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“THE ベンチャーのリアル”:凄腕ヘッドハンターが教える「ベンチャー適性がある人、ない人」

U-NOTE編集部

2016/07/21(最終更新日:2016/07/21)

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 「2010年以降、ベンチャー業界が俄然盛り上がりを見せています。資金調達額は1億から10億へと桁が一桁変わり、人材ニーズも非常に旺盛。エンジニアとデザイナーを筆頭に、営業から事業開発、バックオフィスに至るまで全方位で積極的な採用活動を行う注目業界ですね」

 そう語るのは、これまで8000名におよぶキャリア面談と経営者3000人からの人事採用面談を通じマッチングを実現してきた凄腕ヘッドハンター・高野秀敏氏だ。

 ベンチャー企業とベンチャー志向の求職者を知り尽くす同氏に、ベンチャーワークのリアルを赤裸々に語ってもらった。
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ベンチャーで活躍している社員は職に困らない?

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by Robert Scoble
ーーーベンチャーは、大手よりも安定性などでリスクが高そうですが、どうでしょう?

高野氏 リスクがなんなのかにもよりますが、仮に“働き口がなくなる”というのをリスクとするなら、ベンチャーの仕事量は多く、また人が少ないので、どこでもやっていけるはずです。

ベンチャーが潰れやすいというのも誤解ですね。いわゆる“モノ”を持たない企業が基本なので、フレキシブルに事業展開しています。意外と、倒産したという会社はあまり聞きませんね。

また、ベンチャーで活躍している人材は市場的に求められる傾向にあるので、職に困らないのも特徴です。

ーーーあと、ベンチャーってかなりハードワークなイメージがあります……

高野氏 毎日泊まり込んで働いているのがベンチャーかというと、決してそんなことはありません。拘束されている時間は、コンサルティングファームや投資銀行の方が長いと言われていますね。

目からウロコな「ベンチャーのリアル」

  • ベンチャーで働ける人は、どこでも働けるので、リスクは低い!
  • ベンチャーはモノを持たないので、意外に潰れにくい
  • ベンチャーは、みんながみんなハードワークなわけではない!
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自分は向いてる?  「ベンチャー適性」を見極めるポイント!

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by hackNY
ーーー「ベンチャーに興味はあるけど、向いているか分からない……」という人のために、ベンチャー適性があるかどうか見極めるポイントを教えてください!

高野氏 ベンチャーで活躍できるタイプは、大きく分けて2つです。

1.いかに“自走”し、結果にコミットできるか。
2.“柔軟性”をもって変化に対応できるか。

“自走”とは、上からの指示を自ら考え、自ら率先して行動できる能力。ベンチャーの多くは、稟議書を回すプロセスがなくPDCAの工数が短いので、自ら仕事を創り出す必要があるんですよね。そのため能動性は、最も重要です。

“柔軟性”については、著しい変化への対応力が求められる環境下で極めて大事なもの。ベンチャー経営者の言うことは得てして無茶なことが多い。その無茶にどれだけ応えられるかはベンチャーで活躍するための前提条件ですね。

ーーーどんな人がよりベンチャーで歓迎されますか?

高野氏 ベンチャーの大きな特徴として、違うタイプの仕事をいくつも同時にこなさないといけない点があります。

だから『ここからここまでしかやっちゃだめ!』というルールのないことが逆に多い。『ちょっと越境しすぎ!』って言われるくらいがむしろ良いんじゃないでしょうか。

その位のアグレッシブさが歓迎されると思いますよ。あらゆる仕事・分野を、貪欲に楽しめるような人がいいですね!

ヘッドハンターが語る「ベンチャーで活躍できるタイプ」

  • いかに“自走”し、結果にコミットできるか。
  • “柔軟性”をもって変化に対応できるか。
  • 領域の違う仕事をいくつも同時にこなせて、貪欲に楽しめる人
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「狙い目ベンチャー」攻略法はこれだ!

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by Giant Swarm
ーーー今からだと、どんなベンチャーが狙い目でしょうか?

高野氏 経営陣が複数名いて、取り扱うマーケットが拡大していて、なおかつ誰もやっていないような事業に挑んでいる……そんな会社が理想でしょうね。

ーーー市場性・将来性まで考慮した見極めが大事なんですね。特定の企業に照準を定めたら、どんな風にアピールすればいいでしょう?

高野氏 例えば、“将来は起業したい!”と面接で語る人がいます。そういうことを言ってもいいんですが、具体的に「いつまで在籍するのか?」「起業して何をするのか?」ということにはきちんと回答できるようにしておいて欲しいですね。

ポイントは、『自分が社長・採用責任者だとしたら……』と相手の立場になって考えること。意気揚々と“起業”と口にしても、その採用側の目線が欠けている人がほとんどです。

転職に狙い目のベンチャーはこれだ!

  • 経営陣が複数名いて、魅力がある
  • 取り扱う市場規模が拡大している
  • 誰もやっていないような事業に挑んでいる
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常に自分に厳しさを課す環境に身を置いてこそ、得られるものも大きい。だからこそ、ベンチャーは自分を高めるための近道となりうる。

赤裸々なこの実態を知って、それでも尚「望むところだ」と思えたなら……もうベンチャーでの活躍の道は開かれているのかもしれない。

高野秀敏氏 プロフィール

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株式会社キープレイヤーズ 代表取締役

東北大学卒業後、インテリジェンスの人材紹介事業に立ち上げに携わる。のべ3000名のキャリアカウンセリングを行い、転職サポート実績では、通算最多転職サポート実績を記録。2005年1月、株式会社キープレイヤーズを設立。

ベンチャー企業を中心に、「応援したい企業」と「応援したい個人」のマッチングを行う。

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