「正しい日本語を使えているか自信がない」という人もいるのではないでしょうか。
本記事では、『その日本語、大人はカチンときます!「ちゃんとした言い方」一発変換帳』から抜粋して、正しい日本語の使い方をご紹介します。
間違った日本語ではなく、正しい日本語を話したいという人は、ぜひ参考にしてください。
- 正しい日本語の挨拶
- 正しい日本語で依頼する
- ビジネスで恥ずかしくない正しい日本語を勉強する方法
正しい日本語を使えている自信はありますか?
「普通に日本語を話していたつもりだったのに、上司に言葉使いを注意された……」という人もいるのではないでしょうか。
一般的に使われている日本語だけれど、実は誤っている使い方があります。
以下によく使われるものの間違った日本語の例を数個挙げます。自分が使っていないか確認してみましょう。
よく使われる間違った日本語
- 喫茶店で取引先に何を注文するか尋ねられて……
→「コーヒーでいいです」 - お客様にサービス内容を説明した後……
→「おわかりになりましたか?」 - 仕事中、上司に呼ばれて……
→「何かごようですか?」
正しい日本語を使うことを意識すれば、言葉で与える印象を変えれます。
著書『その日本語、大人はカチンときます!「ちゃんとした言い方」一発変換帳』では、普段何気なく言っている間違った言葉遣いを具体的なシチュエーションと共に紹介し、本来の正しい日本語に正してくれます。
以下では、本書の中から実際にビジネスシーンで使われることの多い、正しくない日本語・正しい日本語をいくつか紹介していきます。自分の使っている言葉が正しい日本語なのか自信がないというビジネスマンは、本記事で正しい日本語を確認していきましょう。
正しい日本語の挨拶
「流石に挨拶ぐらいは正しくできているはずだ」と思う人もいるでしょう。
挨拶は第一印象を決める重要な要素。「正しい挨拶もできないんだ……」と思われると、仕事を任すのも不安になってしまいます。
「この人と今後も仕事を続けていきたい」と思わせるには正しい日本語での挨拶が欠かせません。
間違った挨拶をしていないか、慢心することなく確認してみましょう。
- NG:会うのは初めてですね。
→お初にお目にかかります。
文例:「お電話は何度もさせていただいておりますが、お初にお目にかかります」 - NG:会えてうれしいです。
→お目にかかれて光栄です。
文例:「お目にかかれて光栄です。○○商事の○○と申します」 - NG:お久しぶりです。
→ご無沙汰しております。
文例:「ご無沙汰しております。お元気でしたか?」
正しい日本語で依頼する
依頼をする際に正しい日本語を使えている自信がない人もいるのではないでしょうか。
ときには上司や取引先といった、自分より上の立場の相手に仕事を依頼することもあるでしょう。
依頼するときに正しい日本語を使っていないと、相手に不快な思いをさせ、仕事がスムーズに進まなくなってしまうかもしれません。
仕事を滞りなく進めるためにも、正しい日本語を学び、使えるようになりましょう。
正しい日本語の依頼
- NG:○○してください。
→○○願えないでしょうか。
文例:「こちらの書類にご記入を願えないでしょうか」 - NG:こちらの都合ですみませんが、
→誠に勝手なお願いでございますが、
文例:「誠に勝手なお願いでございますが、今月末までに納品いただけると幸いです」 - NG:手伝ってほしいのだけれど
→お力添えくださいますでしょうか。
文例「成功には御社の○○システムが不可欠と強く存じております。お力添えくださいますでしょうか」
正しい日本語で感謝する
出典:www.creditperformancenews.com
次は、正しい日本語で感謝する方法をご紹介します。
相手が自分の要望や依頼に応えてくれた際は、ビジネスシーン以外でも感謝の言葉を正しい日本語で述べることが大切です。
間違った日本語を使うと、上から目線や高慢な態度などと判断され、もう依頼を受けてくれなくなってしまうかもしれません。
正しい日本語を意識することによって、良好な関係を維持しましょう。
正しい日本語で感謝する
- NG:すごく感謝いたします。
→厚く御礼申し上げます。
文例:「○○の件では大変お世話になり、厚く御礼申し上げます」 - NG:教えてくれて、ありがとうございました。
→ご指導いただき、ありがとうございました。
文例:「親切にご指導いただき、ありがとうございました」 - NG:助けていただきありがとうございます。
→ご尽力いただき感謝申し上げます。
文例:「このたびはご尽力いただき感謝申し上げます」
正しい日本語で質問する
質問をされた相手は、時間と知識を使って回答する必要があることを認識し、丁寧に依頼する必要があります。
特にビジネスシーンで取引先や上司に質問をする際には、細かな気遣いが大切になってきます。
正しい日本語で質問する
- NG:聞いてもいいですか?
→立ち入ったことをうかがいますが……。
文例:「立ち入ったことをうかがいますが、○○社の○○さんとはご親戚でいらっしゃるのでしょうか?」 - NG:どうでしたか。
→手応えはいかがでしたか。
文例:「お客様の手応えはいかがでしたか」 - NG:いくつか聞いてもいいですか。
→〇個ほど教えていただいてもよろしいでしょうか。
文例:「最後に3つほど教えていただいてもよろしいでしょうか」
正しい日本語で謝る
次は、正しい日本語で謝る方法をご紹介します。
失敗をしない人はほとんどいないでしょう。ミスや失敗は褒められたことではありませんが、大切なのはしっかりと反省し、同じミスを繰り返さないことです。
反省と同じくらい大切なのが、ミスをしてしまった後の謝罪の言葉です。謝罪をする際に、正しい日本語を使えるかで使えないかで、相手から見る反省の度合いは大きく異なります。
正しい日本語で誠心誠意謝罪の気持ちを表現しましょう。
正しい日本語で謝る
- NG:ごめんなさい。
→申し訳ございません。/失礼いたしました。/大変ご迷惑をお掛けしました。
文例:「お待たせして申し訳ございません」/「ご連絡が遅くなりまして、失礼いたしました」/「変更が多くなってしまい、大変ご迷惑をお掛けしました」 - NG:すみません。
→「大変反省しております」 - NG:○○だったから、○○でした。
→○○のため、○○に至った次第です。
文例:「弊社サーバの故障のため、貴社データ破損が生じるに至った次第です」
ビジネスで恥ずかしくない正しい日本語を勉強する方法
「思っていたより間違った日本語を話していた……」「間違った日本語だと知らずに使っていた……」という言葉があった人もいるのではないでしょうか。
正しい日本語について改めて学習するためにはどうしたらいいのでしょうか。
次は、正しい日本語をもっと深く勉強する方法をご紹介します。
接客や敬語に関係する本を読む
正しい日本語を話すためには、何が正しい日本語で、何が間違っているのかを認識する必要があります。
最も簡単な勉強をする方法は、接客や敬語に関係する本を読むことです。
本記事で紹介した『その日本語、大人はカチンときます!「ちゃんとした言い方」一発変換帳』を、手に取ることもいいでしょう。
また、『失礼な敬語 誤用例から学ぶ、正しい使い方 (光文社新書)』もおすすめです。本書は、言葉の本来の意味を詳しく解説し、どういったシーンで使うのが適切かということを説明しています。
大和言葉について学ぶ
正しい日本語を話すだけでなく、一歩踏み込んでさらに美しい日本語について学びたい人は、大和言葉について学ぶことをおすすめします。
日本古来の大和言葉は、柔らかく丁寧な印象を与えられるため、「この人は言葉から大事にしているのだな」という印象を与えれます。
例えば、「お会いできることを楽しみにしています」を大和言葉になおすと、「お目にかかれることを心待ちにしております」となります。
また、「長年お世話になりました」を大和言葉にすると「長年お引き立ていただきまして、ありがとうございました」となります。
大和言葉にしたほうが、少し印象が変わったように感じられませんか?
『日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現』では、大和言葉について詳しく解説してくれています。
社会人として恥ずかしくない日本語を使おう
- よく使われる間違った日本語に注意する
- 誤った言葉を使わないように、正しい日本語と比較して覚える
- 正しい日本語や大和言葉を勉強する
本記事では、『その日本語、大人はカチンときます!「ちゃんとした言い方」一発変換帳』から抜粋して、正しい日本語の使い方をご紹介しました。
本書では、本記事で紹介しきれなかった正しい日本語の使い方を多数紹介しています。興味を持った人は、一読してみてはいかがでしょうか。
また、正しい日本語を知っても、使えるようにならなければ意味がありません。何度も反復練習して、正しい日本語を使えるようになりましょう。
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