外資系金融と聞くと、みなさんは何をイメージするだろうか? 外資系金融は、給料が高そうと思う人がいるだろう。また、外資系金融は仕事が忙しそうだと思う人もいるだろう。そこで、みなさんがなんとなく凄いそうだと認識しがちな「外資系金融」の実態は、どのようになっているのかここで紹介したいと思う。外資系金融に興味がある人はぜひ参考にしていただきたい。
年収1,000万円超えが当たり前! 外資系金融はやっぱり高給取り?
外資系金融は、外資系企業の中でも最も給料が高い部類に入る。例えば、外資系金融の中の外資系投資銀行では、新卒アナリストでも基本給与とボーナスを合わせて年収が1,000万円を超えるという。基本給与は、800万円からが相場のようだ。
この給与水準は、他の業種と比較すると破格の高さであるといえよう。日系金融企業の基本給与は、600万円からが相場なので、外資系金融と日系金融ではおよそ200万円の給与水準の差があることがわかる。外資系金融がいかに高給取りであるかがよくわかるだろう。
また、職階が上がったときの給料の上がり方も大きいのが外資系金融の特徴。外資系金融は総じて高給であるが、その中でもゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーといったTHE 外資系金融と言われる企業では特に高給である。
外資系金融は激務って本当?
外資系金融では、一人ひとりの仕事量が多いといわれる。部署に必要な人数が定められているため、人が少ない部署では、その分一人がこなさなければならない仕事量が多くなる。また、外資系金融は「時差」という理由から激務になることも多い。外資系金融では、日本の職場はあくまで支社であり、本社に比べて当然のことだが立場は低い。
そのために、例えばカンファレンス等を行う際には、その時間は本社に合わせなければならない。会議が夜遅くから始まり、家に帰れないということもある。そのため、自分のプライベートの時間が持てないことが多く、プライベートの時間を大事にしたいと考えている人にとっては大きなデメリットになるだろう。
また、個人にかかる精神的プレッシャーも大きい。外資系金融は成果主義であるため、常に成果を出すことが求められる。成果を出そうというプレッシャーから、仕事をする時間が長くなると、身体的にも精神的にも病んでしまうということもある。
外資系金融で働くために必要な英語力は?
外資系金融で採用されるためには、TOEIC 720点程度の英語力が最低ラインとして必要とされている。ただ、採用基準は企業によって異なる。この点数はあくまで参考程度である。また、TOEICの点数が高いからと言って、それが採用の決め手となることはないと考えてよい。
むしろ、外資系といっても日本で働く以上、大事なのは日本語運用能力や問題解決能力なので、採用時にはその点が見られる。いざ、外資系金融に入ったときに必要とされるのは、ビジネスコミュニケーションが取れる程度の英語力である。これはTOEICでいうと800点程度に相当する。
採用時点ではこの程度の英語力に達していない学生もいるので、例えば、証券会社では、採用されてから入社するまでに1年以上の期間があり、この期間が英語研修に充てられ、ビジネスコミュニケーションが取れる程度の英語力まで英語力を上げるということが行われる。英語研修ではEメールの書き方やディスカッションの仕方などが指導される。この費用を会社側が全額負担する場合もある。
外資系金融が高給であることは事実である。しかし、仕事が大変であることも事実である。長い勤務時間や精神的プレッシャーに押しつぶされる可能性もある。また、TOEIC等の試験では測れないような、ビジネスコミュニケーションに使われる英語力が必要であることも事実である。
しかし、そのような厳しい事実を考慮しても、その給料の高さや、有能な人間と数多く出会えるという点から、外資系金融は魅力的な企業である。この記事を見て、少しでも外資系金融のことが分かってくれれば、筆者としては幸いである。
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