HOMEビジネス 科学者であり文豪、寺田寅彦の“物事の本質を突く”名言6選:「疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う」

科学者であり文豪、寺田寅彦の“物事の本質を突く”名言6選:「疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う」

Madoka Umetsu

2016/02/17(最終更新日:2016/02/17)


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科学者であり文豪、寺田寅彦の“物事の本質を突く”名言6選:「疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う」 1番目の画像
出典:tupian.hudong.com
 東大の物理学の権威とも言うべき化学者であり、夏目漱石がその才能を認める文筆家。そんな天才化学者をご存知だろうか。

疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う

出典:寺田寅彦 名言
 従来の常識に囚われない鋭い直感力を持ち、化学において複雑系化学という新たな分野を開拓し、日本における複雑系化学の父として知られている。その常識に捉われず、事物の本質を見抜く直感力と魅力的な人柄で多くの化学者に多大な影響を与えた人物である。

 さらに、理系科系学者でありながら、文学・絵画・バイオリンなど芸術分野にも秀でており、当時の主流の現代物理学ではなく日常の自然観察の分析に関心を持つ変人であった。

 今回はそんな常識に流されることなく、己の道を突き進み、化学に新風を巻き起こし、多くの人に大きな影響を与えた天才化学者、寺田寅彦の名言にフィーチャーしていこう。

常識に囚われず、事物の本質を見抜くための6つの名言

科学者であり文豪、寺田寅彦の“物事の本質を突く”名言6選:「疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う」 2番目の画像
出典:ja.wikipedia.org

寺田寅彦の名言「常識への問い」

疑うがゆえに知り、知るがゆえに疑う

出典:寺田寅彦 名言
 目の前にあることを当たり前であり、それは常識だという考えでは、そこに新たな発見はない。疑うからこそ、そこに新たな学びがあり、疑うというのは学びの上で重要なものだと寺田寅彦はこの名言の中で教えてくれている。

天災は忘れた頃にやってくる

出典:寺田寅彦 名言
 これは非常に有名な名言である。これも、天災はめったに起こらないという常識を疑い、忘れた頃に天災は起こるという警告を発しており、寺田寅彦らしい名言である。

寺田寅彦の名言「挑戦」

興味があるからやるというよりは、やるから興味ができる場合がどうも多いようである

出典:寺田寅彦 名言
 化学だけでなく、随筆、文学、絵画、バイオリンなど様々なことに挑戦してきた寺田寅彦。あらゆることに興味を持ち挑戦する姿勢こそが寅彦の常識にとらわれず、事物の本質を見抜く鋭い直感力を養っているのではなかろうか。

寺田寅彦の名言「初心を忘れるな」

美術家は時に原始人に立ち返って自然を見なければならない。宗教家は赤子の心にかえらねばならない。同時に科学者は時に無学文盲の人間に立ち返って考えなければならない

出典:寺田寅彦 名言
 専門家は経験を積み、知識を蓄えるうちに偏見に陥りやすくなる。その偏見が革新的な発想を妨げ、常識にとらわれ、小さくまとまった思考を助長するのだろう。初心に返り、素直な心で物事も見ることが本質を見抜く上で重要だと寺田寅彦はこの名言の中で教えてくれる。

寺田寅彦の名言「やり切ることの難しさ」

最後の一歩というのが実はそれまでの千万歩より幾層倍むつかしいという場合が何事によらずしばしばある

出典:寺田寅彦 名言
 寺田寅彦は多くのことに挑戦してきた。それにより、幅広い知識を得て、化学に新たな学問を開拓した。やり切るという最後の一歩こそが最難関であり、それを達成したことこそが彼の成功の秘訣ではなかろうか。

寺田寅彦の名言「失敗なき成功は無い」

けがを怖れる人は大工にはなれない。失敗をこわがる人は科学者にはなれない。科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である

出典:寺田寅彦 名言
 多くの人は失敗を恐れ、挑戦を避け、現状を維持しようとする。しかし、失敗を恐れて挑戦しなければ何者にもなれない。大工はけがを恐れないように、科学者は失敗を恐れない、幾重に積み重ねられた挑戦の軌跡が成果を生み出す。

寺田寅彦の名言「希望」

健康な人には病気になる心配があるが、病人には回復するという楽しみがある

出典:寺田寅彦 名言
 寺田寅彦には最愛の妻、夏子がいた。その妻が不治の病い結核に冒されたら、普通は絶望的な気持ちになるはずだ。しかし、寺田寅彦は違う。どんなに絶望的な状況であっても、希望を見出していた。この名言はどんな状況であっても、考え方次第ではプラスに変えられるといった常識を疑い続けた寺田寅彦らしさ溢れる名言である。


 以上、寺田寅彦の名言を紹介した。疑うことこそが学びにおいて重要だと考える寺田寅彦。TVで報道されるニュースや身の回りにある当たり前のこと、その一つひとつをただ鵜呑みにするのではなく、「本当にそうだろうか」という問いを持ち続けることで、常識のとらわれない考え方ができる。

 常識を疑う。このシンプルな習慣こそが常識に踊らされる人間と常識にとらわれず、本質を見抜く人間との違いなのだろう。本質を見抜き、適切なソリューションを提供する力がこれからのビジネスマンに求められるのではなかろうか。


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