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国債の利回りとは? 利回りに関する基礎知識をつけよう

粕谷満子

2016/11/30(最終更新日:2016/11/30)


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by photosteve101
  利回りとは、利子も含めた年間収益の投資資金に対して、どれくらいの利益が出たかを表す数値である。そしてこの利回りを読み取ることにより、現在運用している投資案件の評価を見極めることができるようになる。1つ注意しておきたいのが、同じ言葉のように思える、利子や利息とはまた違う意味を持つことだ。お金の貸し借りである債券という手法だが、お金を貸した側はその見返りとして、設定されている金額率をお金の借り手から受け取ることが可能だ。その見返りのことを利子、または利息と呼ぶ。

 しかし、この利回りはこの利子や利息とはまた異なった性質となっている。債券を扱うにあたり、この利回りは非常に重要なポイントとなる。利回りの知識を身につけて、本格的に債券を利用しよう。

利回りとは?  計算方法と使い方について

  株式と同様、債券は自由に売買をすることが可能だ。そしてその価値は常に変動している。そのため、利率の数値は同じ場合でも、買った時の価値が高かったか安かったかによって大きく収益は異なってくる。その債券を購入する金額(投資金額)と、最終的に受け取る金額(元金と利子)を合わせて計算した収益率のことを利回りと呼ぶ。簡単に言えば、どれだけお得な売買することができたかのことを指す。この利回りは、債券を買った際のその価値によって大きく変動する。簡潔にまとめると、額面よりも価値が安くついている時に債券を買うと利回りは大きくなり、逆に額面よりも価値が高い時に買うと利回りは低くなってしまう。

  具体的には、額面金額が10,000円で利率が年10%で、1年後の満期に11,000円を受け取ることが可能な債券が存在したとする。額面金額と同じ10,000円で債券を買った場合は、満期に受け取れる11,000円から投資額の10,000円を引いた1,000円が投資によって増えた収益であり、利回りは10%となる。それよりも安い9,000円で債券を買った場合、満期に受け取れる11,000円から投資額の9,000円を引いた2,000円が投資によって増えた収益であり、利回りは約22%となる。それよりも高い11,000円で債券を買った場合、満期に受け取れる11,000円から投資額の11,000円を引いた0円が投資によって増えた収益であり、利回りは0%となる。
  

国債の利回りとは?

  日本国の国債は、年間に支払われる表面金利が固定した商品であり、定期的(基本的には年2回)に利息が支払われる。国債の支払われる利子は固定されており、「券面の金額×券面の利率」である。先述した通り、額面金額よりも高い値段の時に買えば、その国債の利回りは額面よりも低くなり、逆の場合は高くなる。他の債券とは違い、国債はお金を貸す相手が国のため、比較的信用できるものとなっている。

その他の金融商品の利回りについて

  国債以外の金融商品も多数存在し、それぞれ利回りが異なる。例えば、最もオーソドックスなものは銀行への普通預金だろう。実は普通預金でも利回りが0.02%という微力な数字ではあるが確実に増加する。そして個人向け社債や個人向け国債、FXや不動産投資、投資信託など、リスクが上昇するのに比例して利回りも大きくなる。当たり前のことだが、大きな配当を得るにはリスクを恐れずにこういった利回りの大きな投資をすることが条件となる。しかし、先述の国債であれば、ほとんどリスクもなく、安定した運用が可能である。近年、個人向け国債に挑戦する人が増加しているのも納得できるだろう。


  金融商品を扱うにあたり、この利回りは必ず押さえておきたい。今買えば利回りはいくつになるのかなど、利益につながるように流れを読まなければならない。しかし、この利回りを理解し、適切なタイミングで購入することができれば、必ず成功を収めるだろう。


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