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THE 仕事の“プロフェッショナル”「岡村隆史という男」:ナインティナイン・岡村はなにが凄いか?

古田島大介

2016/03/25(最終更新日:2016/03/25)


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 お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史。小柄で何とも愛嬌あるキャラクターが売りの岡村隆史だが、そんな見た目とは裏腹に、圧倒的な「仕事に対する情熱」と「心構え」を持ち合わせていることでも有名だ。

 岡村隆史は“プロ”として、常に仕事に対してプロフェッショナルなマインドを持ち続けている。数多の道を切り開き、また受け継いできたプロフェッショナルたちだけが出演するNHK「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜」。その番組の仕事を買って出たことからも、芸人として岡村が持つプロ意識の高さ、熱さが十分にうかがえる。

 それほどまでにエンターテイナーとして、自身の仕事を全うし続ける岡村隆史の熱意は、一体どこから来るのだろう。彼の中にあるどんな意識や、またはどういった考えが彼をプロフェッショナルたらしめるのだろうか。彼が歩んできた道を振り返りながら、「岡村隆史という男」について、今一度深く考察していこう。

若き岡村隆史は、既にプロフェッショナルだった?

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出典:www.danceacademyusa.com
 ダンスが上手いことでも有名な岡村隆史。しかも、ただ得意というだけではない。数あるダンスジャンルの中でも一際激しく、プロフェッショナルな技を競い合うブレイクダンスが一番の得意分野なのだ。
 
 経験者ならご存知のことと思うが、ブレイクダンスは他の激しいスポーツと同様の体力や筋力を要するもの。技を習得するまでの地道な努力等も要するため、メンタル面、肉体面とも過酷で挫折してしまう人もいるほど激しい運動なのだ。

コンビ名をダンスの技から名づけた岡村隆史

 中学時代、エンターテイナーのプロフェッショナルであるマイケル・ジャクソンに憧れていた岡村隆史は、大阪界隈で有名なブレイクダンスチームに所属していた。現在のコンビ名「ナインティナイン」もブレイクダンスの大技から名付けたようだ。岡村隆史にとって、ダンスへの思い入れは相当に強かったのだろう。

 今や日本を代表するアーティストとなったEXILEとのコラボレーション「オカザイル」。仕事の合間を縫ってブレイクダンスの練習をするなど、並大抵の体力でできることではない。ましてや岡村隆史は、売れっ子の芸人である。スケジュールひとつとっても、練習時間自体ままならなかったはずだ。

 けれど岡村が当日舞台上で我々に見せてくれたのは、“プロフェッショナル”として申し分ない圧倒的なパフォーマンスではなかっただろうか。強い精神力、そして強靭な肉体が要求されるブレイクダンス。ダンスを通して岡村は、プロフェッショナルとしての萌芽を育ててきたのである。

コンビ結成から、プロフェッショナルな芸人に。岡村隆史の歩んだ道

 コンビ結成のきっかけは、その頃既にプロフェッショナルな芸人として歩んでいた「とんねるず」や「ダウンタウン」に矢部浩之が憧れを抱き、高校時代同じサッカー部に所属していた岡村隆史を誘ったことであった。誘われるままに吉本興業の養成所に入った岡村隆史であったが、いつしか「直に彼らが持つプロフェッショナルな芸風に触れたい」「いつか共演して肩を並べたい」そんな思いを抱くようになったという。

 幸運にもその後「第13回ABCお笑い新人グランプリ」の最優秀新人賞に選ばれ、とんねるずやダウンタウンの番組にも出演することができたのは、プロフェッショナルを志す岡村にとってどれほど嬉しい出来事だっただろう。

真のプロフェッショナルとして歩み始めるナインティナイン 

 無論グランプリ以降少しずつ知名度が上がり、1994年ごろからの本格的な東京進出を機に、ナインティナインはプロフェッショナルとしての道を大きく歩み始めた。

  グランプリ受賞後、プロフェッショナルとしてその道を先駆けていた諸先輩方の側で、岡村隆史はその一挙手一投足を直接学んだことだろう。真のプロフェッショナルとは何か、今の自分たちには何が足りないのかを、コンビ結成後に比較的早い段階で経験できたことが、後にブレイクする大きなきっかけにもなったのである。

 岡村隆史の思う“プロフェッショナル”とは 

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出典: Amazon.co.jp
  お茶目で愛嬌たっぷりな子供っぽい岡村隆史と、少し真面目なお兄さん的役割の矢部浩之。ナインティナインは、「ぐるぐるナインティナイン」「めちゃめちゃイケてる」など、長年続く超人気冠番組を持つ国民的お笑いコンビにまで成長したのだ。

 ナインティナインの岡村隆史は、何をやらせても絵になってしまうような特徴的なキャラクターの持ち主である。岡村隆史が長い間愛され続けている所以は、芸人としてプロフェッショナルな魂を持って仕事をこなしているところなのかもしれない。

 岡村隆史は、サプライズでDJ出演したりライブ会場に参戦したり、ファンサービスに余念なく取り組んでいる。こういった岡村隆史の姿勢は、プロフェッショナルに仕事をこなす上で絶対に必要なことなのだ。岡村隆史は「プロフェッショナル〜仕事の流儀〜」でも、異業種のプロフェッショナル達と対面することで、改めて仕事に取り組む姿勢であったり、のめり込みすぎず気楽に楽しくやったりといった考えを反芻していたように思う。


 岡村隆史が長年芸人として人々を楽しませてくれる背景には、確固たる仕事人としてのプライドと学ぶ意欲があるからこそなのだろう。岡村隆史のこうした仕事に対する取り組みは、世のビジネスマンも大いに学ぶべき点がある。

 「プロフェッショナルな振る舞い」とは何か、最善のサービスをプロフェッショナルとして提供するのがいかに大事かということを、岡村隆史という一人の男から感じて欲しい。

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