ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。「堀江貴文のQ&A vol.604〜コラボが鍵!?〜」では、最近では当たり前になったメディアミックスの成功の秘訣をホリエモンが伝授。
今回取り上げた質問は、「知り合いからオペラ劇場の集客拡大について相談を受けています。これまでオペラに縁がなく、新規顧客になってくれそうな30代~50代のビジネスマンに向けてオペラの魅力を訴求したいです。堀江さんならどのようなプロモート方法が考えますか?」という質問。
オペラのビジネスモデルはクラブと一緒!?
ホリエモンは、「オペラの面白さ、魅力を全然伝え切れていないよね。今ならYouTubeに面白い動画や感動の動画を上げればシェアされるのに、そういう取り組みもない。あとは、オペラのマンガをWebで連載してみるとか」と回答。
オペラの欠点は、他のエンターテイメントに比べてチケット代が高いこと。とはいえ、現在のクオリティを保つために必要な諸費用を考えると、値下げに踏み切るのは至難の業だろう。
観劇してその魅力の虜になった人なら今のチケット代でも高額だと思わないが、問題は一度足を踏み入れてみる人が少ないことだ。こうした現状も踏まえて、「パトロンがつかないと公演できないよね」とホリエモンも考えている。
オペラは基本的に、富裕層に大金を出してもらうことで成立するビジネスだ。この仕組みは、ある程度繁盛しているクラブなども同じやり方を採っている。ホリエモンは、人気のあるクラブの仕組みを一言で「フロアルームでは稼げないが、VIPルームで稼いでいる」と説明。
まずフロアに可愛い女性を無料で入れることで、それを目的にした男性もたくさん入店する。そうしてフロアをにぎやかにして、VIPルームにいる人が気持ちよくなってシャンパンを空けてくれることで、ようやくクラブは大きな利益を手にすることができるのだ。
メディアとのコラボは継続がカギ!
今回のゲストで人狼ゲームを題材にしたライブ・エンターテイメント「人狼TLPT」に出演する永石匠氏は、ホリエモンの回答の中でもオペラを題材にしたWebマンガというアイデアに注目。演劇界でも、アニメやゲームとコラボしたいわゆる「2.5次元ミュージカル」によって注目が集まったという。
ポイントは、2.5次元によって演劇を観た人がそれ以外の一般的な演劇にも興味を持つようになったこと。なので、「オペラを題材にしたテレビドラマが登場するだけで、オペラ自体に興味を持ってくれる人も少なくないのかもしれない」と永石氏は考えるのだ。
しかし、ホリエモンは他メディアとコラボする際のポイントを指摘。例えば、オーケストラを題材にしたマンガ『のだめカンタービレ』は一時期かなり流行ったが、それをきっかけに現在でもオーケストラの公演を聞きにいくという人はどれくらいいるだろうか。
他にも、2000年代前半には映画『スウィングガールズ』でジャズが注目されたが、その効果が長期にわたって継続したとは言い難い。要するに、オペラを題材にした人気作品が登場したとしても、それだけでは一過性の流行にしかならないということだ。
こうした前例も多いが、その中でも「歌舞伎は上手くやっているよね」と語るホリエモン。最近では大人気マンガ『ONE PIECE』とコラボしたスーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』が話題だが、スーパー歌舞伎はそれ以前にも三国志や八犬伝など、多ジャンルの要素を取り入れ続けている。
当然のことではあるが、人気を継続させるためには話題も継続的に作り続けなくてはならない。人気作品とのコラボは近年では話題づくりの常套手段だが、その後の成否の分かれ目は一度獲得したファンの興味を持続させることができるかにかかっている。
歴史もあり根強いファンも多いオペラの人気拡大に必要なのは、新規顧客への訴求だろう。近年ではそのための話題づくりの事例は数多くあるが、一時期注目を集めたものが必ず成功しているとは限らない。
話題を作り続ける、一度獲得したファンを手厚くケアするなど方法は様々だが、長期的な成功のために間違いなく欠かせないのは、一度集めた注目をいかに継続させるかなのだろう。
ホリエモンがオペラの復興について語った「堀江貴文のQ&A vol.604〜コラボが鍵!?〜」。動画が見たい方はこちらからどうぞ!
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