就活の時に会社に見られるのは主に人間性と能力である。この能力の中にはコミュニケーション能力と危機の対応力等を始め様々な面から診断される。もちろん面接で測れない能力もあり、それは資格検定で証明されるものも多い。だから各種の資格を持っていると就活の時には有利に働くのだ。今回は資格を取りたい人向けの援助制度について紹介する。
資格取得支援制度とは?
学生時代に取る英語検定やら漢字検定やらの検定料はきっと自分もしくは親が払ったのだろう、外部からの援助はほぼないと思われる。大学生あたりから社会進出にかけて専門的な資格の需要が一気に高まる。資格戦争の中に巻き込まれて個人の負担はきっと大きいはず。ここで資格取得支援制度の出番だ。
資格取得支援制度は厚生労働省が提供し、教育訓練給付の対象となる教育訓練講座を受講し修了した場合、本人が支払った受講費用の20%を雇用保険から受給することが可能という制度だ。その対象となる訓練講座は厚生労働大臣が指定する講座のみとなるが、その中に簿記検定、TOEIC、ウェブクリエイター能力認定試験のような人気資格も含まれている上、かなりの数の資格が対象になっている。企業が独自に支援制度を設けることもある。就職や転職もしくは自分のキャリアをあげたいという人はこの制度の利用を勧める。もちろん自学でも取れる自信のある人は構わない。
どんな企業や業界に資格取得支援制度があるの?
資格取得支援制度があるのは厚生労働大臣が認定した資格のみだが、人気の資格も多くあると伝えてきた。民間の企業でもこの支援制度を独自に設けることが多い。なぜなら企業が支援する資格を作るのは絶対その資格を持つ人材が欲しいわけで、改めて資格を持つ従業員を増やすのは人件費の無駄になるからだ。1人の従業員に複数の専門資格を持ってもらったほうが経費の削減になるし、その従業員の賃金もある程度上がるので互恵関係にあるのだ。では民間の組織がこの支援制度を設けるのは主にどんな企業や業界なのか。1つ目に取り上げたいのはIT関係の企業だ。この業界は進化が激しく専門的な人材を要する上、1人当たり平均年収は高いのが特徴。
また、ソフトウェア、製品開発の工程に複数資格を求められることがあるが、製品のアプローチからして一人で仕上げたほうがよいことが多いので企業が積極的に従業員の資格取得をサポートしている。もう一つ紹介したいのは建設業界だ。この業界は各種の乗り物から専門機械、測量士のような知識系の資格まで網羅されるので猶更資格の需要が高い。
資格取得支援制度で期待できる効果は?
厚生労働省が打ち出している資格取得支援は就労支援の一環であって、ある程度の自費を覚悟する必要があるが、自分の就職のために取るので自分への投資だと考えれば良いだろう。日本も今人材不足しているので、国もこうして支援することで失業率を改善するだけではなく、各業界の人手不足問題を解消する狙いがあるはずだ。個人も資格を国の認知した資格を保有したほうがハローワークでの職業紹介が簡単になる。国の支援制度に対して、企業が独自に設けている支援制度はどうなのか。前に言ったように企業にとっては人件費の削減になり、専門人材を手に入れられる。さらに従業員への待遇を改善できる。個人にとってはキャリアを上げることになり、収入が増えるのが直接なメリットだ。転職する機会があれば前の会社の支援で取った資格をすぐ生かせるので採用の可能性が大きくなる。
資格を取ることは仕事上の需要で、嫌々言いながら取る人も多いかもしれないが、案外新しいことを勉強したら楽しく感じるかもしれない。勉強したことも人生のどこかで使えるときが来ると信じて資格取得に臨もう。
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