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個人年金保険で所得控除が受けられる理由とは? 実は知らない「控除の仕組み」

粕谷満子

2016/01/28(最終更新日:2016/01/28)


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個人年金保険で所得控除が受けられる理由とは? 実は知らない「控除の仕組み」 1番目の画像
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 保険制度は数あれども、なにかとわかりにくい個人年金保険。実は、保険を通して所得控除を受けられるということを知らない人が多い。そんな所得控除のための大切なポイントをご紹介。

年金保険で所得控除が受けられる理由とは?

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 個人年金保険に加入をしていると、一年間に支払った保険料に応じて、その年の所得から一定の割合差し引いて住民税や所得税の負担が軽減される制度が「個人年金保険料控除」。個人年金保険料控除とは、生命保険料控除のうちの1つで、全ての個人年金保険の契約が控除の対象になるわけじゃないことを覚えておきたい。何も確認をせずに一時払いの個人年金保険などを掛けてしまうと必要な要件を満たせず控除額が変わってしまうので注意が必要だ。

 控除には、「年金受取人が契約者本人または配偶者のどちらかであること」「年金受取人は被保険者と同一であること」「保険料払込期間は10年以上であること」「年金の受取開始が60歳以降であり尚且つ年金受取期間が10年以上であること」という条件をすべて満たし、その上で「個人年金保険料税制適格特約」が付随していることが必須となっている。

 こうやって記述をしてみるととてもわかりにくく難解な内容の様に感じるが、実際の保険契約において、しっかり文面として謳われている条項であることが大半であるため、とてもわかりやすいはずだ。それでもわかりにくい場合は、保険担当者に相談をしてみるといいだろう。

いくら控除される? 控除の仕組みについて

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 実際に気になるのはどの程度控除されるのか、という疑問だろう。所得税と住民税の年間控除限度額は所得税4万円、住民税2.8万円となっている。

 本人の収入にもよるのだか、仮に年収所得が400万円の場合、所得税が20%、住民税が10%ということを元に算出をしてみると、所得税(4万円×20%)+住民税(2.8万円×10%)=10,800円となり、月々保険料が900円の減額と計算できる。月々たかが900円と笑うかもしれないが、年金保険は払込期間が長いことと年金の受取開始が60歳以降であることを考えれば、かなりの金額が積み上がる事は容易に想像できるだろう。

 また個人年金保険料だけではなく、一般生命保険や介護医療保険など、一生涯掛けていった方がよいであろう保険も、控除金額は違えど同じように控除される。これらのことを考えると、いかに個人年金保険で所得控除が受けられることを把握しておいた方が良いか一目瞭然である。

控除申告の手続きと準備について

 個人年金保険料控除は申請をしないと控除は受けられない制度となっている。例年、保険会社より10月から11月ごろに「生命保険料控除証明書」というものが加入者には届く。

 サラリーマンであれば、「給与所得者の保険料控除等申告書」に前述した「生命保険料控除証明書」を添付して会社に提出すれば年末調整で控除を受けることが可能。確定申告の必要はないものの、もしも期限内に会社へ個人年金保険料控除を申請しそびれた場合は、自分で確定申告をすれば問題なく控除を受けることが出来るため、焦らないでほしい。

 自営業をしている人は、個人年金保険加入翌年の確定申告の際に「生命保険控除証明書」を確定申告書に添付することで控除の手続きが完了する。還付されるのは確定申告後、1、2カ月程度と把握しておこう。

 自営業者にありがちなことではあるのだが、「生命保険料控除証明書」が手元に届いてから確定申告申請までに時間があるため紛失をしてしまうケースがある。もしも紛失をしてしまった時は再発行が可能な証明書であるので、控除を諦めないことが肝要だ。


 年々負担の増え続ける現代社会において、老後の生活の不安感はなかなかぬぐいづらいのが現状と言える。自分なりの積み立てが必須になりつつある中で、少しでも負担を減らすためにも、しっかりと税収に関する知識を増やし控除をちゃんと受けられるような状況を作りたいところだ。

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