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投資をするなら知っておこう! 投資顧問業協会について

粕谷満子

2016/11/30(最終更新日:2016/11/30)


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出典:www.jiaa.or.jp
 投資信託を始めようと考えて勉強していくと、投資顧問業協会というワードを色んな場面で目にすることになる。字面からなんとなくはイメージが付くかもしれないが、いったいその中身はどんなものなのかと言われると、なかなか縁遠いためよくわからない人も多いのではないだろうか。

 そこで今回はこの投資顧問業協会について、詳しくみていくことにしよう。

投資顧問業協会とは?

 それでは、そもそも投資顧問業協会とはどういったものなのだろうか。設立を紐解けば、この一般社団法人日本投資顧問業協会は、昭和62年10月に、大蔵大臣の許可を得て設立された。金融商品取引法第78条に規定される認定金融商品取引業協会として位置づけられる協会である。

 設立された目的としては、この協会は、会員の行う投資運用業および投資助言や代理業の公正かつ円滑な運営を確保することにより、投資者保護を図ると共に、投資運用業や投資助言・代理業の健全な発展に資することを目的としている。

 この協会の会員は、投資運用業のうち、投資一任契約に基づいて投資者から投資判断や投資に必要な権限を委任されている投資一任業務、あるいはベンチャー企業の育成や事業会社の再生等を目的として組成されたファンドの運用を行う業者、そして投資助言・代理業を行う業者といった形で構成されている。平成27年3月末現在の会員数は、投資運用会員258社と投資助言・代理会員477社を合わせた735社で、国際色あふれる組織となっている。

 協会の中では、会員の業務の公正性や適正性を確保して、投資者の保護を図るための取組みが行われていて、自主規制ルールをはじめとする必要な協会規則の制定や改廃、会員の業務の多様性に対応するコンプライアンス研修の実施、自主規制ルールの遵守状況等調査票によるフォローアップの実施、臨店による会員監査、会員に対する個別指導や処分、苦情相談や斡旋の業務~特定非営利活動法人証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)への業務委託、「認定個人情報保護団体」として個人情報の保護に関する各種の取組み……というような様々な取り組みがある。

 また投資運用業および投資助言・代理業の健全な発展・拡充に関する取組みも行われており、金融商品取引法等に係る金融庁その他関係機関に対する意見提出や折衝等、「日本版スチュワードシップ・コード」に係る各種の取組み、コーポレート・ガバナンスの向上に向けた研究会の開催や情報発信等、投資教育の一環として大学における寄附講座の開設、広報誌等の刊行やホームページ等を通じた広報活動、会員の特性に応じた各種の業務研修の実施、統計資料の公表や業務参考資料の作成、内外の関係諸団体との連携・情報交換等……といった、幅広いジャンルの取り組みも行われている。

投資顧問業協会が行う投資運用業とは?

 投資顧問業協会が行う投資運用業には、投資一任業務とファンド運用業務という二つの種類がある。まず投資一任業務とは、投資一任契約に基づき、投資者から投資判断や投資に必要な権限を委任され、投資を行う業務のこと。そしてファンド運用業務とは、ベンチャー企業の育成や事業会社の再生等を目的として組成されたファンドの財産を、主として有価証券等への投資として運用を行う業務のことである。

投資顧問業協会が行う投資助言・代理業とは?

 投資顧問業協会が行う投資助言・代理業には、投資助言業務と代理・媒介業務の二つの種類がある。まず投資助言業務とは、顧客との間で締結した投資顧問(助言)契約に基づき、有価証券など金融商品への投資判断について、顧客への助言を行うことである。最終的な投資判断は、顧客自身が行うことになる。

 そして次の代理・媒介業務は、顧客と投資運用業者との投資一任契約、あるいは投資助言業者との投資顧問(助言)契約の締結の代理・媒介を行うことである。
  

 こうして投資顧問業協会がどんなものかをみてくると、これから投資信託を始めようという人には実に心強い味方だということがわかったのではないだろうか。頼れるプロが身近にいるのといないのでは大きな差なので、今回の内容を覚えておいて損は、ないだろう。


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