戦国最強の武将という呼び声が高い、武田信玄。風林火山の旗の下、戦国最強と謳われる騎馬軍団を率いていた。三方ヶ原の戦いで織田方の徳川家康を圧倒的な強さで倒し、その強さから徳川家康、織田信長といった名だたる武将に恐れられていた。
戦だけでなく、内政・外交・謀略と、全ての面において天才的で、あと10年生きていれば天下を取ったのではないかといわれている。生涯戦績は、72戦49勝3敗20分と言われており、「負けない戦」をとることに長けてたと言えよう。そんな武田信玄の名言からは、負けない組織の作り方、変化の激しい時代を生き抜くマインドセットなど、ビジネスマンにとって知っておくべきことが多く学べるはずだ。
では、そんな武田信玄の名言から、最強の組織について考えてみるとしよう。
武田信玄の“最強の組織論”
by Jackson Boyle武田信玄の名言「一生懸命だと知恵が出る」
多くのサラリーマンはなにかしらの不満を持ち、愚痴を言い、言い訳をする。そんな時、この言葉を思い出して欲しい。自分は本当に一生懸命に働いているのか。中途半端だから、愚痴を言っているのではないか。いい加減な気持ちでやっているから、言い訳をしてしまうのではないか。
最強の組織とは、誰もが一生懸命で、前のめりに働いているからこそ、当事者意識が生まれ、知恵が湯水のように湧き出て、活発な議論がなされるのではなかろうか。最強の組織の根幹とも言える重要なマインドセットを説いた武田信玄の名言である。
武田信玄の名言「完璧に勝つことの危うさ」
上手くいくことが続くと、仕事に対して怠ける気持ちが生まれる。上手く行き過ぎると舞い上がり、自分に対して奢りが生まれる。だから、上手くいく時もあれば、上手くいかない時もある。そんな五分五分の状態であれば、今後に対して励みの気持ちが生まれる。
そんな五分五分の勝ちの気持ちを大切にすることが最強の組織を作るために必要不可欠だと武田信玄は説く。
武田信玄の名言「嫌なことを先にせよ」
好きなことを仕事にする。非常に素晴らしいことだと思う。だが、好きなことだけをするというのは非常に危険な考え方だ。仕事の中には、自分が楽しい部分と楽しくない部分がおうおうにして存在する。
その時、嫌なことを避け続けた人間は短い期間で仕事を途中で諦め、転職を何度も重ね、給与も下がり、自分がやりたいことが見えなくなり身を滅ぼす。嫌なことに耐え続けた人間は、長い期間、仕事を続け、十分にスキルが身についたところで転職したり、新たな挑戦をしたりする。
つまり、嫌なことを避けると、何かを達成するための忍耐力が身につかず、何も成し遂げられないということを武田信玄は説いている。やり切るための忍耐力、これも最強の組織に欠かせない要素である。
武田信玄の名言「適材適所」
渋柿は干せば干し柿として甘くなる。自国の弱みや、嫌な部下も使い方によっては良くも悪くもなる。人材を適材適所に配置する、そのための努力を惜しまなないことが最強の組織を作り上げる上で重要だと武田信玄は説く。
武田信玄の名言「為せば成る」
「できない」「無理だ」というのは簡単である。しかし、何か新たなプロジェクトを始める際に、できない理由を考えてばかりでは前に進むとはできず、機動力が遅い組織だといえる。
最強の組織とは、まずできる理由を考え、行動する機動力の早い組織なのではなかろうか。できる理由から考える、シンプルだが、重要な考え方を武田信玄の名言は教えてくれた。
武田信玄の名言「小さきことを大切に」
仕事には取引先との大型案件といった大きな仕事や書類の整理などの小さな仕事がある。小さな仕事には一般的に雑務が多く、適当にしがちである。しかし、武田信玄はその小さい仕事をコツコツやる、それこそが最強の組織の条件であり、その積み重ねが他との差別化になるのだろう。
武田信玄の名言からは、経営に直接携わる人でなくとも、学びがあったのではなかろうか。変化のめまぐるしい現代に生きるビジネスマンこそ、知っておきたい武将の一人である。
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