就活の際に役に立つ資格試験だが、資格自体が職業として成り立つものを除き、すべて自分の受けたい会社の特性をわきまえて自分で選択しなければならない。面接官に受けが良いかどうかは選ぶポイントとなる一方、自分が合格できるかどうかも重要である。今回は低、中、高難易度それぞれの資格を取り上げて紹介する。少しでも皆さんの参考にできたらと思う。
低難易度でおすすめの資格試験は?
非常に容易く取れる資格を考えると、まず思いつくのは英語検定、漢字検定、数学検定だろう。この3つの中に、学生時代になにかしら受けた人は多いと思う。年齢制限もないので、小学生が早とちりして英検漢検4級あたりに合格した話はかなり聞く。数検に関しては早とちりする人は少ないが、自分の学校の数学の進度に合わせて受ける人が多い。個人的にはこれらの検定の3級あたりまでが低難易度だと感じる。非常にメジャーな検定なので、就活生が持っていてもあまり自慢にできない。将来使える低難易度の資格を選ぶなら珍しく人気のない資格にすべきだ。そうすれば簡単に資格取れる上、企業にとって希少な人材になり得る。
例えば、同じく英語検定を取るなら観光英語検定を選択するとか、同じ数学系の資格なら簿記能力の3級を取ったほうが使える。他にもビジネス文書検定、思考力検定、自転車技師等がある。偏差値で見るとすべて40以下に入っているのだ。
中難易度でおすすめの資格試験は?
中難易度の資格を考えるなら前に言った英検、漢検の準2級~準1級がそれに当たると思う。しかし、これらは高校や大学受験の面接でしか武器になれない。やはり社会向けの資格が欲しい。ここでお勧めなのは、TOEICだ。
TOEICはコミュニケーション英語の略で、ビジネスにおいての英語能力が試される。990点を満点とし、目安として企業の国際部門志望なら655~865点、営業部門なら525~775点、海外赴任なら480~720点が望ましい。他の資格検定と違い、合格不合格の判定はないので、点数が高いほど良いということになる。特にグローバル度の高い企業はTOEICを使って独自の足切ラインを設定している。
例えば、野村ホールディングスと三菱商事は860点、NTTコミュニケーションズは850点、競争が異常に激しい韓国のサムスン電子はなんと920点を足切ラインにしているのだ。しかも、そのあとも各種の試験が待ち構えていることを忘れないでほしい。中難易度の希少資格を挙げると宅建、電気主任技術者、手話通訳士等がある。中難易度の資格を取るのが一番現実的だろう。
高難易度でおすすめの資格試験は?
医師、司法試験そして公認会計士は日本の3大資格と言われているが、そのどれも職業として成り立つことができ合格率が極めて低い超難関資格である。その中で唯一公認会計士は学部関係なく取ることができるので他の2つよりはハードルが下がる形となる。それでも市販の教科書が乏しく独学はほぼ不可能だ。目指す人は2年間の勉強を覚悟の上ダブルスクールに通うかその教材を入手するしかない。教材を自分で得られる人にはとてもおすすめ資格である。それ以外でお勧めの資格試験というと、英語を除く言語の1級を挙げられる。なぜ英語を除くのかというと英検の1級は他言語の1級と比較すると優しく、持っている人が多いからだ。例えば中国語検定の1級を取ると自然に通訳試験の筆記試験を免除される。それくらいプロ通訳の領域に踏み込んでいるのだ。
おすすめ資格を難易度別にまとめたが、これはあくまで個人の見解であって、人には向き不向きもあるので、文系の人が無理やり電気関係の理系資格を取っても意味はないことを知ってほしい。大手企業を目指す人は、とりあえず中難易度資格から考えると良いだろう。
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