しめるホットハッチ」をコンセプトにして、新モデルを出し続けている点がスイフトスポーツの人気である理由の一つだ。
ZC32Sはスイフトスポーツシリーズの3代目。タイヤはより一層スポーツ性を高め、標準機能のほか、滑り止め防止機能なども搭載されており、安心して走行できる。
また、スポーツカーのパーツも随時販売展開されているため長く楽しめる車でもある。
価格別にみる! 安いおすすめスポーツカー【〜300万】
300万円以内で手に入る安いスポーツカー①:トヨタ FT86(新車価格~300万)
伝説の名車AE86の後継として発売されている新型「86」。
本家86とは、発売される時代の問題もあって方向性は違うが、希少な新車で買えるFRスポーツカーだ。
様々な問題を抱えることが多い中古スポーツカーに対して、新型86はスポーツカーでありながら普通車と変わらない感覚で運転できる。
スポーツカーのような普通車を求める人にはぴったりの車だ。
300万円以内で手に入る安いスポーツカー②:マツダ ロードスター(新車価格~300万)
出典:www.mazda.co.jpスポーツカーとオープンカーは異なるものだが、「ロードスター」にはスポーツカーとオープンカー、2つの要素が入っている。
排気量が少なく加速感は薄いが、走る、曲がる、止まるといったスポーツカーに必要な装備はFT86以上にあり、オープンの爽快さを考慮すれば、こちらの方がレベルが高い。
ただ、2シーターのオープンであるため荷物は積めず、幌(ほろ:風雨や砂ぼこりなどを防ぐために車両などに取り付ける覆い)はどうしても経年劣化して、維持するのが難しくなる。
機能性などは優秀なスポーツカーだが、セカンドカーとして購入するには安いとも言いがたい代物なのだ。
300万円以内で手に入る安いスポーツカー③:マツダ アクセラスポーツ20S(新車価格~300万)
マツダがコンセプトとする生命感をカタチにする「魂動デザイン」は美しい。アクセラスポーツ20Sもその躍動感を感じるスポーツカーだ。
アクセルを軽く踏むだけで、スムーズに時速40キロメートルまで余裕で出せる。エンジン音も重厚であり、安定した走りができる。
乗り心地がとにかくよく、ストレスなく長時間走行可能。
また「車線逸脱警報システム」が搭載されており、基準をオーバーするとアラーム音がなく安全性が加味されたスポーツカーである。
普通車のように使用したい人には、高品質な車で楽しめるに違いない。
本記事では、安い価格で購入できる国産スポーツカーを紹介してきた。どの車にもメリット・デメリットがあるので、各々のベストだと思うスポーツカーを選ぼう。
ただ、各種スポーツカーに乗ってきた経験としては、中古ならシルビア、新車ならFT86をおすすめしたい。
これらは基本的にスポーツカーらしい魅力が少ないのだが、乗り方次第、いじり方次第で、とてつもないマシーンになる。そういったスポーツカーを選んでおいた方が、あとで楽しいはずだ。
「スポーツカー」と一口で言っても、色々なスポーツカーがある。どういった付き合いをしていくかを考えて選び、楽しいスポーツカーライフを送ってほしい。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう