駅前や繁華街などでよく見る看板に「クレジットカード現金化」「換金率98%」などというのがないだろうか?
クレジットカード現金化とは、その名の通り、クレジットカードのショッピング枠を現金にする行為のことである。クレジットカード現金化の違法性でいうと、限りなくグレーゾーンではあるが違法ではないという考え方があるが、その詳細については本記事で説明していこう。
ネットで調べても情報量が多すぎてあまり理解できない! そんな「クレジットカードの現金化」についてお教えしよう。
クレジットカード現金化って? その方法とは?
by LoopZilla まずクレジットカード現金化とは、クレジットカードの機能としてあるショッピング枠を現金にする行為で、主に「商品買取り型」と「キャッシュバック型」の二通りに分けられる。
そのクレジットカード現金化の方法は、手順を追って説明すると下記である。
①利用者は、業者からクレジットカードで物品を購入する。
②利用者は品物を購入したことで、クレジット会社に対して代金の支払い義務が生じることになる。一方、業者にはクレジット会社から代金を受領する権利が生じる。これは、一般に、クレジットカード使用についての法律的な効果と同じと考えることができる。
③利用者は、業者に購入代金に応じて一定割合で物品を買い取ってもらうことで、現金を手にする。ここにおいて業者が売却した価格と、利用者が買い取った価格差が業者の利益となる。この際、業者は古物営業法に基づいて古物商の資格で買い取りを行っている。
ちなみにクレジットカード現金化のシステムを利用する人は、クレジットカードでのキャッシング枠を限度額まで使いはたし、経済的に行き詰ったクレジットカードホルダーである場合が多い。
クレジットカードの現金化って違法なの?
出典:pixabay.com クレジットカードの現金化システムは、考え方の一つとして、客の需要に応えた商行為であり、違法ではないというものがある。その一方で、実質的には貸金業に該当するという判断が東京弁護士会からなされており、違法とする考えも存在する。
こうした事態に関係省庁は『カード現金化は違法』とし、取り締まりに動いており、その具体的な事案をあげると2011年8月に警視庁は『キャッシュバック型』でショッピング枠を現金化していた男を、出資法違反で逮捕。その後、同年11月に懲役3年執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。
しかし、現在でも堂々と活動するクレジットカード現金化業者も存在し、乗降者数の多い大都市の駅前で『新幹線回数券』の立て看板を掲げ、勧誘を続けている。前述の逮捕事案と決定的に異なるのがこの場合、価値のある商品を買い取る『商品買い取り型』である点だ。この場合違法とまでは言えず、取り締まりが及ばない。
法整備はまだ及んでいないが、カード会社各社は会員規約として換金を目的としたショッピング枠の利用の禁止を盛り込んでおり、違反すればカードの利用停止・強制退会・残債の一括請求を行うとされている。
クレジットカードの現金化でこんなトラブルに……
クレジットカード現金化に伴うトラブルとしてあげられるのは、現金化業者にも優良業者、悪徳業者が存在し、この悪徳業者は闇金や反社会勢力とつながっている可能性は非常に高い。こういったクレジットカード現金化業者に個人情報を悪用されることもある。
場合によっては、クレジットカードを不正使用されて、使った覚えのない請求をされる。次に、前述の通りクレジットカード現金化は、クレジットカード会社の規約違反なので、その行為が発覚した際は、カード利用停止または退会処分をうけることもある。
カード決済をしたのに現金が振り込まれないという詐欺行為も存在し、振り込まれたが金額が少ないなどの場合もあり、悪徳業者なら手数料名目でこうした行為をすることも多く契約内容は細部まではっきりとさせておく。
以上のように、クレジットカード現金化は違法ではないものの、カード会社の会員規約には確実に反する。うまい話には裏があるのだ。タダより怖いものはないと言うことで、よっぽどのことがない限りクレジットカードの現金化はさけた方がいいだろう。やはり何かを得るには、それなりのリスクが伴うということだ。
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