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“株式投資で得た利益”の税金ってどうなるの? ちょっと気になるからこそ知っておきたい「株の知識」

粕谷満子

2016/05/23(最終更新日:2016/05/23)


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by Dick Thomas Johnson
 インターネットで簡単に株式の売買ができたり、少額で買いやすい金額から始められるようになったりした影響で、近年気軽に株式投資を始める人も多くなってきた。しかし、お金の取引が発生する場では、税金の問題がつきもの。株式投資についても例外ではない。税金の問題となるとよく分からないという人も多いのではないだろうか? 実際、株式投資にはどのような税金がかかるのだろうか。ちょっと気になるからこそ知っておきたい株式投資の税金問題。支払い方や税金対策等も含めて、詳しくみていこう。

株式投資にかかる税金とは?

 まず株式投資では、どのような税金がかかるのかみてみよう。株式投資で得られる利益としては、大きく株売買の際の株価の差によって得られる「値上がり益」と、企業が出した利益の一部を株主に還元する「配当金」の2つがある。

 結論からいうと、値上がり益・配当金ともに、「20%課税」されることになる(2016年現在、東日本大震災の復興増税が適用されるため、税金が2.1%の上乗せとなり、厳密には20.315%の税率となっている)。

 とはいっても例外もあり、所得が20万円以下の場合は税金を支払わなくてよいことになっている。また、仮にある年に株で損をしてしまっても、その損した分を翌年以降3年間に繰り越して利益から控除することができるという特例もある。

株式投資にかかる税金の払い方とは?

 では次に、実際に株式投資で得た利益の税金を支払うにはどうしたらよいのかを見ていこう。

 株式投資にかかる税金の支払い手続きの方法は、使用している口座によって異なる。個人で株式投資を始める場合には、証券会社で口座をつくることになるのだが、この口座には、「源泉徴収ありの特定口座」「源泉徴収なしの特定口座」「一般口座」の3種類がある。

 一番簡単な株式投資での税金の支払いの仕方は、「源泉徴収ありの特定口座」の場合だ。この場合は、証券会社が自動的に手続きをし、納税まで行ってくれるため、自分で特別な手続きをする必要を省くことができる。学生や主婦は、これを選んでおけば扶養から外れることもないため、株式投資初心者にはおすすめといえる。

 次に知っておきた株式投資での税金の支払いの仕方は、「源泉徴収なしの特定口座」と「一般口座」。これらの口座を使用している場合には、「確定申告」で年間の損益を税務署に報告する必要がある。特に、一般口座の場合は「年間取引報告書」も自分で作成しなければならないので注意が必要だ。

 確定申告の際には、1年間のトータルの損益と受け取った配当金を計算して申告する必要がある。この際、買っただけでまだ決済していない分の株式(含み損・含み得)は課税の対象とはならない。

 また、利益が20万円以下の場合は税金を納める必要がないため、年間で損失を出してしまった場合は確定申告をする必要はない。しかし、先に述べたように、損失分も確定申告しておけば、翌年以降3年以内の利益と相殺して非課税とすることが出来るため、確定申告はしておいた方がお得だろう。

NISAは株式投資にかかる税金がかからないって本当?

 お分かりのとおり、株式投資でせっかく利益を出しても、かなりの割合を税金でもっていかれてしまうことになる。この税金なんとかならないのだろうか……。実は、株式投資で得た利益の税金を支払わなくていい方法がある。

 それが「NISA」だ。NISAとは「少額投資非課税制度」といい、簡単に言うと、株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度のことだ。具体的には、毎年120万円まで非課税分の投資枠を得ることができ、その期間は最大5年間、2023年まで制度継続の予定となっている。

 2014年2月から始まったこの制度、利用するにはNISA口座をつくる必要がある。まずは、ネット証券に総合口座をつくる。これは、インターネットで申し込み、必要書類の提出で開設することができる。総合口座をつくったら、証券会社のホームページなどからNISAの資料を取り寄せる。数日後に必要書類が届くので、住民票の写しなどとともに書類を提出して口座開設完了となる。


 株式投資にかかる税金、かしこく対策してよりお得な株ライフを送りたいものだ。

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