短いキャリアであっても多額の給与を手にすることができ、転職の際にも経歴に大きな箔をつける投資銀行、とりわけ外資系の投資銀行は、社会人の花形であることは言うまでもなく、その経歴を手にすることはすべてのビジネスマンの憧れである。
しかし、採用面接の際にどのような志望理由で試験に臨めばよいのだろうか。加えて、投資銀行に入るためには学歴だけではなく、卓越したスキルや資格が必要だ。そこで今回は、投資銀行への志望理由をはじめ、どうしたら投資銀行に入れるのかを中心に紹介していこうと思う。
投資銀行の業務内容はどんなもの?
ではまず、投資銀行がどのような仕事をするのかを説明していこう。投資銀行は市場からの投資によって得た資金を用いて、顧客である企業に対して経営戦略のコンサルティングを含めた短期的~中期的な融資をおこなう銀行のことである。
投資銀行の内部には、大きく分けて二つの機能がある。資金を必要とする企業のために資金調達の手助けをするような投資銀行部(IBD)と、資金を十分に保有している資産家などから彼らが持っている証券を売買したり(セカンダリー業務)、企業が発行した証券を売ったり(プライマリー業務)、リサーチを提供したりするマーケットサイドである。マーケットサイドは、さらに株式部・債券部・株式調査部と細かく分類される。それに加えて、IBDとマーケットサイドの間に仲介し、プライマリー業務を補佐する役割の業務をGlobal Capital Markets(GCM)という。
この3つの部署間で企業と投資家の間の資金の動きを管理することが、投資銀行の基本的な役割となる。
投資銀行に受かるために必要なスキルや資格は?
それでは本題に移ろう。投資銀行の社員として採用されるためには、どのような資格やスキルを有していなければならないのか、そのことについて見ていこう。
まず投資銀行が第一に求めているのは、論理的思考力を持った人間である。投資銀行では日常的に調査・分析・アウトプットを繰り返すため、それらの作業を高いレベルで行うために論理的な思考力、いわゆる「ロジカルシンキング」が不可欠になる。この論理的な思考力を得たことの証明としてMBAを取得することは当然大きなアドバンテージとなるが、そこまでいくのはなかなか至難の業だろう。そのため、日常的に論理的に案が得る癖をつけておくことが大切であり、ロジカルシンキングに関する本もたくさん読んでおくべきだろう。
また、投資銀行はクライアントとの交渉が大事なので、相手の言っていることや要望を正しく理解し、適切な回答を出す能力も不可欠だ。加えて、投資銀行入社後は、他者との競争の中で常に結果を出し続けなければならないという高いプレッシャーの中で働き続けなければならない。そのため、精神的にタフでなければやっていけない。
受かるための投資銀行の志望動機とは?
投資銀行に社員として採用されるためには多くのスキルが必要であることは分かったが、一番大事なのは「なぜこの業界を目指したのか」という志望動機について答えることだろう。いくら能力が高くても、金融の世界に興味がない人は採用されることはない。では、投資銀行に採用されるためには、どのような回答を用意するべきなのだろう。
その答えは、やはり純粋にこの業界への興味を持っていることを話すことが一番だろう。先ほども言ったように、投資銀行は非常にハードな仕事であり、生半可な覚悟で行っていては、過酷な勤務と失敗が許されないプレッシャーから押しつぶされてしまうだろう。熱意が一番の原動力なのだから、そのことをしっかりとアピールしよう。
投資銀行は人気のある企業であるがゆえに、そこに入ることは決して容易ではない。しかも、入社後に待ち受けているのは10時間以上の過酷な業務と厳しい競争の中で生まれるプレッシャーだ。投資銀行に受かるためには、ただ能力を持っているだけではなく、精神的なタフさ、そして金融への強い情熱が必要なのである。
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