ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。「堀江貴文のQ&A vol.616〜職人の技はなくならない!?〜」では、ホリエモンが大工などの職人技とテクノロジーの融合について語った。
今回取り上げた質問は、「3Dプリンタって建築業界に大きな影響を与えると思いますか? 今は大工が家やマンションを造っています。しかし5年後、10年後に3Dプリンタが今よりも発達すると建物までプリントできるようになるという記事を読みました。
これから、大工の仕事は徐々になくなるのでしょうか? 10年後の建築業界はどうなっていると思いますか?」という質問。
ホリエモン「むしろ最近は、職人の数が足りないくらい!」
ホリエモンは、「ざっくりしているなぁ……。多少の影響はあるだろうけど(ちょっとした部品を作るなど)、大工の仕事が大幅になくなるとは思えない。
例えば、ユニットバスやシステムキッチンは工場で作っているけど、それを設置するのは職人だからね。この作業が10年後に自動化しているとは思えない」と回答。
たしかに、最近では3Dプリンターによる住居の印刷なども現実的になりつつある。しかし、今回のゲストで溶接や木工など多彩な設備でモノ作りをサポートするTechShop Japanの代表 有坂庄一氏は「それで職人の仕事がなくなるというのは、飛躍しすぎ」と話す。
むしろ現在は、必要とされている数に対して職人が圧倒的に不足しているのだという。ホリエモンも有坂氏も、「やりたがる人が全くいないので、とにかく職人の数が足りない!」と強調している。
とはいえ、TechShop Japanでは3Dプリンターなども扱っているため、いわゆる「テクノロジー側」なのだが、それでも有坂氏は「職人の凄さを再認識できる場を作りたい」と話す。
職人の価値は減るどころか、直近では需要が増加してすらいる。そして有坂氏の発言からも分かるように、テクノロジーと職人は必ずしも対立するものではなさそうだ。
ホリエモン「デキる職人は『機械で職人技は再現できる』と言っている!」
ホリエモンは、「僕は、最終的には“職人の技”は機械で再現できると思っている」と話す。しかし、これは職人が不要になるという意味ではない。
ホリエモンによれば、現在のイケてる職人は、むしろホリエモンと同じ意見なのだという。むしろ、優れた職人の技を機械で再現する方法を研究・実践しているのだそうだ。
自分にしかできなかった技が機械でも可能になれば、それだけ仕事の効率は増す。そのため優れた職人ほど「機械での再現は可能」と言い切って、むしろ積極的にその道を模索しているのだ。
こうした考えを前提にすれば、「機械での再現は不可能」というような職人はあまりイケていない(時流や効率を直視していない)とホリエモンは考える。
また、現在3Dプリンターの技術はまだまだ発展途上だが、2014年に3Dプリンターに強く関わる技術の特許が切れたこともあり、その性能は近年格段に向上している。
ホリエモンは、5年ほど前にフェイススキャンで自分の顔型の貯金箱を作ったことがあるという。当時はそのために特殊な機械を使い、数百万の資金を要したが、今ではこの技術がかなり一般化している。
いつになるかは分からないが、いつかは職人の仕事の多くがテクノロジーに代替される。それをただ怯えて待つか、それをむしろ積極的に利用しようと考えるかどうかが、今後生き残っていく職人と消えていく職人を分ける指標になりそうだ。
ホリエモンがMicrosoftの現状を語った「堀江貴文のQ&A vol.616〜職人の技はなくならない!?〜」。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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