誰もが憧れるマイホーム。一番賢い方法は、すべてをキャッシュで支払うことだが、それができる人は少ない。今回は、人気急上昇中の新しい住宅ローン・預金連動型の住宅ローンのご紹介と、上手に住宅ローンを組む方法を紹介する。
一般的な住宅ローンの仕組みって?
人生には学校選び、就職、結婚……と、いろいろな分岐点があるが、その中でも大きな選択肢がマイホームについての決断だろう。マイホームの購入や改築にあたって、ほとんどの人が利用するのが住宅ローンだ。
そもそも住宅ローンの仕組みはどのようなものなのだろうか。住宅ローンの金利の種類は、大雑把に分けて固定金利型と変動金利型がある。簡単に言うと、固定金利型はローンの契約時に提示された金利で長期間のローンを組むというもので、フラット35などがこれに当てはまる。10年または11年経過後に金利が変わるものもあるが、契約時に変動後の金利も提示されていれば、固定金利型の住宅ローン扱いになる。
また、変動金利型では、市場金利の変動に応じてローンの金利が原則半年に1度金利が見直される。つまり、契約時にとても安い金利で契約しても市場金利の変動次第ではとてつもない返済額になっているリスクもある(その逆も然り)。経済や市場の見通しがいい人が選ぶ金利形態なのかもしれない。
預金連動型住宅ローンって?
近年では固定金利型住宅ローンや変動金利型住宅ローンに加えて、人気急上昇の金利形態が登場した。それが預金連動型住宅ローンである では、その預金連動型住宅ローンの内容について注目していこう。
預金連動型住宅ローンとは、預金に連動して金利が変動する住宅ローン商品のことで、米国で初めてこの預金連動型住宅ローンが誕生し、日本では東京スター銀行(ご注意:2015年9月現在では新規契約を受け付けていない)が最初に預金連動型商品を開発した。
現在では関西アーバン銀行などの銀行も、この預金連動型住宅ローンの商品を提供している。住宅ローンのうち、その銀行の預金残高と同じ金額の分だけ金利が減額されるという仕組みだ。つまり、住宅ローン以上の普通預金残高があれば、実質住宅ローン金利はほぼ0%ということになる。また、繰り上げ返済とは異なり、ご自身の預金残高が減らないという点も魅力的だ。しかし、預金連動型住宅ローンは初めの金利が高く設定されていることが多いので、預金残高が心もとない、という方には注意が必要な住宅ローンだ。
また、住宅ローンが残っていたとしても普通預金の出し入れは自由だ。つまりは、ある程度の預金を持つ人であれば利用しない手はないローンだといえる。
おすすめの預金連動型住宅ローン
出典:visualhunt.com 肝心な預金連動型住宅ローンの取扱機関だが、残念ながら日本で最初に取り扱いを始めた東京スター銀行では、新規契約者の受け付けを中止してしまった(2015年9月現在)。しかしながら現在、関東圏では西武信用金庫が取り扱っている預金連動型住宅ローン「Value!!」などがある。この「Value!!」は普通預金の同額分の住宅ローンの金利がキャッシュバックされるというローンだ(ただし、口座管理手数料年0.35%などの負担がある)。
また、関西圏では三井信託銀行グループの関西アーバン銀行もこの預金連動型住宅ローンを取り扱っている。関西アーバン銀行の預金連動型住宅ローンのプランで魅力的なのが、本人だけでなく、その家族の普通預金額の合計と同額分の住宅ローンの金利が実質約年0.5%になるという点だ。自分の貯蓄だけだと住宅ローンを組むのが不安な方や、息子さんやお孫さんのマイホーム購入の手助けをしたい!という方も安心して組める住宅ローンになっている。もちろん他の金融機関も取り扱っているところもあるので、住宅ローンを考えている方は一度この預金連動型住宅ローンをお調べになってみてはいかがだろうか。
人生を大きく左右する住宅ローン、一般的だからといって固定金利型のローンを進められるがまま契約する前に、預金連動型住宅ローンを考えてみるといいことがあるかもしれない。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう