皆さん、不動産鑑定士という資格をご存知だろうか。この資格は簡単に言えば、経済や法律などの総合的な観点から、不動産の価値を決定していく国家資格なのである。公認会計士や税理士などのイメージに近いのではないだろうか。今回はこの不動産鑑定士の資格に関して、資格取得の難易度などを中心に紹介していこうと思う。
不動産鑑定士はどんな資格?
さて、まずは不動産鑑定士という資格がどんな資格であるのかということを紹介していかなければならない。先ほども述べた通り、不動産鑑定士の業務は様々な事柄から総合的に不動産の価値を決定していくことである。この不動産鑑定士の資格は国家資格なので、当然国家試験を突破しなければ資格取得をすることはできない。
不動産鑑定士試験は公認会計士試験と並んで3大国家試験の一つに数えられている。あまり一般には知られていないが、相続税路線価評価、固定資産税評価などに関わるので、意外と生活と密接に関係している資格である。この不動産鑑定士の資格を取得した場合には不動産鑑定事務所を開業するのが一般的な進路であるが、中にはメガバンクやデベロッパーなどの内部鑑定士として働く場合もあり、この場合は基本的に個人の事務所で働いているよりも安定して高い給料を望むことができるとされている。
このように、不動産鑑定士は国家資格であり、不動産の適性赤核を調べたり、コンサルティングをしたりということが主な仕事になっている。
不動産鑑定士試験の試験内容や難易度について
不動産鑑定士とその資格に関しては理解していただけただろう。ここからは不動産鑑定士の試験の内容や難易度について紹介していこうと思う。
まず、試験概要について説明しよう。試験はマークシートの担当解答式の試験と論文式の試験があり、マークシートの試験は不動産に関する行政法規に関してと、不動産の鑑定に関する理論についてから出題される。
一方、論文式の試験では民法、経済学、会計学、不動産の鑑定に関する理論から出題されることになっている。マークシートの試験は毎年5月の第2日曜日に、論文形式の試験は毎年8月の第1日曜日を含む土日月の連続した3日間となっている。
会場もマークシートは札幌、宮城、東京、新潟、愛知、大阪、広島、香川、福岡、沖縄と日本全国で行われるのに対して、論文式の試験は東京、大阪、福岡でしか行われないので注意が必要である。難易度についてだが、これは文句なしで難しい。近年の合格率を見てみると、マークシートの試験では約30%、論文式の試験は約10%になっている。
不動産鑑定士になるために必要な勉強は?
さて、不動産鑑定士の資格試験の概要については理解していただけただろう。ここからは不動産鑑定士の試験に合格するために必要な勉強について説明していこうと思う。まずマークシートの試験に関しては、鑑定理論と行政法規の二つを勉強することになる。
試験合格に必要なのは満点ではなく6割程度であるので、すべてを完璧に覚えなければならないというものではない。マークシートであるので、選択肢が絞れれば十分となる場合が多く、確実に覚えていけなければならない部分と、大枠をとらえていればいい部分を区別して勉強していくといいだろう。論文式の試験については民法、経済、会計、鑑定理論(理論)、鑑定理論(演習)の5科目である。
こちらも6割程度で合格とされている。5科目すべてを合格に必要な知識量にすることはそこまで難しくないが、一番重要なのが、問われていることに正確に時間内に答えるというアウトプットの作業である。この力をきちんとつけて試験に臨みたい。
以上、不動産鑑定士の資格に関して説明してきたが、いかがだっただろうか。不動産鑑定士は難しい試験であるが、取得後は高給取りも夢ではないので、興味のある方は是非一度調べてみてほしい。
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