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“一流の仕事人の愚痴の作法を刮目せよ” 未来に影響させない愚痴の吐き方とは

樋口純平

2016/01/17(最終更新日:2016/01/17)


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出典:blog.atoshealthcare.com
 日々の仕事で疲れが溜まってくると、些細なことでもイライラしてしまってはいないだろうか。イライラを自分の中で抑えているなら良いとしても、そのイライラを愚痴に変えてしまっているならば、気を付けた方がいい。その些細な愚痴一つが我が身を滅ぼすことに繋がりかねないのだ。

 愚痴を溜め込むことは精神的に良くないため、仕事の愚痴を吐くことは仕方のないことだ。だが、仕事の愚痴を吐く際に、気を付けなければならないポイントを認識していなければ、多大なリスクを背負うことになってしまうのだ。

 そこで今回は、仕事の愚痴を吐く際に気を付けるべきポイントをご紹介すると同時に、仕事の愚痴を吐くデメリットを理解し、リスク管理を徹底しよう。

大惨事を招きかねない仕事の愚痴

 仕事の愚痴を職場の同僚に吐いて、自分の心が晴れて終わりならば良いだろう。しかし、その仕事の愚痴が長い時間をかけて、職場の人達の耳へと入っていく過程で、愚痴の内容が悪いものに変質してしまうことがあるのだ。噂話が流れていく内に、全く事実と異なるものになっていくように、仕事の愚痴も同じように、変質しながら広まっていくのだ。

 周囲に広まってしまった自分の愚痴が、当事者に伝わってしまったら最悪のケースだ。仕事の愚痴の対象となっていたのが、上司だった場合、今後の仕事で自分が不利な立場になることも覚悟した方がいいだろう。実際に、仕事の愚痴が原因でリストラされたなんてこともあるのだ。

 仕事の愚痴のデメリットは、人間関係に悪影響を及ぼすことだ。それは仕事の愚痴の当事者との人間関係だけではない、その仕事の愚痴を聞かされている同僚との人間関係にも悪影響を及ぼしやすいのだ。また、仕事の愚痴を吐く際、本音よりも大げさに表現してしまうことが多い。何よりのデメリットは、仕事の愚痴を吐くことにメリットが特にないことだ。

仕事の愚痴を吐ける人を考えよう

 仕事の愚痴は大きなリスクを伴うため、極力控えた方がいいのだが、溜め込み過ぎても良くないので、やはり愚痴を吐いてしまうものだ。人間関係の崩壊など、自分の立場を不利にしないためにも、仕事の愚痴を吐ける相手を考えるべきだ。リスクが大きい仕事関係の人達には、仕事の愚痴を漏らさないべきだ。家族や信頼できる友人といった仕事から離れたコミュニティで、仕事の愚痴を吐くようにすると安全だろう。

 仕事の愚痴を吐く相手の立場も考えるも忘れてはならない。仕事と関係のない人に仕事の愚痴をする以上、愚痴を聞く相手は全く分からない環境の話を聞くことに、時間を費やさなければならないのだ。そのため、相手が仕事などで忙しい状態ではないかどうか確かめることが前提である。

 仕事の愚痴を吐く際、内容が事実を誇張したものになってしまったり、曖昧な不満になってしまったりすると、仕事の愚痴を聞く相手も受け止めにくくなってしまう。主語を明確にして、事実を説明し、自分がどう感じたのかを説明することが、愚痴を相手に伝える上で大事にしなければならないポイントである。

仕事の愚痴を吐く作法

①愚痴を言う前に、聞き手に断りを入れる

 愚痴を吐く相手が、自分の仕事の愚痴を聞く余裕がある状態なのか、確認する言葉を最初にかけよう。相手を気遣うことは、社会人のマナーの基礎である。

②勢いに任せず、分かりやすく短時間で愚痴を吐く

 相手の時間を費やしていることを頭に入れておこう。もし、相手が仕事の合間を縫って、自分の仕事の愚痴を聞いてくれているならば、尚更である。

③事実と自分の感情を切り離して愚痴を吐く

 愚痴を吐く目的は、自分が冷静さを取り戻すことであることを忘れてはならない。そのため、必要なのは客観的視点を持つことである。事実と自分の感情を客観的に捉えた上で、相手に伝えるのだ。

④聞き手の助言を前向きに受け止め、感謝の言葉を伝える

 仕事の愚痴を聞いた相手は、ただ聞くだけではなく、アドバイスしてくれることが多くある。もし、アドバイスを頭ごなしに否定してしまったら、聞き手は不快な思いをすることは間違いないだろう。そして、自分の愚痴を聞くためだけに、時間を割いてくれたことに感謝の言葉を伝えよう。


 仕事の愚痴の作法を心得るだけで、本来、聞いてて不快に感じやすい愚痴を不快に感じさせないことができる。さらに、自分の気持ちをリセットした状態で、効率を落とすことなく、仕事に取り組むことができるだろう。快適に仕事に取り組むためにも、愚痴のリスク管理に気をつけることをオススメする。


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