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「日々忙殺される僕」と「仕事ができる人」の違いとは? 人生の濃さが変わる『一流の時間の使い方』

Madoka Umetsu

2016/03/01(最終更新日:2016/03/01)


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「日々忙殺される僕」と「仕事ができる人」の違いとは? 人生の濃さが変わる『一流の時間の使い方』 1番目の画像
by Ed Yourdon
 一流と聞いて、あなたはどのような人を思い浮かべるだろうか。仕事を効率的に行える人、意思決定が早い人、理路整然と計画を練れる人、大量の仕事を短時間でこなせる人など一流といっても仕事ができる人という観点では様々だ。

 アメリカ大統領のバラク・オバマ氏は、あれほど多忙にもかかわらず、毎朝ジョギングをしている。テレビショッピングでお馴染みのショップ・ジャパン社長、ハリー・A・ヒル氏は、毎朝キックボクシングやヨガ、筋トレなどトレーニングを欠かさない。
 
 仕事ができるがゆえに組織のトップとなり、多忙な日々を過ごす彼らに比べれば、我々には時間があるはずだ。では、なぜ毎朝、我々はジョギングやキックボクシングができず、気づくと「時間がない」とつぶやいてしまうのか。

「仕事ができる一流」と「できない二流」の時間意識の差

 そもそも、仕事ができる人と認められ、一流と呼ばれるようになった彼らと我々の違いはいったいどこにあるのだろうか。1日は誰であっても24時間である。時間の量に差は無い。一流の仕事ができる人という点を除けば、あるのは、時間の使い方だ。
 
 例えば、読者の多くは大学受験を経験したことがあると思うが、受験で受かる人と受からない人の違いはなんだろうか? それは時間に対する意識の差である。受からない人間は「何時間勉強するか?」に重きを置いている。しかし、受かる人間は「何時間勉強し、その時間をどのように使うか?」ということに重きを置いている。つまり、時間の量ではなく、使い方を重視しているのだ。

 本書『一流の時間の使い方 豊かな時間を生み出す方法62』には、一流と呼ばれる「仕事ができる人」に共通する時間の使い方がマインドセットからメソッド、テクニックまですべてつまっている。つまり、仕事ができる人、一流の人間になるための時間の使い方が学べるのだ。

『一流の時間の使い方』ハイライト

20世紀は「お金を制するものが豊か」だった。
21世紀の情報化社会では「時間を制するものが豊か」になれる。
ネットやメール、ゲームに時間を奪われる最下層からいかに脱出して、自由な時間を生きるか。
一流の時間の使い方から、豊かに生きる秘訣が分かる。これを読めば、あなたの生き方が変わる!

一流の人は、みんなスピードが速い!
早いもの勝ちですべてを手に入れている。
「仕事」も「人生」も勝ち取る−「一流」に学ぶ62の法則。

出典:一流の時間の使い方 豊かな時間を生み出す方法62 | 中谷 彰宏 ...
 本書『一流の時間の使い方 豊かな時間を生み出す方法62』の書いた中谷彰宏氏は、早稲田大学文学部を卒業し、博報堂に入社、その後独立し、中谷彰宏事務所を立ち上げた経歴を持っているが、本書を下記の3タイプの人に送りたいという。①時間に追われる毎日から余裕を持ちたい人 ②時間を生み出して好きなことをしたい人 ③テンポを速くして一流の人になりたい人

 あなたが上記の3タイプに当てはまるのなら、あなたが仕事で抱えている課題や悩みを解決することに本書は役立つであろう。

“仕事ができる人”はみんなやってる「5つの時間管理術」

“仕事ができる人”の時間管理術①:やる気とは、スピードだ。

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出典:www.woodleycoles.co.uk
 普通の人は、「やる気あります」と言い、そのやる気を示すために分厚い企画書を用意したり、挨拶をハキハキとしたりする。だが、やる気は目に見えない。言葉や表面的なものではやる気を伝えることはできない。仕事ができる人はそんなことはしない。

 一流の仕事ができる人はやる気を示すために、アイデアを提案したその日にすでに企画書を用意している。やる気はスピード感でしか伝わらない無駄になってもいいから先に準備しておく。このレスポンスに対するスピード感が一流の仕事ができる人に共通するマインドセットである。

“仕事ができる人”の時間管理術②:「すぐ」を「今」に変えよう!

 「この間聞いたのに、なんでまだ試さないの?」「ええ、やろうとは思っているんですけど」このようなやり取りを聞いたことはないだろうか。ここで「すぐやります」と言う人は、実は遅い。なぜなら、すぐというのは非常に曖昧な言葉だからである。「すぐ」には特に期限がなく、いつまでにやるのかが明確ではないため、先送りにしてしまうことがある。ゆえに時間が無くなることが多い。仕事できる人は期限を曖昧にし、先送りなどしない。

 「すぐ」ではなく、「今」やる。「今」であれば、言葉を発したその瞬間から取り組むことを意味しており、先送りにする可能性も低く、期限は今この瞬間だ。「知る」というのは「する」ための手段であり、目的ではないのだ。つまり、アウトプットを前提としたインプットを意識し、やるまでの期限を明確にして、自分をごまかさないのが一流の仕事ができる人のマインドセットである。

“仕事ができる人”の時間管理術③:遅れるより、間違えるほうを選ぼう。

 普通の人は「間違える」ことを恐れて、作業が遅くなり、その結果、時間が無くなる。しかし、仕事ができる一流の人は「間違えたら直せばいい。でも、遅くなったものは取り返せない。遅くなったら間違えても直しようがない」と考える。だが、一流の仕事ができる人は違う。

 間違えるというのは、間違いの箇所を謝れば、修正し、期限までに提出することができるので、周りにかかる迷惑は比較的小さい。しかし、遅れてしまうと期限は守れず、修正もできず、周りに迷惑がかかることが多い。つまり、一流の仕事ができる人は、間違えることよりも遅れることの方が罪が大きいことを理解しているのである。

“仕事ができる人”の時間管理術④:締め切りは、1割速く。量は、1割多く。

 普通は、明後日までと言われた仕事は、明後日までにやると考えるだろう。しかし、一流の仕事ができる人は明後日までと言われた仕事を明日までにやり、明日までと言われた仕事は今日までに仕上げるのだ。つまり、一流の仕事ができる人は締め切りを1割早くすることを最優先に考え、余裕があれば量も増やし、クオリティーにあまりこだわらない。なぜなら、クオリティーにこだわると、無駄に時間がかかり、ボツにされた場合挫折しやすく、なぜこれがボツになったのかとうじうじ考え、切り替えが遅くなるからだ。

“仕事ができる人”の時間管理術⑤:ルーティンを速くする。

 普通の人と一流の仕事ができる人の時間の使い方で大きな差が出るのは、無意識下でどのような行動をとるかである。1日は24時間。時間は、突発的な仕事とルーティンの2つに分かれる。そして、あなたの人生は無意識下で行うルーティンによってほとんどが構成されている。ゆえに時間を増やすにはルーティンを速くするべきなのだ。

 加えて、一流の仕事ができる人は1つの仕事にどれだけ時間をかけられるかを考える。限られた時間で手間を多くかけるにはスピードを上げるしかない。そして、数値化できるものは全て数値化する。

 つまり、無意識下で行う日々のルーティンを速くするために、それを具体的に項目で書き上げ、数値化し、なんとなく時間のかかる作業に対しても時間意識を持つことで、一流の仕事ができる人は普通の人よりも多くの時間を生み出しているのである。

“仕事ができる人”はやってる『一流の時間の使い方』

  • やる気とは、スピードだ。
  • 「すぐ」を「今」に変えよう!
  • 遅れるより、間違えるほうを選ぼう。
  • 締め切りは、1割速く。量は、1割多く。
  • ルーティーンを速くする。
 
 仕事ができる人であるため、一流となった人間の時間の使い方に関するエッセンスは、数多く存在する。そのエッセンスが余すとこなく凝縮された『一流の時間の使い方 豊かな時間を生み出す方法62』から、ほんの一部をご紹介した。

 仕事ができる人がゆえに、多忙を極める社長が、なぜキックボクシングやランニングを続けられるのか。今の時代は、お金の使い方ではなく、時間の使い方によって貧富の差が生じるようになった。

 一流の仕事ができる人を目指すビジネスマンはもちろん、今の自分を変えたい、好きなことにもっと時間を使いたいと思っている人にも、本書『一流の時間の使い方 豊かな時間を生み出す方法62』の「仕事」も「人生」も勝ち取る「時間管理術」は役に立つはずだ。

 「人生の濃さ」を変えたいと思うのであれば、一度は読んでおきたい一冊である。

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