近年、よく耳にするようになったFXという言葉。正式名称は「Foreign Exchange」であり、日本語では「外国為替証拠金取引」と呼ばれている。少額の証拠金をかけて大きく外資を運用する取引のことであり、ドルやユーロなどの外国為替を交換・売買し、その差益を目的とした金融商品である。人によれば、多額の利益を得ることが可能なため、FXをしてみたいと思っている人や、すでにハマっている人も少なくないだろう。
しかし、FXで儲けることができても、利益が出ればその分「税金」を払わなければならないのが現実だ。FXで儲けた際、いくら税金を払ったらいいのかわからなければ困るだろう。そのためにも、FXにかかる税金の計算の仕方を学んでおきたい。特に、ろくに調べもせずにFXに手を出した初心者は大変なことになるかもしれない。ここでしっかりと税金の計算の仕方を学ぼう。
FXの税金の計算対象になるのは?
出典:lifevancouver.jp FXで得た利益は課税対象に入るのか。答えはYes。FXの利益は原則的に課税対象に入る。FXでの利益は、「雑所得」という種類に分類される。これは給与所得や事業所得に含まれない所得の事を指し、そのため、「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」の適応対象となり、ひいては申告分離課税の対象となってしまう。ビジネスパーソンなどの給与所得がある場合、この雑所得が20万円を超すと、確定申告をして税金を支払う義務が発生しまう。
また、専業主婦などの給与所得がない場合も雑所得が38万円を超えると税金を支払う義務が発生する。つまり、専業主婦が家事の片手間の副業としてFXを利用したとしても、38万円以上の利益が発生した場合は税金を支払わなければならない。
特にFXで税金の対象となるのは「スワップポイントでの利益」と「為替差益」である。取引する会社によって違いはあるが、決済が完了していない含み益や含み損、ポジション保有中のものは課税の対象から外れる。ただし、自分の取引会社の場合はどうなのかを取引会社のホームページなどで確認しなければならない。また、複数の口座を所有し、片方で利益を、もう片方では損益を出してしまった場合は、FXでの利益は利益分から損益分を引いた額になる。つまり、同じ年に限っては、損益を相殺することが可能ということになる。
FXで儲けたらいつ税金を計算して払えばいいの?
出典:www.linkedin.com FXにかかる税金についてわかったところで、次に迷うのがその支払い時期。FXの場合、その年の1月1日から12月31日までを期間として税金の計算が行われる。その分を翌年2月16日から3月15日までに確定申告をして納付しなければならない。
この確定申告と納付時期に関しては、その年度ごとによって多少前後する場合もあるため注意が必要だ。もし、確定申告が必要でありながら、申告しなかった場合、理由に関係なく罰則として追徴課税をされたり、悪質と判断された場合は脱税の容疑をかけられ、罰金もしくは懲役を科されたりする場合もあるため注意しなければならない。
FXにかかる税金の計算の仕方は?
出典:www.investopedia.com 最後に、FXにかかる税金の計算方法を紹介する。税率については、年間差益の20.315パーセント(所得税15、復興特別所得税0.315、住民税5)となる。あとはFXで得た年間差益から必要経費を引いてこの税率を掛けた額が、支払わなければならない税額となる。例えば、年間差益が100万円で、必要経費に5万円がかかった場合、計算式は「95×20.315」で192.992円となる。
FXにハマっている人も、これからFXを始めようと考えている人も、FXに関する税金の仕組みについては理解しておきたい。肝心なことは、利益が出てそれでおしまいではなく、きちんと納税額を計算し定められた税金を支払わなければならないということだ。
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