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結婚・離婚で年金手帳の氏名変更の手続きは?手書きで変更してもいいの?

U-NOTE編集部

2018/08/21(最終更新日:2020/05/22)


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公的年金の被保険者であることを証明するための書類「年金手帳」。

年金手帳は、結婚や離婚などによる名字の変更で、氏名変更は必要になるのでしょうか。

本記事では結婚による年金手帳の氏名変更の必要性と、その方法について紹介していきます。

本記事の内容をざっくり説明
  • 結婚後、年金手帳の氏名は変更した方がいい
  • 年金手帳の氏名変更の手続き方法

 

結婚・離婚で氏名が変更された場合、氏名変更の手続きは必要なの?

結婚や離婚をしてして苗字が変わった際には、公的機関への氏名変更手続きが必要です。

年金手帳の場合は、必ず変更の届けを出さなければいけないのか、届け出を出さなかった場合年金が受給されなくなるのかと、不安に思う人も多いでしょう。

では、さっそく氏名変更の手続きの必要性や方法について確認していきましょう。

年金手帳の氏名は変更した方がいい

そもそも年金手帳の氏名は変更したほうがいいのでしょうか。日本年金機構では氏名の変更を勧めていますが、年金手帳の氏名が実際と異なっていても罰則などが生じるわけではありません

理由は、公的年金は氏名によって管理されているのではなく、個々人の年金手帳に記載されてある基礎年金番号によって管理されているためです。

したがって、氏名は公的年金の支給に不可欠な情報ではなく、年金手帳の氏名と実際の氏名が異なっていても年金の支給に支障をきたすことはないのです。

しかし、仮に紛失してしまった場合、氏名などによる本人確認が行われる可能性が高いため、可能な限り氏名の変更は行っておくことがベター。年金手帳に記載している氏名の変更方法については、後ほど詳しく説明していきます。

年金手帳の氏名変更に関するチェックポイント
  • 年金手帳の氏名が実際の氏名と異なっていても、年金は支給される
  • 年金手帳を紛失した場合、氏名などによる本人確認を行う可能性がある
  • 紛失などの不測の事態に備えるのであれば、年金手帳の氏名変更はしておくべき

 

年金手帳の氏名変更の手続きが不要なケース

年金手帳の氏名変更は「必ずしないといけないわけではないが、しておいたほうがいい」とわかりました。

「万が一の場合に備えて、氏名変更しておこう」と思った方も多いのではないでしょうか。

氏名変更をする際は、自ら手続きをしなくても氏名変更されるケースがあります。ご自身のケースを確認してみてください。

1.会社が対応する場合

年金手帳の氏名変更が不要な1つ目のケースは、「年金手帳を本人ではなく被保険者が勤務している会社が保有しており、かつ結婚後に被扶養者とならずそのまま勤務を続ける場合」です。

この場合、会社のほうへ必要な書類を提出すれば、年金機構への手続きは会社が行ってくれます。「自分の会社がどこまで手続きをしてくれるのかわからない」という場合は、総務部や人事などに確認してみましょう。

ただし、結婚後に被扶養者扱いとなり、第1被険対象者から第3被保険対象者になる場合は、別の手続きが必要になるため注意が必要です。

 

2.マイナンバーと基礎年金番号が結びついている場合

年金手帳の氏名変更が不要な2つ目のケースは、「マイナンバーと基礎年金番号が結びついている場合」です。

日本年金機構によると、

マイナンバーと基礎年金番号が結びついている被保険者(※)であれば、原則、氏名変更及び住所変更に関する届出は不要です。
(※)お客様のマイナンバーと基礎年金番号との結びつきの状況(マイナンバーの収録状況)については、「ねんきんネット」やお近くの年金事務所でご確認いただけます。

参考:日本年金機構「年金に加入している方が結婚したときの手続き」
 

と説明されており、マイナンバーと基礎年金番号が結びついている場合は手続きをする必要がありません。

ただし、海外居住者の場合はマイナンバーを所有していないので、別途手続きが必要なことに注意しましょう。

 

3.事実婚状態の場合

年金手帳の氏名変更が不要な3つ目のケースは、結婚しても婚姻届けを提出せずに戸籍上別姓扱いになる場合、すなわち「事実婚状態にあるとき」です。

事実婚の場合はそもそも戸籍上名字が変わることがないので、年金手帳の変更を行う必要がありません。

年金手帳の氏名変更が不要なケース3つ
  • 1.勤務先の会社が年金手帳を保管していて、結婚後も扶養に入らずに勤務を続ける場合
  • 2.マイナンバーと基礎年金番号が結びついている場合
  • 3.婚姻届を提出しない事実婚状態の場合

 

年金手帳の氏名変更の手続き方法

あなたのケースでは、氏名変更の手続きが必要かどうかわかりましたか?

自分で手続きをする必要がある場合は、市区役所もしくは、事業主への手続きが必要です。

国民年金第1号被保険者が氏名変更の手続きを行う場合は、市区役所または町村役場に氏名変更の届け出を提出。

一方、被扶養者となる場合は、被保険者である配偶者が、事業主へ「健康保険被扶養者(異動)届」及び「国民年金第3号被保険者関係届」を提出することで手続きを行います。

手続きの詳細は、日本年金機構「年金に加入している方が結婚したときの手続き」からご確認ください。

年金手帳の氏名変更の手続き
  • 国民年金第1号被保険者は市区役所または町村役場に変更届を提出する
  • 被扶養者となる場合は、被保険者である配偶者が、事業主へ「健康保険被扶養者(異動)届」及び「国民年金第3号被保険者関係届」を提出

 

年金手帳に記載してある氏名を変更したい場合

氏名変更の手続きをした場合でも、年金手帳は再発行されません。氏名変更は届け出を出すことで年金機構のほうでは変更が適用されますが、年金手帳自体の氏名は変更されないことに注意しましょう。

では、年金手帳に記載している氏名自体を変更したい場合にはどうしたらいいのでしょうか。年金手帳自体のの氏名変更をする2種類の方法を確認していきましょう。

変更方法1.年金手帳の氏名欄の名前を手書きで書き換える

年金手帳に記載してある氏名を変更する1つ目の方法は、自分で年金手帳の名前を手書きで書き換える方法です。

年金手帳の下部に、結婚などで氏名が変更した場合の新しい氏名の記入する欄があります。そこに変更後の氏名を記入するだけでかまいません。

万が一紛失してしまったときのことも考えて、手書きで名前を追加しておきましょう。

 

変更方法2.役所に申請を行う

年金手帳に記載してある氏名を変更する2つ目の方法は、役所に申請して変更後の氏名を記載した新しい年金手帳を再交付してもらう方法です。

年金手帳を紛失した場合と同様の手続きをして、年金手帳の再交付を行うことで、氏名が変更された年金手帳を手に入れることができます。

再発行を行う場合、国民年金に加入している方は、「年金事務所」もしくは「市役所」で行います。「窓口での申請」「電子申請」「郵送」の3つの方法があるので、進めやすい方法で再発行してください。

年金手帳を再発行する方法については、以下の記事が参考になります。

年金手帳の氏名を変更する方法2つ
  • 年金手帳の下部にある氏名欄の名前を手書きで書き換える
  • 役所で手続きし、年金手帳を再交付してもらう

 

年金手帳の氏名変更をしても新しい年金手帳は届かないことに注意

本記事のまとめ
  • 年金手帳の氏名変更は必ずしも必要なわけではないが変更しておいたほうがいい
  • 氏名変更が必要ないケースもある
  • 年金手帳自体の名前は変更されないので自分で追加する

本記事で紹介したように年金手帳の氏名変更にはいくつかの方法が存在します。自分で手続きをしなくてもいいケースもあるので、ご自身のケースがどれに当てはまるのか確認してみてください。

また、手元にある年金手帳の氏名変更は自動で行われるわけではなく、自分で変更手続きを行う必要があるということを覚えておきましょう。年金手帳を再交付するか、自分で年金手帳の氏名を書きかえるのか。ご自身の状況に合わせて最適な方法を選んでみてはいかがでしょうか。

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