長年なにかと揶揄されていた「ゆとり世代」に続き、生まれた「さとり世代」。この記事を読んでいるあなたも、そのどちらかの世代かもしれない。社会に出ると、当たり前だが、様々な世代の人間との付き合いが生まれる。ゆとり世代には当たり前でも、それ以上の世代では当たり前ではなく、よくわからないことで怒られ、理不尽に感じることがあるだろう。それは、ゆとり世代やさとり世代でなくても同じかと思う。
それぞれの世代の人間には、それぞれの世代の特徴がある。本書『日本初! たった1冊で誰とでもうまく付き合える世代論の教科書―「団塊世代」から「さとり世代」まで一気にわかる』では、それぞれの世代を団塊からさとりまで、6つの世代に分類し、世代ごとの特徴を詳しく分析している。
ここでは、消費の主体としてこれからのビジネスの鍵を握ることになるだろう「団塊の世代」の特徴を『日本初! たった1冊で誰とでもうまく付き合える世代論の教科書―「団塊世代」から「さとり世代」まで一気にわかる』から紹介する。これでゆとり世代、さとり世代のあなたも、団塊の世代の気持ちを理解し、上手く付き合えるかもしれない。
『世代論の教科書』で書かれている「団塊の世代」の特徴
by JanneM団塊の世代の特徴:終戦直後に生まれたという時代背景
団塊の世代が生まれ育った時代背景の特徴について紹介する。団塊の世代は終戦直後の1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)、第一次ベビーブームと言われた時期に生まれた世代である。第二次世界大戦終戦直後に生まれたため、封建制と革新性、両者の特徴を合わせもつ。同世代の数が多いので、競争意識が強いというという特徴もある。日本で初めて「私生活」をもちこんだ世代で、新しい文化を次々と生み出したこともこの世代の特徴となっている。
団塊の世代の特徴:テレビの普及
by Beige Alert ちょうど小学校高学年のころにテレビが家庭に普及したのも、団塊の世代の特徴となっている。「月光仮面」「赤胴鈴之助」「鉄人28号」「鉄腕アトム」などの実写版が人気となり、それが現在のアニメにつながっている。
団塊の世代の特徴:欧米文化の受け入れ
団塊の世代の特徴は、欧米文化を自分のものとして受け入れた世代であるということだ。アメリカのベンチャーズ、イギリスのビートルズが大流行し、アメリカ東部の学生ファッション、アイビールックが流行したのもこの世代である。
団塊の世代の特徴:若者文化の創造
それまでの大人文化を払拭した若者文化を生み出した初めての世代であることも、団塊の世代の特徴となっている。ポップスやロック、シンガーソングライター、男の長髪長髪など、それまで日本になかった文化の担い手となった世代なのである。
団塊の世代の特徴:女性のファッション
出典:www.flickr.com 団塊の世代の女性の特徴として、ファッションに敏感なことが挙げられる。団塊の世代の女性たちが日本で初めてジーンズやミニスカートを履き、団塊の世代の女性を対象に『anan』『non・no』が創刊され、 小物、雑貨や新しい旅のスタイルなどの情報が提供された。
団塊の世代の特徴:恋愛結婚
団塊の世代の特徴は、初めてデートをした世代であるということだ。団塊の世代は自分の意思で恋愛をし、結婚相手を選択した。団塊の世代において、見合い婚と恋愛婚の割合が逆転し、同年齢婚が増加したという特徴がある。
団塊の世代の特徴:子育て・孫育て
アメリカで起こった女性解放運動が日本でも広がり、団塊の世代の女性たちも共感したが、日本においては、まだまだ女性が男性と同等の仕事をするには難しい環境で、多くの団塊の世代の女性が専業主婦となった。
団塊の世代の女性たちは、自分たちが仕事がしたくても家庭に入らざるをえなかったことから、団塊ジュニア世代の娘たちが仕事をするのを応援している。団塊の世代の祖父母は、それまでのお金を与えるだけの祖父母と違い、孫のファッションコーディネートもするなど、お金も口も出すという特徴をもつ祖父母となっている。
団塊世代の特徴:時代の先端を担いたい消費意欲
団塊の世代の強い仲間意識、時代の先端を担いたい意識は、彼らの消費のあり方も特徴づけている。
団塊の世代は、特徴として仲間意識が強いため、仲間消費、夫婦消費が期待できる存在である。さらに、欧米文化を生活に吸収してきた世代でもあるので、「新発売」「日本初」「世界初」というフレーズが好きで、新しいものは仲間が使い始めると一気に広がるという特徴もある。
『日本初! たった1冊で誰とでもうまく付き合える世代論の教科書―「団塊世代」から「さとり世代」まで一気にわかる』から団塊の世代の特徴をいくつか紹介した。『世代論の教科書』では他の世代の特徴も、それぞれの時代背景などに照らし合わせながら、興味深い分析がされている。
ここでは、これからの消費の主体としてビジネスシーンにおいて、その特徴や傾向をつかんでおきたい存在として団塊の世代の特徴を紹介したが、社会では当然ながら、様々な世代の人間との付き合いもあれば、様々な世代がビジネスの対象となることがあるだろう。
『世代論の教科書』を読めば、それぞれの世代の特徴が詳しく学べる。また、自分の世代がどのような世代なのか、客観的に自分を見つめることもできるようになるだろう。『世代論の教科書』は、ゆとり世代やさとり世代の人間関係を円滑にするためのビジネス本としてだけでなく、自分自身に向き合うのにも役立つ一冊としておすすめである。
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