出典:iamgalla.com
ヘッドホンの魅力は、好きな音楽を誰にも邪魔されず直に聴くことが可能だ。演奏者がすぐ目の前にいるかのような迫力あるサウンドを、耳を通してカラダ全体で体感できる。それが夜中だろうが、公共の場だろうが、ヘッドホンで聴く音楽は場所を選ばない。
しかし、ヘッドホンは毎年のように新機種が発売される上、それに伴って聞いたこともないような新しい種類の機能や、カタカナやアルファベットだらけの用語も飛び出してくる。新しくヘッドホンを買い替えるにしても、正直知識が追い付いていかないのが現状だ。特に、初めてヘッドホンを買おうとしている方がヘッドホンの細かい種類や用語を目にすれば、思考停止状態に陥ってしまうはずだ。
そこで、ヘッドホンを購入する際に知っておきたい「種類」や、パッケージに表記されている「ヘッドホン用語」を解説しよう。是非、ヘッドホン選びの参考にしていただきたい。
ヘッドホンの種類の詳細に入る前に
出典:www.garancedore.fr ヘッドホンとは、広義の意味でいえば耳に直接スピーカーを入れる「イヤホン」も含まれるのだが、ここでは、耳を包み込む種類である一般的な「オーバーヘッド型」のヘッドホンを“ヘッドホン”と定義する。
またヘッドホンには、駆動方式が「ダイナミック型」と「コンデンサー型」の2種類あるのだが、現在のヘッドホンはほとんどが「ダイナミック型」を採用しているので、ここでは「ダイナミック型」のヘッドホンを基準にして話をすすめたい。ちなみにこの2種類を簡単に説明すると、「ダイナミック型」は普通のヘッドホン端子に接続して使用するタイプ、「コンデンサー型」は専用のアンプが必要でヘッドホン端子に直接接続できないタイプだ。
この時点でいくつも「○○型ヘッドホン」とのワードが出てきているが、ついて来れているだろうか。こんがらがってしまいそうだが、以下からはすべて耳を包み込む「オーバーヘッド型」で、駆動方式が「ダイナミック型」のヘッドホンだけを紹介していくので安心していただきたい。ヘッドホン売り場に行ってもその2種類が大部分を占めているはずだ。
ヘッドホンの形状は、大きく分けて3種類ある
現在のヘッドホンは大きく分けて「クローズド型(密閉型)」、「オープン型(開放型)」、「セミオープン型」の3種類に分けられる。これらの3種類は、ハウジング(耳を当てる部分)の形状の違いからなるものだ。では順を追って、これら3種類のヘッドホンの説明をしていきたい。
「クローズド型(密閉型)」のヘッドホンとは
「クローズド型」の種類のヘッドホンは、ハウジングが密閉された構造になっており、ヘッドホンの音を外に漏らさず、また周囲の雑音をシャットアウトする種類のヘッドホンだ。その構造上、細かい音もよく再現され、力強い低音が魅力だ。
おすすめの「クローズド型(密閉型)」ヘッドホンがコチラ!
AKG(アー・カー・ゲー) : K550MKII
価格 : 25,000円前後
■おすすめポイント : 人気機種をアップデートした新商品
出典: Amazon.co.jp 音の緻密さと躍動感を兼ね備えたこのヘッドホンは、コスパ高なヘッドホンとして人気を得ていた従来機「K550」をアップデート。2015年12月に発売された新機種だ。
超高域から低域までを捉えた音質は、躍動感のあるワイドレンジな再生を可能にした。また、高い耐久性と快適な装着感を持つイヤーパッドは、長時間耳に当てていてもストレスを感じさせない。
「オープン型(開放型)」のヘッドホンとは
密閉された「クローズド型」の種類のヘッドホンに対して「オープン型」の種類のヘッドホンは、ハウジングの外側が開放されており、空気が自由に出入りできる構造になっている。その構造上、音が通り、スピーカーで聴いているように自然で音に広がりのある音質を楽しむことができる。
しかし、「クローズド型」のヘッドホンとは違い外部へ音が流出しやすく、公共の場などでは注意が必要だ。
おすすめの「オープン型(開放型)」ヘッドホンがコチラ!
SENNHEISER ( ゼンハイザー ) : HD598
価格 : 25,000円前後
■おすすめポイント : 音質・装着感・デザインの三拍子そろったヘッドホン
出典: Amazon.co.jp このヘッドホンは、「SENNHEISER」社が人間工学に基づいて開発した最新テクノロジーが詰まった種類のヘッドホンだ。音源の持つ本来のサウンドを忠実に再現し、遠すぎず近すぎない絶妙なバランスの上に成り立った極めて自然な音場を繰り出す。
またヘッドホン愛好家から通称「プリン」と呼ばれるデザインは、男性のみならず女性にも人気のヘッドホンだ。イヤーパッド部分には肌触りの良いベロア素材を採用。耳をすっぽりと覆うタイプで負担がなく、長時間のリスニングでも快適に楽しむことができる。
「セミオープン型」のヘッドホンとは
「セミオープン型」の種類ヘッドホンは、「クローズド型(密閉型)」ヘッドホンと「オープン型(開放型)」ヘッドホンの、ちょうど中間にあたるヘッドホンといえる。
「オープン型」ヘッドホンと同様に、ハウジングの背面から音が抜ける構造になっており、「オープン型」ヘッドホンの音抜けの良さと、「クローズド型」ヘッドホンの低音再現力を合わせ持った、より立体的なサウンドが得られる種類のヘッドホンが「セミオープン型」のヘッドホンといえる。
ただ、「セミオープン型ヘッドホン」といってもその定義は曖昧で、「クローズド型」でありながらハウジングに孔が開いている種類のヘッドホンや、逆に「オープン型ヘッドホン」でありながらハウジングや振動版の側面が密閉されている種類のヘッドホンもあるから厄介だ。いずれかにしろヘッドホンの種類としての「セミオープン型」は、言った者勝ち的なところがあるのも否めない。
おすすめの「セミオープン型」ヘッドホンがコチラ!
beyerdynamic ( ベイヤーダイナミック ) : DT880PRO
価格 : 36,000円前後
■おすすめポイント : 「セミオープン型」の魅力をいかんなく発揮するヘッドホン
出典: Amazon.co.jp よほどのヘッドホン通でなければあまり馴染みのないブランドの「beyerdynamic」だが、実は、世界で初めて「ダイナミック型」のヘッドホンを開発した老舗のブランドなのだ。
このヘッドホンは「セミオープン型」のパフォーマンスを余すことなく発揮。そのため音場も広く、広がりのあるサウンドと力強い低音を奏でられる。また、耐久性の高いヘッドバンドや耳を覆うほどの大きなイヤーパッドは安定感も抜群だ。
覚えておきたい音質にまつわる種類。CDを超える高音質の「ハイレゾ」対応ヘッドホン
ここまではヘッドホンの駆動方式と形状の種類を説明してきたが、ここからは ヘッドホンが持つ性能の種類を解説していきたい。
では、上記タイトルにある「ハイレゾ」に対応したヘッドホンについて。
「ハイレゾ」とは、CDの3倍~6.5倍の情報量で音源を取り込み再生する音楽データのことだ。CDは中に入る情報量を抑えるために、これまでは録音しきれてない音域があったのだが、「ハイレゾ」はその音域を撮り込み、CDを超える高音質で再生。高解像度で音源を再生する「ハイレゾ」は、スタジオの原曲に近い高音質で、生の空気感・臨場感まで表現することができるのだ。
もちろんハード側が「ハイレゾ」で再生しても、音を受け取る側のヘッドホンが「ハイレゾ」に対応していないと意味がない。下記はその「ハイレゾ」に対応したおすすめのヘッドホンだ。
「ハイレゾ」に対応したおすすめのヘッドホンがコチラ!
SONY(ソニー) : MDR-10R
価格 : 12,000円前後
※クローズド型
■おすすめポイント : ハイレゾ対応なのに1万円強で手に入るヘッドホン
出典: Amazon.co.jp 一般的に「ハイレゾ」対応のヘッドホンは高級なものが多いのだが、このヘッドホンは安価でお手頃なものといえるだろう。家電量販店や各通販サイトでも人気は常に上位につけている。
安価といえども、そこは「ハイレゾ」対応のヘッドホン。ダイナミックな音表現と重低音を臨場感たっぷりに味わえる。また、持ち運びに便利な小型で軽量、シーンを選ばないシンプルなデザインというところも人気の秘密だ。
Bluetooth通信を使った「ワイヤレス」ヘッドホン
「ワイヤレス」ヘッドホンとは、デジタル機器用の無線規格である「Bluetooth(ブルートゥース)」通信を使って、本体からヘッドホンまでワイヤレスで音を届ける無線のヘッドホンのこと。音質の問題もヘタなワイヤードヘッドホンよりも高音質で優れものだ。
おすすめの「ワイヤレス」Bluetoothヘッドホンがコチラ!
Sol Republic(ソル・リバブリック) : TRACKS AIR
価格 : 23,000円前後
※クローズド型
■おすすめポイント : おしゃれ感がたまらない「ワイヤレス」ヘッドホン
出典: Amazon.co.jp このワイヤレスヘッドホンの最大の魅力は、おしゃれをしたくなるようなその前衛的なデザイン。「ワイヤレス型」のヘッドホンといえばデザインはどうしても二の次になってしまうものが多い中、このヘッドホンはそんな当たり前の希望を叶えてくれている。
もちろんサウンド機能も完璧。スッキリとしながらも力強い低域に、抜けのよい中高域。ベースやドラムが前面に出たロックや、高低差があるエレクトロなどの曲の相性もよい。また、ワイヤレスの通信使用範囲も最大で約50mと、家の中ならほぼどこにいても電波が届くはずだ。
ここまでいくつかのヘッドホンの種類を解説してきたがいかがだっただろうか。多種多様な種類があるヘッドホンだが、基本的にはハウジング部分の3種類の形状と、高音質の「ハイレゾ」対応、そしてコードがない「ワイヤレス(Bluetooth)」を覚えておけば困ることはないはずだ。
今、アナタがこの記事を読んでいるということは、少なからずヘッドホンの種類に関して何か思うことがあってのこと。ヘッドホンの基本的な種類を知って、これからのヘッドホン選びの参考にしていただきたい。
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