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世界で話題の思考術“マインドフルネス” とは:『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方』

樋口純平

2016/01/17(最終更新日:2016/01/17)


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世界で話題の思考術“マインドフルネス” とは:『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方』 1番目の画像
出典:www.theyogahub.ie
 今日もマルチタスクをこなしきれずに、残業に追われているビジネスパーソンは少なくないだろう。このように、仕事に追われる毎日を過ごしていると、健康を害してしまったり、幸福感が得られない。そして、そんな状態で仕事に取り組んでいては効率が悪くなり、残業しなければならない。こんな悪循環を脱するやり方はないのだろうか。

 こんな悪循環に陥らないように、世界のトップエリート企業や名門大学では、「マインドフルネス」というやり方が効果的であると話題になっている。この「マインドフルネス」という状態を作り出すやり方を知るだけで、ビジネスで結果を出すことができるというのだ

 そこで今回は、荻野 淳也氏の『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方 ハーバード、Google、Facebookが取り組むマインドフルネス入門』から、世界中で話題となっているマインドフルネスのやり方を学んでいきたいと思う。

マインドフルネス瞑想のやり方

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出典:www.gemmagazine.ca
 マインドフルネスを実行するには、心に負荷をかけて動かして戻すトレーニング、いわゆる心の筋トレが必要である。そのトレーニングの一つのやり方として紹介するのが、このマインドフルネス瞑想である。やり方は4つのプロセスを踏む必要がある。

 最初に、自分の呼吸に注意を向ける。やり方は、心地よい姿勢をとり、自然の呼吸から生まれる息の出入りを感じるのだ。いずれ、雑念によって注意がそれてしまう。ここで、第二のプロセスが必要になる。雑念がわいたという状態を認識して、冷静に雑念がわいた原因を思考する。最後に、それた注意を再び呼吸に戻すのだ。

 このように、客観的に状況を意識しながらも、呼吸に注意を戻すというやり方を繰り返すのだ。そうすると、一つのことに集中するマインドフルネスという状態を作り出すことができるようになる。このやり方は目的意識を持っていなければ意味がない。そのため、マインドフルネス瞑想がどんな経験であったか、逐一何かに記録すると良いだろう。呼吸に注意を向ける以外にもやり方はあるので、自分が継続できるやり方を選ぶのが良い。

結果を出す力をもたらすマインドフルネス

 マインドフルネス瞑想のやり方を聞いただけでは、本当に効果があるのか疑問に感じてしまって、モチベーションも上がらず、継続することが困難になるだろう。そこで、マインドフルネスが一体どのような効果を発揮するのか見ていこう。

 世界情勢は今や、変動の幅が大きく、不確実で、複雑で、問題の所在がどこなのかさえ曖昧である。そんな世界情勢の中でも、企業のトップは決断をしなければならない。そんな時、企業のトップは疲弊している状態であっても、質の高い意思決定をできなくてはならない。その意思決定のやり方がマインドフルネスなのだ。マインドフルネスを会得すると、不安定な世界を前向きに受け入れて、疲弊から立ち直れるようになるのだ。

 マインドフルネスを鍛えることで、リーダーシップに欠かせない自己認識力を高めることができる。高い自己認識力を持つと、他人の気持ちを汲み取れるようになり、組織の業績を中長的に伸ばし続けられるのだ。

 マインドフルネスから得られる力はこれだけではない。辛いことも受け入れられるポジティビティを高めることができる。リーダーのポジティビティが高ければ高いほど、組織のポジティビティも高くなり、優れたアイデアなどが生まれやすい環境が整うのだ。つまり、優れたリーダーになる最も有効的なやり方はマインドフルネストレーニングということになるのだ。

マインドフルネスの脳科学的な可能性

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出典:www.universityherald.com
 私達の脳は不測の事態に対して、まず不快であるかどうか、そして危険であるかどうかといった状況を過去の記憶から判断する。その情報からどんな感情になるか設定され、その感情を生むホルモンやアドレナリンを分泌する。つまり、トラウマである。過去の記憶の中で、怖いと感じた経験と同じ経験をしそうになった時、怖いという感情に包まれて思考が停止する。このトラウマを起こしてしまう不変の脳を持って私達は、不測の事態が起こりかねない不安定な世の中を生き抜かなければならない。

 このトラウマを起こさず、耐えず思考し続けられる力を身につけるやり方がマインドフルネストレーニングなのである。マインドフルネスがこのトラウマに対して、大きな効果を持つことは学術的に証明されている。つまり、多くの人が不測の事態に対して、思考することなく感情で判断してしまう最中、マインドフルネスを鍛えた人は、冷静な思考をすることができるのだ。この先、リーダーに一番必要な力はマインドフルネスなのかもしれない。


 マインドフルネスを鍛えたいと思えるだけの実例や可能性がこれだけあれば、すぐにでもマインドフルネストレーニングのやり方を実践してみたくはならないだろうか。このマインドフルネストレーニングのやり方を教えている世界トップ企業や名門大学は、今後、世界がどのように変化していこうとも、今の地位を守り続けることができるに違いない。

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