スーツスタイルを完成させる「革靴」。履いている革靴次第では高級スーツが台無しになることも。
今回は革靴を選ぶ際に役立つフィッティングの基礎知識、自身に合った革靴の選び方、TPO別おすすめの革靴を紹介していこう。
本記事を参考にして、数ある革靴の中から最適なビジネスシューズを選び抜いてほしい。
革靴を選ぶときに大切な「フィッティングの基礎知識」
一日中履くことになるビジネスシューズ。
営業職のビジネスパーソンは革靴を履いて歩き回るため、革靴が足にフィットしないと身体にさまざまな支障をきたしてしまう。
自分にぴったり合うビジネスシューズは、活動の効率や体力の温存にも繋がる自らの身体をサポートするマストアイテムだ。
後悔しない買い物にするためにも、革靴を選ぶ際の正しいフィッティングの知識を身につけよう。
革靴のフィッティング基礎知識4つ
- ①グッドイヤー・ウェルト形式の革靴は「少しきつめ」を選ぶ
- ②自分の足がむくむ時間を正しく把握して、むくんだ状態で試着する
- ③革靴のサイズはスニーカーよりも1.0cmほど小さめを選ぶ
- ④店舗で試し履きするときは「薄手の靴下」を履いていく
革靴の選び方①:革靴は「少しきつめ」を選ぶ
“グッドイヤー・ウェルト形式”と呼ばれる本格的な革靴を購入する際は、多少きつめに感じる革靴を選ぶことをおすすめする。
最初にきつく感じても、上質な革であればだんだんと革が足に馴染んでくるからだ。
反対に「大きい革靴」を履いていくうちに足にフィットさせることは不可能。ビジネスシューズを選ぶ際には「少しきついかどうか」というポイントに注意しておきたい。
革靴の選び方②:自分の足がむくむ時間を正しく把握する
足がむくんでしまうと足の横幅が大きくなり、ジャストサイズの革靴が痛みを感じるほどに窮屈になってしまうことがある。
折角良い革靴を選んでも、足のむくみを考慮しないと「窮屈すぎて歩けない……」なんて恐れもある。
革靴を選ぶ際は、足がむくんで張っているときに選びに行こう。
一般的に、最も足がむくむ時間帯は「夕方」といわれている。立ったり歩いたり、座ったりしていると足の血液がうっ滞してむくみにつながるからだ。
「革靴は夕方に買うべき」と多くの革靴のプロがおすすめしている。むくむ時間を考慮してビジネスシューズを買いに行こう。
革靴の選び方③:革靴のサイズはスニーカーよりも1.0cmほど小さめを選ぶ
革靴のサイズは、スニーカーのサイズよりも1.0cmほど小さいものがおすすめ。いつも26cmのスニーカーを履いている人であれば、革靴は25cm、といった具合だ。
スニーカーとビジネスシューズのサイズが同じ、ということはほとんど無いといっても良いだろう。
正しいフィッティングであれば、ほぼ必ずスニーカーより革靴のサイズの方が小さくなる。
これは革靴の爪先の余裕、いわゆる「捨て寸(2〜3cm程度)」の有無が関係しているためである。
革靴もスニーカーも、足の長さでサイズ表記されていることが多いが、革靴はあらかじめ捨て寸が設けられているのに対し、スニーカーには設けられていない。
したがって、革靴の大きさはスニーカーと異なるのだ。
革靴をフィッティングする際は「薄手の靴下」を履いていく
革靴を選びに行くときは、普段履いているような靴下を履いていくことをおすすめしたい。
厚手の靴下に合わせてビジネスシューズを購入してしまうと、仕事用の薄手の靴下を履いたときに革靴が大きく感じてしまう。
靴下次第でフィットする革靴のサイズが変わってくるのだ。
一般的には「革靴を履いたときに小指が当たらないサイズ」がベスト、とされている。
ベストなサイズ感を確かめるためにも、仕事用の靴下で革靴を試し履きしよう。
当たり前のように思うかもしれないが、革靴を選ぶ休日などには忘れがちだ。私服にビジネス用の靴下を合わせたくなければ、おでかけ用の鞄に入れるなどして対応してほしい。
TPOに合わせておすすめしたいビジネスシューズ
革靴には幅広い種類のアイテムがあるが、ビジネスシューズを履くシチュエーションには暗黙のルールがある。
職種やTPOに合わせて、適切な革靴を選ぼう。
ビジネスシーンで使う革靴は「プレーントゥ」「ストレートチップ」
最もフォーマル度が高いビジネスシューズといわれているのが「ストレートチップ」。それに次ぐのが「プレーントゥ」といわれている。
一般的なビジネスシューズは、「プレーントゥ」と「ストレートチップ」を選ぶことをおすすめする。
「ストレートチップ」は、上の写真のようにつま先に「横一文字」が入っている革靴のことを指す。「横一文字」によって、つま先にシワがつきにくく冠婚葬祭さまざまな場面で対応できる優れた革靴である。
「プレーントゥ」は、甲やつま先に一切装飾がないシンプルな革靴であり、ビジネスシューズとしてもカジュアルシューズとしても使用可能だ。また、つるっとした表面のため、靴の手入れがしやすく安定の使いやすさと履きやすさが人気の一つ。
「ウイングチップ」や「Uチップ」、「モンクストラップ」といったビジネスシューズはスーツスタイルというよりはジャケパンスタイルに合わせるのがおすすめ。
これを知らずに、気ままにビジネスシューズ合わせてしまうと恥をかいてしまうことになるので注意しよう。
ビジネスシーンで使う革靴は「ストレートチップ」「プレーントゥ」
- 「ストレートチップ」:つま先に「横一文字」の切り返しがある革靴
- 「プレーントゥ」:甲、つま先に装飾やステッチがない革靴
ビジネスで使える定番の革靴ブランド
定番のビジネス革靴ブランド①:REGAL(リーガル)
一つ目におすすめしたい革靴ブランドが、「REGAL(リーガル)」。半世紀以上の歴史を持ち、ジャパンメイドを貫く老舗ブランド。日本のビジネスシューズの代名詞と言われるほど革靴ではメジャーなブランドだ。
人気の一つに幅広いラインナップが挙げられる。一人ひとりにあった靴を提供し、長く履き続けられるようにメンテナンスも充実しており、店舗には靴の相談が可能な靴のコンシェルジュ的存在が顔を連ねる。
REGALのおすすめの革靴を紹介:「810R」¥23,760(税込)
出典:zozo.jpおすすめの革靴は、プレーントゥの革靴「810R」。シンプルなこの革靴は、ビジネスシーンからオフスタイルのコーディネートにもおすすめ。
上質なイタリアンレザーを使用した堅牢かつエレガントなビジネスシューズだ。その品質は日本屈指。
程よい光沢を感じる高級感溢れる革を楽しむことができる革靴でありながら、2万円台というロープライスであるところも嬉しい。
定番のビジネス革靴ブランド②:Crockett&Jones(クロケットアンドゾーンズ)
二つ目におすすめしたい革靴ブランドは、1878年イギリスで創業した「Crockett&Jones(クロケットアンドゾーンズ)」。世界で最も多くの木型を有するともいわれ、革靴の素材選びからカラーバリエーションに至るまで細部にこだわる世界屈指のブランドだ。
最高品質な一足を作り上げるのに8時間を要し、妥協せず伝統を守りながら、新しい靴を生み出し続けている。
Crockett&Jonesのおすすめの革靴を紹介:「Moreton(モールトン)」¥86,400(税込)
おすすめの革靴は、U字チップタイプの革靴「Moreton(モールトン)」。
U字チップ型のシューズは、カジュアルよりで使用することが多いが、洗練された型よってよりクラシックな仕上がりとなっている。
アウトソールにはゴムを使用しているのでグリップが効き、とっさの雨にも対応できる。
幅広いコーデに重宝し、足元を締めてくれるため、紳士的な雰囲気が醸し出せる。値段も大人な逸品だ。
定番のビジネス革靴ブランド③:JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)
三つ目におすすめしたい革靴ブランドは、ミリタリーブーツ製造から発展しインドネシアに拠点をもつ「JALAN SRIWIJAYA(ジャランスリワヤ)」。
丈夫で実用性の高い靴へと仕上げる靴作りの裏には、コストパフォーマンスからは考えられない手作業にある。
2003年に日本に上陸してから、瞬く間にセレクトショップを通してファンを獲得してきた実力のあるブランドである。
JALAN SRIWIJAYAのおすすめの革靴を紹介:「5アイレット キャップトゥ シューズ」¥32,400(税込)
出典:zozo.jpおすすめの革靴は、ストレートチップタイプの「5アイレット キャップトゥ シューズ 」。
最後のアウトソールのみ機械で縫う以外手作業で仕上げる「九分仕立て」によってフレキシブルでしなやかな履き心地が魅力。
製造がインドネシアであるために、他の本格革靴に比べコストパフォーマンスに優れているのが見て取れるだろう。
しかしインドネシア産と侮るなかれ、創業者が靴の聖地イギリスで培った技術は本物。最初の一足として、非常におすすめの一足である。
ビジカジスタイルに最適な革靴ブランド
ビジカジスタイルに最適な革靴ブランド①:Tricker's(トリッカーズ)
ビジカジスタイルにおすすめしたい革靴ブランド一つ目は、「Tricker's(トリッカーズ)」である。
英国王室御用達の称号を持つ老舗革靴ブランドでその品質は言うまでもない。現代では、積極的に他ブランドとコラボし革新的なデザインを生み出しているのも魅力の一つ。
Tricker's(トリッカーズ)のおすすめの革靴を紹介:「GILLIE SHOES」¥81,000(税込)
フォーマル度をあまり重視しない職場ならば、前述で紹介したフォーマルなビジネスシューズたちではなく、ウイングチップタイプの革靴「GILLIE SHOES」選んでみるのもおすすめだ。
ウイングチップとはつま先に羽のような穴飾りが施されたビジネスシューズ。普通の革靴には無いお洒落さを持っているのが魅力だ。
一足持っていると、紳士的なコーデに幅が広がり上級者へ一歩近づくことができるアイテム。
少々値段は張るが、きちんと手入れすれば一生使えるほどの革靴であるため挑戦してみてほしい。
ビジカジスタイルに最適な革靴ブランド②:Paraboot(パラブーツ)
ビジカジスタイルにおすすめしたい革靴ブランド二つ目は、Paraboot(パラブーツ)。フランスの伝統あるシューズメーカーで、世界で唯一ソールを自社製造する名門である。
まもなく創業して一世紀が経とうとしているこのブランドは、伝統的な作りをベースに色褪せないデザインで不動の地位を確立している。
Paraboot(パラブーツ)のおすすめの革靴を紹介:「CHAMBORD」¥70,200(税込)
先ほども他ブランドで紹介したUチップタイプの革靴は、モカステッチを使ったU字型にアッパーを縫い合わせたデザインが特徴。
もともとはアウトドア用に作られた出自を持つ革靴ということもあり、外回りなどで歩き回るビジネスマンのアクティブな動きにも耐えることができる耐久性を持ったビジネスシューズでもある。
そんなUチップのビジネスシューズの中でも名作と呼ばれ、非常に高い人気を誇るのがこの革靴、Parabootの「CHAMBORD(シャンボード)」。
シャンボードの魅力はなんといってもコーディネートの汎用性の高さと、抜群の耐久性。
ビジカジスタイルに最適な革靴ブランド③:CHURCH’S(チャーチ)
ビジカジスタイルにおすすめしたい革靴ブランド三つ目は、靴造りで有名なノーザンプトンの小さな工房から始まった英国老舗の「CHURCH’S(チャーチ)」。
正統派の英国といえば、CHURCH’Sと言われるほどの格式高いブランドである。長い歴史が生み出した芸術作品のような一足は細部まで手がこんでいる。
一足を長く丁寧に履き続ける英国紳士のように、履けば履くほど足に馴染み、安定感と深い味わいがでるのが魅力。
CHURCH’S(チャーチ)のおすすめの革靴を紹介:「BECKET(ベケット)」¥89,640(税込)
つま先に装飾がないプレーントゥを採用したドレスシューズ「BECKET(ベケット)」。
シンプルかつシャープな作りのモンクストラップがつき、甲を締めるのが特徴的なビジネスシューズだ。牛革が使用されておる経年変化を楽しめるのも魅力の一つ。
上品な光沢と無駄がないつくりがコーデを邪魔せず、寄り添ってくれるデザインである。きれいめなビジカジに合わせると、主張しすぎずおしゃれに決まる。
値段は張るが、しっかりとお手入れをすれば何十年と使用できるので、大人の一足を手に入れてみてはいかがだろうか。
一流のビジネスマンは、ビジネスシューズに拘ることの大切さや、上質な革靴が履く人間を上質にしてくれることを心得ている。
ビジネスマンを映す鏡とも言えるアイテム、ビジネスシューズ。もちろん革靴は安い買い物ではないが、きちんとしたビジネスシューズを選び、大切にケアをしていけば一生を供にすることも可能なのだ。
革靴を見比べ、迷い、想像する時間は至福の時間。この記事を参考にしてあなたの「相棒」とも呼べる革靴を見つける際に活用してほしい。
楽な服装で働きたい! 私服勤務可な企業へ転職するなら「DODA」
スーツやネクタイ、革靴は働くビジネスマンの必需品だ。社会人としての印象を左右する服装選びに、悩む人も多いだろう。
しかし、私服勤務が可能な会社であれば服装に気を使いすぎる必要はない。気持ちよく働くために、転職して職場を変えるのも手だ。
「DODA」は日本最大級の規模の転職サイトであり、豊富な求人が揃っている。また、転職エージェントが職務経歴書から面接対策まで丁寧にサポートしてくれるのも心強い。
自由な服装で働くことに興味があるのなら、DODAに登録して服装規定のない求人を探してみてもいいだろう。
▼春のメンズファッション定番「マウンテンパーカー」着こなし術&おすすめブランド
マウンテンパーカーを都会的に着こなすインナーテク&人気マウンテンパーカーブランド10選|U-NOTE [ユーノート]
冬のみならず、春や秋のファッションに重宝するマウンテンパーカー。マウンテンパーカーは着心地の良さはもちろん、機能性においても高い評価を誇っている。防水性・防風性・透湿性、すべてを網羅したマウンテンパーカーだが、もちろん街着としても大活躍。そこで今回はマウンテンパーカーの魅力から、マウンテンパーカーをシティライクに着こなす術、おすすめのマウンテンパーカーまで紹介していきたい。もともと山や海に適応し
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう