ビジネスの場面において、英語メールの末尾に署名を書くことはマナーとなっており、署名は欠かすことができないものです。
実は、署名には明確なルールがあり、書くべき項目とその順番まで規程されています。
本記事では、英語のメールを書くときの署名のルールや、やってはいけないNG例についてご紹介します。
- 英語メールでの署名の基本ルール
- 英語での署名のテンプレート・例文
- NGな英語メールの署名
英語メールでの署名の基本ルール
まずは、英語メールの署名の基本的なルールをご紹介します。
基本を押さえた正しい署名を書けるようになりましょう。
署名に書いておきたい内容構成・順番
日本のメールの署名では、決められたフォーマットは特になく、必要だと思われる情報を列挙していることが多いのではないでしょうか。
しかし、英語メールの署名にはしっかりとしたルールがあります。
英語の署名で書くべき内容とその順番は下記の通りです。
- 1.名前(sender’s name)
- 2.肩書・役職名(title)
- 3.会社名(company’s name)
- 4.住所(address)
- 5.電話・FAX番号(telephone and fax)
- 6.Eメールアドレス(email address)
- 7.ウェブサイトアドレス(URL)
日本語の署名と比べると、日本語では会社名のような全体的な情報から個人情報へと書いていくのに対し、英語での署名は個人情報から全体情報へと書いていきます。
文化の違いがあることに注意し、いつもどおり署名を書くのではなく、相手に合わせることでスムーズに情報を確認してもらえます。
署名の英語での表記方法
慣れ親しんだ日本語表記の署名を間違って書くことがないようにしましょう。
英語で署名を書くときには、正しい英語表記にすることが重要です。
以下では、各要素の正しい英語署名の仕方を説明します。
英語での名前の書き方
英語で名前を書くとき、姓(family name)を先に書くか、名(first name)を先に書くか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
日本語のように姓を先に書き、その後に名を書く国は、中国や韓国などのアジアの数国と中央ヨーロッパにあるハンガリーのように数ヵ国しかありません。
意外なことに、名を先に書いて、姓を後に書くほうが多数派です。
アメリカやヨーロッパに合わせて、名を先に書いて、姓を後に書くことが英語のメールでは一般的なのです。
しかし、最近では自文化を大切にしようという気持ちが高まってきたので、日本語のように姓を先に書いて名を後に書くことも間違いではありません。
日本文化を突き通したい人は、どちらが自分の姓なのかをわかりやすく相手に伝えましょう。
どちらが自分の姓なのかをわかりやすく伝えるためには、姓をすべて大文字にしてカンマをうつような工夫をしましょう。
- Touya Tanaka(一般的な書き方)
- TANAKA,Touya(姓を先に書く書き方)
英語での役職名
次は、英語で役職名を書き方をご紹介します。
一般的には「Touya Tanaka,Sales Manager 」のようにコンマで区切って書いたり、一行開けた下に書いたりします。
以下ではよく使われる役職名をご紹介します。
- CEO(最高経営責任者)
- Chairperson (取締役会長)
- President(社長)
- General Manager (支社長)
- Manager(部長)
- Section Manager (課長)
- Assistant Manager(主任)
- Member(役職のない一般社員)
- Temporary Employee (派遣社員)
役職がないのであれば、「Member」や「Employee 」と書いてもいいですが、無理に書く必要はありません。
英語での会社の表記方法
次は、英語での会社の表記方法をご紹介します。
株式会社の場合は、「Co., Ltd.」を使います。「Co., Ltd.」は「Company Limited」の略で、「カンパニーリミッティッド」と読みます。
「Co., Ltd.」をさらに略して「Ltd.」とする場合もあります。
「Co., Ltd.」は、日本でよく使われる表現です。アメリカではよく「Ltd.」が使われます。
「Co., Ltd.」と書く場合は、Coの後に「.」と「,」を書き、必ず半角スペースを開けましょう。
登記済み法人であるならば、「Inc.」または「Corp.」を使います。それぞれ、「Incorporated」「Corporation」の略です。
「Inc.」はイギリスでよく使われる表現です。「Corp.」はアメリカでも日本でも人気の表現方法です。
使い方は日本語と同様に「U-note Co., Ltd.」のように、先に会社名を書きます。
自社の英語表記は統一されていることもあります。迷ったら、先輩に表記方法について尋ねるといいでしょう。
英語での住所の書き方
次に、英語での住所の書き方をご紹介します。
日本語では、「東京都新宿区西新宿……」のように、全体の大きな情報から小さな情報を書きます。
しかし、英語では、日本語と逆で、「……,Nishishinnzyuku,Sinnzyuku-Ku,Tokyo」と書きます。
英語と日本語の文化の違いに注意し、番地から書き始めるようにしてください。
英語での電話番号・メールアドレス・URLの書き方
最後に、電話番号の書き方をご紹介します。
日本に住んでいる人同士では「090-xxxx-xxxx」で何も問題はありません。しかし、相手が海外に住んでいる場合は、国際番号を書く必要があります。
国際電話は、通常の電話番号の先頭に+を付け、局番の1つ目の0を除き、日本の国番号である「81」をつけます。
「090-xxxx-xxxx」の場合は、「+81-90-xxxx-xxxx」と書きます。
メールアドレスを書く際は、「E-mail:U-note@u-note.com」のように書きます。日本語では、英語のE-mailのことをメールといいますが、英語でメールは郵便物のことです。
必ず、「mail」ではなく「E-mail」と書きましょう。
URLを書くときは、「Website:https://usagi-note.com」のように書きます。日本語のホームページは、英語ではWebサイトのトップページを指す言葉です。
なので、「Home page」ではなく「Website」と書きましょう。
英語での署名のテンプレート・例文
上記の英語での書き方を守った署名のテンプレートは以下の通りです。
- Sincerely,
Taro Tanaka—————————–
Taro Tanaka
Manager,Sales Department
Usagi Note Inc.
1-23-45,Roppongi Minato-ku, Tokyo 123-4567
E-mail:t-usagi@usagi-note.com
Tel:+81-3-6XXX-6XXX
Website:https://usagi-note.com
—————————–
知らないと恥をかく……NGな英語メールの署名とは?
前述の通り、英語メールの署名にはしっかりとした順番があります。
順番を知らずに自己流で英語メールに署名をしてしまうと、ビジネスルールを知らないと恥をかいてしまうかもしれません。
英語メールでの署名の失敗例としてまずあげられるのは、この署名のルールを知らずに書いてしまった場合です。本来書くべき項目が抜けていたり、逆に書かなくてもよいことを書き加えていたりしないように注意しましょう。項目をすべて網羅していても、その順番が間違っていればNGです。
また、正しい項目・順番で書くことができていても、各項目の書き方を間違えないように気をつけましょう。
例えば、住所の書き方は、英語の署名の場合は建物名・番地から市町村・都道府県というように、小さな区分から大きな区分へと書いていかなければならないことを覚えておきましょう。
正しい英語メールの署名の書き方を覚えて、ビジネスシーンで恥をかかないようにしてください。
海外ではもはや常識?メールの署名にロゴを付けることがおすすめ
メールの文末の署名に会社のロゴが入ったものを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
電子メールでは、署名欄に自分の会社のロゴを入れる会社が増えてきています。この方法は現在海外ではよく採用されており、もはやスタンダードといっても過言ではないほどです。
肝心のロゴ付けの方の一番オーソドックスなものは、署名欄に画像を添付することです。
署名欄に画像を添付するときに、注意しなければいけないことは、使用するロゴの画像はHTMLファイルでなくてはならないことです。
その他の画像ファイルではロゴ付けできません。また使用するロゴは、インターネットに公開されているものでなくてはならず、使用の際にはURLを確認しておくことが大切です。メールの署名にロゴをつけて、一味違う署名にしましょう。
英語での署名を準備してみよう
- 署名に書く内容と順番を守る
- 英語で使われている表記で名前や住所を書く
- 電話番号は国際電話の番号を書く
本記事では、英語メールでの署名の仕方を紹介してきました。
日本語メールの書名との順番の違いを比べてみると、英語メールでの署名は個人情報がより前に書かれており、会社や部署はその付属品のような扱いをされていることから、個人の能力にフォーカスが向いています。
日本語と英語の署名をしっかりと書き分けられるようにして、ビジネスメールで差をつけましょう。
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